公開処刑板 鬼女まつり (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

著者 :
  • 宝島社
3.16
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本棚登録 : 362
感想 : 56
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  • Amazon.co.jp ・本 (361ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784800208507

作品紹介・あらすじ

高校生がいじめを苦に自殺した問題で、人気ブログやネットの既婚女性専用掲示板=鬼女板では、加害者少年の実名が挙げられ、糾弾されている。一方、とある理由で退職した元高校教師の理沙子は、ブログを開設し、日々の出来事を綴る。ある日、飲食店のクレーム記事を投稿したところ思わぬ反響があり、やがて予想もつかない事態に発展し…。鬼女(既婚女性)たちが、現実世界を動かしていく。

感想・レビュー・書評

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  • さて、休憩するかね。で手に取りがちな堀内公太郎氏。毎回期待値を余裕で飛び越えてくる彼の作品の規模を何度か経験しているはずなのにまたもや期待値は低めの所からスタート。

    今回は私的未知の世界SNSが舞台、なるほどわかりません。ブログと鬼女板の違いは単体綴りとチャット形式だろぉ!?くらいの認識なのですが良いのでしょうか。くらいの20代後半女子ですこんにちは。

    最近で言う、「スマホを落としただけなのに」とか、題材がスクールカーストとか 掲示板とか...どうもこのヤングな題材に馴染めない。
    まぁ、ココで思い赴くまま本の感想を書いてるこの感じがその感じという感じなんでしょう。語彙力は置いといて。

    今回の堀内さんは私の低めのハードルを口笛吹きながらスレスレで飛び越えて行かれました。ー別にもっと飛べるけど。そんくらいならこんくらいの力で良かろうー (CV.NORAxx)
    ミステリーとしては拍手喝采とはお世辞にも言えないのだが、1番のミステリーに「優し過ぎて怪しさMAXの旦那様」の存在があるのでご愛嬌。

    初代森くまから次代森くまに飛び級してしまったので、本作にて「あしだかおる」の働きが垣間見れて満足。ちゃんと居た。小さな喜びだ。
    最近はこの様な〈正義の歪み〉がテーマとされた作品を良く手にとる気がするし、そこをテーマにした作品が増えたように感じる。とは言えこの作品は決してタイムリーな物ではなく、2013年の物だった。
    昔からなんだなぁ、歪んだ正義の存在。

    特に思い入れは無いので雑談みたいなレビューになりましたが、ここに記録致します。

    • りまのさん
      NORAさん

      こんばんは!NORAさんのレビューは、いつもながら、なんとも、面白いなぁー♪読むの好きです♡
      いつも素敵なレビューをありがと...
      NORAさん

      こんばんは!NORAさんのレビューは、いつもながら、なんとも、面白いなぁー♪読むの好きです♡
      いつも素敵なレビューをありがとうございます☆
      2021/08/12
    • NORAxxさん
      りまのさん、お久しぶりです〜(*´v`)
      面白いと言って貰えることがNORA、1番の嬉しみでございます。ありがとうございまむふふ///
      りま...
      りまのさん、お久しぶりです〜(*´v`)
      面白いと言って貰えることがNORA、1番の嬉しみでございます。ありがとうございまむふふ///
      りまのさんの素直でハキハキとしたレビューこれからも楽しみにしてます...♪*゚
      2021/08/12
  • 鬼女=既婚女性
    別に、この人らだけが、怖いとも思えんけど…
    ネットは怖いわ。
    掲示板で叩かれてて、物理的には被害なくても、精神的にやられるし。
    匿名性があかんのかな?名前とかバレないと思うから。実際には、そうやないんやけど。
    でも、直球で書かん限り、罪には問えそうにはないみたい。

    イジメで自殺に追い込んだヤツらを鬼女板が糾弾!法律的には、それなりのとこにおさまっても、こんなんなったら、精神的にはボロボロになってまうな。

    この話でも、何人か死人は出てるけど、殺人ではなく、自ら。逆にそれの方が怖い気もする。
    ネットという便利なのにも、弊害が多数ありって感じ。
    そんな事言いながら、ネットにこんなのを書き込んでる矛盾…う〜ん(−_−;)

    鬼女的な正義感は誰の心にもある。だからこそ、もしかしたらと思ってしまうのだ。まっとうな正義感が、ネットの中では「鬼」というバケモノに変化する。それは誰の身にだって起こることだ。(文中より)

  • 公開処刑人 森のくまさん の続編?

    繋がりは明日香がトゥモローさんから あしだかおる という名義でブロガーになってる。

    今回は鬼女=既婚女性 が 一方的な正義を押し付けて行く展開。

    イジメを苦にした自殺(事件)と妊婦ゆえ入店を拒否された事をブログに書いた主婦が励ましから一転、誹謗中傷されて行く。


    ネットで追い詰められて行く恐怖がリアル過ぎて恐ろしい。
    作品のテーマとして、【因果応報】なのだろうけど、相手がどんなどんな捉え方をして来るのか分からないからこそ、ネットの書き込みゎ気をつけなぃといけない っと感じる。

  • 2ちゃんねるの既婚女子板、いわゆる鬼女板が元ネタ。隠蔽されたいじめ自殺事件の真相を、鬼女が暴いて行くパートと、元女教師の一人称の同時進行。
    いつも通り、ポップなタイトルに擬態した後味の悪いダークミステリ。
    他の作のスクールカーストや、シリアルキラーの話と比べてオリジナリティはあると感じたが、ミステリの仕掛けやどんでん返しは薄く残念。

  • これも本当に救いようがない作品。
    現代社会の暗部を見事に再現したというか。
    でもこのミス大賞って作品じゃ無いような気もする・・・トリックがあるわけでもないし。

  • 『公開処刑人 森のくまさん』と似たような形式だろうなと想像してたけど地が繋がってるとは思わなかった!

    正義感が歪むとこうなるのかと思った

  • 高校生のいじめ問題とブログが拡散して、それが云われなき中傷に結びついてしまう主婦の話。
    ネット上の掲示板の恐ろしさにより生活が壊れていく。
    大きな謎解きはないものの、その分現実的な恐怖感があった

  • ネットは今や生活に欠かせないものになっているけれど、使い方を誤ると人を殺める凶器にもなると感じました。
    個人情報を晒されたことや、誤った情報が一人歩きしてしまったことで生じる恐怖が、とてもよく描かれていてリアルで怖かったです。
    人間のクズのような登場人物がたくさんいて気分が悪くなりながらも、先が気になってどんどん読み進められました。
    他の作品も読んでみたいです。

  • イジメによる生徒自殺問題がネットで拡散され、被害者・加害者生徒の名前も実名で掲示板に投稿されていた。掲示板拡散は主に既婚女性、通称鬼女達によるもの。
    同時期、とある割烹料理店の対応に対するクレームを内容にしたブログ記事も鬼女達の手で拡散され、ブログには連日多くのコメントが。

    2ちゃんねるとか力持ってた時代のネット論争ってこんな感じだったなー、的な内容。匿名のはずのネットに個人名やら何やらが公開されて、リアルの世界での嫌がらせに繋がり…と。
    そういったネット社会の疑心暗鬼のような部分が話の中心なので、そこまであっと驚くミステリという感じではなく、人間関係などもある程度予測の範囲内で収まってるなという小粒感がある。

  • ネットの世界って怖い。
    というよりは、匿名性のデメリットか。
    自分の正義と他人の正義が、ネットという媒体で歪む危険性がヒシヒシと伝わる一冊。

    事件の展開も気になるが、ネットの危うさに注目したい。

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