珈琲店タレーランの事件簿 6 コーヒーカップいっぱいの愛 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)
- 宝島社 (2019年11月7日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (303ページ)
- / ISBN・EAN: 9784800299437
感想・レビュー・書評
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「珈琲店タレーランの事件簿」6巻目ですね。
大叔父でタレーランのオーナーの又次が狭心症で倒れる。普段はたっぷりのユーモアで物語のなごみ役だが、すっかり弱気に成って、美星の大叔母の知恵の謎解きを依頼する。
美星とアオヤマの探索が始まるが予期せぬ同行者が現れる。
5章とエピローグの連絡で天橋立と美術作家のキーワードで思わぬ展開にハラハラワクワクしながら読了しました。
美星とアオヤマの恋にも展開が生まれそうです。
次回作が楽しみです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
珈琲店タレーランのオーナーであり、切間美星(きりまみほし)の大叔父である、藻川又次(もかわまたじ)が狭心症で突然倒れてしまった。
手術を前に、藻川氏は、確認しておきたいことがある、と美星に頼み事をする。
先に亡くなった妻・千恵が、激怒して一週間も家出したことがあった。
自分は怖くてその理由が聞けなかった。
それが心残りである、と。
常連客であり語り手のアオヤマも協力することになる。
そこに、藻川氏の孫で女子高生の小原(おはら)が飛び込み参加して…
シリーズ6作目。
前回からだいぶ間が空いたように思う。
以前から、美星さんのキャラクターがよくわからないと思っていたが、この本では、アオヤマも美星も随分と大人で安定したキャラクターに成長したと感じられた。
前作までを読んでいなくても、楽しめると思う。
藻川氏から受けた依頼からの謎解きは、失われた一週間の謎、そして失われた一枚の絵の謎へと発展する。
旅のミステリ要素もあり、同行する女子高生の、なぜか美星に反発するような発言も気になる。
古い愛にはとてもロマンを感じる。
それとともに、亡き人が墓の中に持っていった秘密を暴いても良いのかと悩む美星の気持ちも分かる。
美星もアオヤマも、今は亡き人たちの、確かに存在した様々な愛の形を知り、普段はおちゃらけている藻川氏の、うちに秘めた愛も知ることができたのだ。
そして、もう一つ。
知らないところでも一つ。
もう、コーヒーカップからあふれてしまう!
幸せな読後でした。
ご祝儀★5つ! -
タレーランを創業した亡くなった叔母の1週間の失踪を巡る物語。ラブロマンスミステリとしては、シンプルで凄くよく、このシリーズ特有のえぐみのある人間関係もなくて、ほっこりして楽しく読めた。
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シリーズ6作目。
藻川のなくなった奥さんの過去の秘密について解き明かしていく一冊。
最後の最後でアオヤマがやっと告白した。ちょっと焦らし過ぎでは…という感じ…
現在までで刊行されているのが6巻までなので、これが完結編と思いきや、おそらくまだ続く感じだった。 -
久しぶりのタレーラン。
今回はロマンチックだったな、私的には。
ずっと思ってる人がいるっていうのは胸がキュンとなる。
藻川氏の亡くなった奥さんにまつわる話だった。 -
待ってました‼︎
待ちに待った続巻で、ワクワクしながら買って帰りました。
短編集という形を多く取っていたタレーランでは珍しく一冊まるまる使った謎解きでした。
藻川氏の親戚も登場し、賑やかな話でした。
タレーランのゆったりとした話が好きでしたが、今回は少しせわしなかったかな?たまにはいいなと思いながら読んでしました。