図解 世界5大宗教全史

著者 :
  • ディスカヴァー・トゥエンティワン
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感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本
  • / ISBN・EAN: 9784799318683

感想・レビュー・書評

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  • 仏教、ヒンドゥー教、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の5大宗教について、その起源や現在までの歴史、主な経典や教義などが見開きのページに収まる形で解説されています。
    文章と絵で丁寧に説明されており、内容そのものが複雑なので理解しにくい部分もありますが(簡潔にまとめるため、どうしても情報量は少なくなってしまいますし)、知識を整理したりそれぞれのテーマについて概観したりするときにはとても使いやすい本だと思います。
    5大宗教以外にも「その他の宗教」としてゾロアスター教や道教など各種宗教についても触れられていますし、宗教学についての解説もあり、「宗教」というジャンルでわからないことがあったら、とりあえずこの本をみれば大まかな情報はつかむことができるかな、という印象でした。

    読み物としても読みやすい部類に入ると思いますし、入門書として学生にも推薦できる本だと感じます。

  • 図で解説されていてわかりやすかった。ユダヤ教とキリスト教の関係についてぼんやりと面白いなぁ…と思った。

  • 大まかには各宗教理解した気がする

  • 世界のメジャーな宗教についての解説。
    お互いの宗教の関連性に随所で触れていて面白い。

  • 主要な宗教の概要がよくまとまっていた。

  • スッと入ってくるほどではないけど、絵がある分助けられる箇所は多い良書。
    この手のメイン宗教を軸にした宗教や宗教学に関する本を5冊くらい読めば、現存する宗教についておおよその知識が付けられると思う。

