カレイドスコープの箱庭 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

著者 :
  • 宝島社
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  • Amazon.co.jp ・本 (375ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784800242372

作品紹介・あらすじ

閉鎖を免れた東城大学医学部付属病院。相変わらず病院長の手足となって働く"愚痴"外来・田口医師への今回の依頼は、誤診疑惑の調査。検体取り違えか診断ミスか-。国際会議開催の準備に向け米国出張も控えるなか、田口は厚労省の役人・白鳥とともに再び調査に乗り出す。「バチスタ」シリーズ真の最終章!豪華特典として書き下ろしエッセイ「放言日記」と桜宮市年表&作品相関図も収録。

感想・レビュー・書評

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  •  ずっと未読だった田口・白鳥シリーズ最終巻。コロナ三部作出てたけど、当時は一応これでラスト予定だったか。誤診か検体取り違えか調査を命じられた田口。病院内事件の真相究明がこのシリーズの持ち味。アリアドネやケルベロスのような大仰さもなく、シリーズ最終作としてはパッとしないかもしれないが、個人的にはこのぐらいの規模が丁度良い。やっぱり白鳥好き。田口センセは白鳥評によればあまり進歩してない感じだが、着々と出世して腹黒タヌキの腹心と化しているのが笑える。放言日記でも海堂節炸裂。

  • 桜宮サーガ
    田口・白鳥シリーズ

    1『チームバチスタの栄光』
    2『ナイチンゲールの沈黙』
    3『ジェネラル・ルージュの凱旋』
    4『イノセント・ゲリラの祝祭』
    5『アリアドネの弾丸』
    6『ケルベロスの肖像』
    7『カレイドスコープの箱庭』

    スピンオフ
    『ジェネラル・ルージュの伝説』
    『玉村警部補の災難』
    『氷獄』

  • ついにバチスタシリーズ最終章。
    ラストに相応しいオールスター戦、まさかの桐生医師まで登場してファンとしては大満足。田口&白鳥コンビの息の合った行動、最後までしたたかな高階病院長、それぞれの作品で主役級の活躍をした個性派揃いの医師たちの連携プレーはシリーズの総括に相応しい。
    シリーズを通して日本の医療界へ課題提起を続けていると思っていたら、後半のエッセイを読んで現実社会でも同様の行動をしていたと知って驚いた。

  • 田口・白鳥のバチスタシリーズ第8弾。全ての作品が一つの世界で繋がる海堂尊ワールド。

    東城大学不定愁訴外来の責任者・田口公平の海外講演の勇姿から物語は始まる。

    そして、またも桜宮を襲う医療トラブル。
    不本意ながらも地位やキャリアを上げていく田口に、あの男がまたもやって来る。厚生労働省大臣官房秘書課付医療技官・政務局医療過誤死関連中立的第三者機関設置推進準備室室長・白鳥圭輔。
    ドラマ・映画では仲村トオルが演じたが、やはり憎たらしいオデブちゃんでないと。

    「愚痴外来」の田口に、憎たらしいまでの切れ味で事件と医療の複雑な糸に切り込む白鳥。

    全ての作品が一つの世界観で繋がる海堂尊ワールド。今回はさながらそのオールスターの賑わい。世界中からみんな桜宮に帰ってくる。

    作者の描く医療の現実と未来。
    愛すべきキャラクターたちが、難解な医療の問題点を解きほぐしてくれる。

    文学と医療の融合という、手塚治虫以来の壮大なスケールが感じられる。

  • 相関図わかりやすい。
    田口センセ大好き。
    大学病院という特殊な世界でやっていけてるのだから一癖あるし、結構強いとこも。
    それ以上のキャラに囲まれながらこれからも正義を貫いてほしい。

  • 閉鎖を免れた東城大学医学部付属病院。相変わらず病院長の手足となって働く“愚痴”外来・田口医師への今回の依頼は、誤診疑惑の調査。検体取り違えか診断ミスかー。国際会議開催の準備に向け米国出張も控えるなか、田口は厚労省の役人・白鳥とともに再び調査に乗り出す。「バチスタ」シリーズ真の最終章!豪華特典として書き下ろしエッセイ「放言日記」と桜宮市年表&作品相関図も収録

  • 文庫で再読。
    もう何度目だろうか。またしても高階病院長からの依頼が田口先生のところに舞い込む。今回は病理診断の誤診疑惑。これは診断ミスか?人的エラーか?はてまた誰かの悪意によるものなのか?田口・白鳥コンビ、本当の最後の事件。解決の鍵は一本の万華鏡。やっぱり締めはこの二人でという感じか。例の事件の後日談も含めた、あの人もあの人も登場するオマケ的なお話。

  • 『ケルベロスの肖像』後の作品があったのですね。
    謎解きは今ひとつに感じたけど、本シリーズのオールスター登場とサービス満点。特に桐生先生が嬉しい。
    巻末の作品相関図を噛みしめたいね。

  • 田口先生の最後の一言に万華鏡型嘘発見器が反応したこと、思わず笑ってしまいました。

  • バチスタシリーズ最終章。先日スピンオフを手にとって、読み始めたら色々気になって再読も含めて頁をめくる、そんな魅力がある。巻末のエッセイ面白かった。

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著者プロフィール

1961年千葉県生まれ。医師、作家。外科医・病理医としての経験を活かした医療現場のリアリティあふれる描写で現実社会に起こっている問題を衝くアクチュアルなフィクション作品を発表し続けている。作家としてのデビュー作『チーム・バチスタの栄光』(宝島社)をはじめ同シリーズは累計1千万部を超え、映像化作品多数。Ai(オートプシー・イメージング=死亡時画像診断)の概念提唱者で関連著作に『死因不明社会2018』(講談社)がある。近刊著に『北里柴三郎 よみがえる天才7』(ちくまプリマー新書) 、『コロナ黙示録』『コロナ狂騒録』(宝島社)、『奏鳴曲 北里と鷗外』(文藝春秋) 。

「2022年 『よみがえる天才8 森鷗外』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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