残留思念捜査(サイコメトリー) オレ様先生と女子高生・莉音の事件ファイル (宝島社文庫)

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  • 宝島社
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  • Amazon.co.jp ・本 (313ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784800211682

作品紹介・あらすじ

大学での講義のかたわら、付属女子高の非常勤講師を任された渋谷一樹は、以前、暴漢から助けた生徒・二ノ宮莉音と思わぬ場所-誘拐事件の関連現場で再会する。旧知の間柄である警視庁捜査一課の今尻によれば、莉音は催眠状態で"空間に残された思念"を読み取る能力をもつという。心理学者として催眠導入もできる渋谷は、莉音とコンビを組み、世間を震撼させる連続誘拐事件の謎に迫るが…。

感想・レビュー・書評

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  • 軽いタッチで気軽に読める物語。
    意外にハードな内容も含まれている。
    含まれているのだが、ハードさを感じないところが残念と言えば残念。
    面白いと言えば面白い。
    過去の出来事が原因で性的なトラウマを抱える莉音。
    そのわりには、渋谷と初めて出会ったときの対応があっさりとし過ぎている。
    火事に遭遇しただけでパニックになるほど傷が深いものだとしたら、「襲われた」こと自体はそれほどの衝撃を莉音に与えなかったようにみえてしまう。
    渋谷のキャラクターは嫌いではない。
    後半の甘々な心理描写や展開にはすこし辟易したけれど、それはそれで面白かった。
    もう少し物語を通して確固たるキャラクター設定が出来ていればよかったかなとも思った。
    「物体」に残る残留思念を読み取る能力はドラマや物語によく登場するが、「空間」に残る残留思念という設定は新鮮だった。
    その場所で過去に交わされた会話や行動、残された思いを読み取る能力。
    だとすると、お墓の前で読み取った残留思念はどう定義されているのか。
    死んだ人たちの強い思いがお墓に残っているというのだろうか。
    そのあたりが少しだけ気になった。

  • はっきり言うと面白くない。
    事件も薄っぺらいし謎解きっていう謎解きもなく。
    オレ様先生とか言ってるけどどこが?(´・ω・`)
    全体的に設定がはっきりしてないし、残留思念って思考とか感情が残ってるのを読み取るんではないの?
    ただ単にその時の会話を再生してるだけのように思えてならなかった。
    酷い事されてるはずなのに死んだからって毎日線香あげて冥福を祈ってるヒロインもいい子ちゃん過ぎて気持ち悪い。
    全体的に薄っぺらい内容過ぎてこれをミステリーと呼ぶのはどうかと疑問です。
    いつの間にか犯人捕まってるし適当すぎ。
    捜査らしい捜査何にもしてないように思う。
    「このミス」大賞シリーズだったので期待したけど期待外れでした。

  • 残留思念を読み取ると言う特殊な能力を持った女子高生莉音と催眠術に長けた能力を持つ非常勤講師が警察の捜査に協力をし、解決の手助けを進めると言うストーリー構成。犯罪そのものの裏設定は、犯人の異常さで少しごまかされた感じはあるが、楽しく読めました。二人のお互いの想いもモヤモヤした感情と並行してストーリーは進めるられ、こっちがメインとして書きたかったのかと思える。それはそれで面白いのですが。
    第二弾があっても良さそうな一冊でした。軽く読めたので、次が有ればまた読むかな、と思います。

  • 莉音ちゃんがかわいいなぁ。これは面白そうだ!という何となくの感触を裏切らない内容だった。好き。

  • 残留思念という能力を持つヒロイン
    主人公の先生が持つ"声"の能力

    ただのミステリーではなくSF的な要素が読みやすくしていて、特に後半、恋愛要素があるのも読みやすさ、親しみやすい印象

    主人公がもっと恋愛的に踏み込んだらどうなるのか、ヒロインが大人になった頃…

    "続き"が読んでみたい!

  • 女子校の俺様先生というだけで、もうなんというか、青春小説なんだろうなぁ(笑)

  • 声で催眠状態を作る女子高 非常勤講師の渋谷一樹、空間に残された人の思念を読み取る力「リーディング」能力をもつ可愛い女子高生 二ノ宮莉音。

    2人の前に出されたのは、世間を騒がせる連続猟奇殺人事件。
    謎が謎を呼び、彼女の兄や美人記者など、新たなキャラの登場で、事件は混迷を深める。

    果たして、2人は、事件を解決に導くことが出来るのか?
    そして、2人の関係は?

    ハラハラドキドキのSFラブミステリー。
    ぜひ、続編を。



  • 2013年『このミステリーがすごい!』大賞の隠し玉。
    法学部講師の主人公とリーディング能力、事件現場でのやりとりを再現する能力のある女子高生の話。
    事件を解決するというより、女子高生の過去にまつわる話で、あまり気持ちのいいものではなかった。
    また、主人公の女子高生への思いに重きを置いている感じで、彼女は完全に作者の理想ではないだうか。
    素直で健気で可愛くてちょっと天然で。おまけに清潔好きで、彼氏でもない主人公の部屋を掃除してくれたりして。
    このあたりの話はどうでもよかった。

  • シリーズになるのかな?
    残留思念を軽いタッチでコミカルにしてるので読みやすかったです。

  • 呼び出しをくらった場所で再会したのは
    非常勤講師をしている先の女子高生。

    空間に残った残留思念で捜査を進ませる、という
    証拠を見つけたり進行を決めるにはよい能力。
    が、何が出てくるかわからないという状態。

    主人公は『俺様』教師なのですが、そこまで俺様だと
    思えない…のは、デレるのが早いから?w
    確かに他の人の塩対応からかけ離れた対応。
    こういう人間が転げ落ちると…見てる分には楽しいです。

    事件より、彼と彼女に重きをおいているので
    そちらはそこまで…という感じです。
    事件ものが好きな人には、確実に物足りないかと。

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著者プロフィール

著者/あいま祐樹
東京都生まれ。広島県育ち。慶應義塾大学卒。2013年、『このミステリーがすごい!』大賞の隠し玉として宝島社文庫『残留思念捜査 オレ様先生と女子校生・莉音の事件ファイル』でデビュー。第2作目の『残留思念捜査 消えた名門女子校生』も好評。東京都在住。

「2018年 『千里眼探偵部 3 海賊のお宝をさがせ!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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