江戸始図でわかった「江戸城」の真実 (宝島社新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (194ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784800271297

作品紹介・あらすじ

徳川家康が築城した江戸城は、いくたびもの改築や焼失によって、その本当の姿は、はっきりしていなかった。しかし、二〇一七年二月八日、松江市が発表した「江戸始図」によって、その姿がより鮮明に浮かび上がってきた。「江戸始図」とは、家康が築城した初期の江戸城の絵図のことである。これによって、江戸城が強力な要塞機能を備え、当時最高の高さを誇っていたことがはっきりわかった。本書は、その「江戸始図」を解読した奈良大学教授の千田嘉博氏と歴史研究家の森岡知範氏が、江戸城と江戸の都市の歴史について解説した一冊である。最新の研究による江戸の姿がここにある。

感想・レビュー・書評

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  • 今年は、15代将軍慶喜が大政奉還してから150年という節目の年に「江戸詳図」の発見が公表されました。
    そのきっかけは、家康を苦しめた真田丸が大河ドラマで放送されるということで、『極秘諸国城図」の「大坂真田丸」の城郭考証をする中で、「江戸始図」の発見が付録としてあったということです。
    そして、全国の博物館はさまざまな資・史料を収蔵しているが、博物館員のマンパワーに限りがあるので、なかなか資・史料の研究が思うように進まず、まだまだ重要なものが残っているのではと思いました。
    内容ですが、
    第1章 「江戸始図」の意味と価値
    第2章 計画都市・江戸
    第3章 城としての江戸城
    第4章 江戸の城下
    第5章 家康入府以前の江戸の歴史
    第6章 家康の生涯と城
    ということです。
    戦国時代の城の持つべき「機能」「価値」そして、平和な時代における城の「機能」「価値」への移行。
    信長・秀吉を見てきた家康の政治・戦略・国家観の基盤。とにかく、周到な準備、決断力、器量など。
    やはり徳川家康はすごい人でした。

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著者プロフィール

千田嘉博(せんだ・よしひろ)
1963年愛知県生まれ。奈良大学文学部文化財学科卒業。城郭考古学者。大阪大学博士(文学)。国立歴史民俗博物館助教授などを経て、現在、奈良大学文学部文化財学科教授。主な著書は『織豊系城郭の形成』(東京大学出版会)、『信長の城』(岩波新書)、『真田丸の謎』(NHK出版新書)、『城郭考古学の冒険』(幻冬舎新書)など。

「2021年 『新説戦乱の日本史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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