    宗教は、前時代の宗教を否定するところから派生する、というのがなんとも人間の世界っぽくて好きなフレーズ。

    いくつかわからないところや、もっとつっこんだ内容がほしかった箇所↓
    p.
    101 ガンジーは非暴力で有名だけどカースト制度に対する考えは?
    108 低いカーストでは土葬。神の前でも不平等
    128 預言者は亡国の苦難を自分たちの不道徳の懲罰と解釈した→理由がわからない事情について後から意味を与える宗教あるある
    158 ユダヤの家の子であったキリストがメシア扱いされた経緯がよくわからない
    181 「罪のない者から石を投げよ」これは名言
    202 ミトラス教ではローマ暦の冬至の12/25に太陽の復活を願う祭りをしていたが、これの裏番組としてクリスマスイベントをキリスト教がぶつけてきた。前時代の否定。
    204 イエズス会はカトリックの宗教改革で活躍した、とあるけど、カトリックなの?プロテスタントなの?わからん
    216 十字軍「異教徒は殺せーヒャッハー!」
    218 異端審問官「魔女は殺せーヒャッハー!」パターンとしては、外国人排斥や赤狩りなど、比喩でいう「魔女狩り」はいつの時代にも繰り返されている。
    222 アメリカの建国そのものが、旧大陸(英国メイン)の圧政から逃れて神の正義の国を作るという、神話めいた物語として語られてきた。なので、プロテスタントが主流。
    230 コーランには「宗教に強制があってはならなき」とあるが、ユダヤやキリスト教の信徒を想定したものだったので、その他の宗教信徒に対しては強気なのかも
    248 インドでは下層カーストが集団でイスラムに改宗していった。カーストの否定での行動だが、イスラム教になってもかつてのカーストのもつ職業上、結婚上の制約が影を落とした。→差別最高!
    262 豚肉がハラーム(禁止行為)というのは本当?コーランのどこにどのような記述があるのか?
    268 ジャイナ教徒は虫も殺したくないので農業よりも商業に従事することが多い→間接的に生き物が死ぬことについては問題なし?ベジタリアンなのか?
    270 ターバン巻いてるのはシク教の人。パンジャーブ州に多い。インド以外では英国と北米に多い。カースト制度を批判する。グル=師、シク=弟子
    280 危機的状況などが続き、従来の伝統的な檀家仏教や氏子の神道では「救われなくなった」庶民に安心と互助の場を与えたい。そんなところからスタートした新宗教が大半。
    282 サンテリア@キューバ、ブードゥー@ハイチ、モルモン@アメリカ、エホバの証人@アメリカ、カオダイ@ベトナム、ラスタファリ@ジャマイカ、統一教会@韓国、ハレークリシュナ@ニューヨーク
    294 シャマニズムには2種。脱魂型と憑依型。新宗教系には憑依型が多く見られる。ユダヤの預言者、イエスキリスト、ムハンマド、これらも憑依型と見て良いかも?
    296 さまざまな権益と結びついた多神教社会を批判するかたちでユダヤ教がうまれた。ローマの神々がローマ帝国の権力体制と密接に結びついていたのでキリスト教がうまれた。アラブのさまざまな部族神が部族社会の差別的構造と結びついていたのでイスラム教がうまれた。だが、いずれの一神教もまた歴史的にいつも地上の権力と結びつき差別を助長してきた。
    304 ユダヤ教徒は律法の多くの規定を守ろうとする。食べ物に関するたくさんの禁止事項があるが、そこに合理的な意味合いはない。古代社会においてユダヤ教が周辺の多神教と混じらないようにするための約束事だと思われる。
    312 信仰治療は必ずしも効果がないわけではない。プラセボ効果。ビジネスや政治の世界には不合理な信念、直観、ジンクスに満ちているので、霊感による賭けをしたことがある人なら、医者に見放されて信仰治療に賭ける患者の気持ちがわかるかもしれない。それでも、信仰治療に金を注ぎ込めば財産を失う。
    315 宗教の目的は人々を救うことであるが、教団の保持そのものが信徒にとって自己目的化している。ある意味で新宗教教団は互助組織であった。都会に出てきて根無し草となったとき、新宗教は昔ながらの村社会の秩序をバージョンアップして与えてくれた。集団に帰属していることの安心感やアイデンティティ意識を持つことにつながる。
    318 宗教は、前時代の宗教を否定するところから派生する。
    326 カウンターカルチャー、麻薬なカラーリングのサイケデリック美術、ラモンズみたいな長髪スタイル、ヨーガ、禅、UFO、健康食品、自己啓発、占星術…ニューエイジ!ヒッピー文化は一般化。スピリチュアル。
    330 回心、イニシエーション、カルト、終末論
    無神論=神の存在を否定し、宗教の害悪を説く、
    無宗教=特定の教団には属さないが、実際には宗教的儀礼や催事に参加する(日本人の無宗教は額面通りに受け取れない)

  • なんか、図解でさらっと書いてあって読みやすそうではあるが、うーん。あまり読む気にならなかった。
    ヒンドゥー教とかが記載されていたのは新鮮。

  • ●世界の主要な宗教についてざっくり理解するにはちょうどいいと思う。

  • ちょっとしたことがきっかけで、宗教って何かよくわからんかったので、読んでみた。
    文章でも図でも見開きで読めるのがよかった。
    よくわからんままでもあるけど、身近に感じたりできたのもよかった。

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著者プロフィール

1958年生まれ。北海道大学工学部建築工学科卒業、東京大学大学院人文科学研究科修了(宗教学専攻)。
著書に『信じない人のための〈宗教〉講義』(みすず書房)『信じない人のための〈法華経〉講座』(文藝春秋)『人はなぜ「神」を拝むのか?』(角川書店)『初めて学ぶ宗教――自分で考えたい人のために』(共著、有斐閣)『超訳 法華経』(中央公論新社)『宗教のレトリック』(トランスビュー)ほか。
訳書に『宗教の系譜――キリスト教とイスラムにおける権力の根拠と訓練』(T・アサド、岩波書店)『世俗の形成』(T・アサド、みすず書房)『心の習慣――アメリカ個人主義のゆくえ』(R・N・ベラー他、共訳、みすず書房)『ファンダメンタリズム』(M・リズン、岩波書店)
『科学と宗教』(T・ディクソン、丸善出版)ほか。

「2014年 『宗教で読み解く ファンタジーの秘密 Ⅱ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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