大江戸科学捜査 八丁掘のおゆう 北からの黒船 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

著者 :
  • 宝島社
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感想 : 32
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  • Amazon.co.jp ・本 (351ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784800299611

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ六冊目(かな)となる本書は、外国人絡みである。
    オロシャ(ロシア)から密入国した男が捕らえられ、
    出島へ移送される間に何者かにさらわれて...
    という物語のスタート。

    鎖国中だった日本では、外国人が江戸にいるだけで大騒ぎ。
    が、そこに密貿易やら、二件の殺しやら、様々な要素が絡み、
    外国人の話など本来守備範囲外の町奉行も絡んでくる。

    全体像としては、複数の「犯罪」と数奇な偶然が絡まり合って、
    かなり複雑なストーリー展開となっている。
    通勤の行き帰りに飛び飛びに読んでいた私は、
    大団円の謎解きを読んでも今ひとつ「?」状態で(^ ^;

    さらにさらに、実在の人物や実際の出来事も絡んできて、
    義理人情も恋愛模様(?)もと、てんこ盛りな内容で(^ ^;
    これでもか、というサービス精神たっぷりのエンタメに仕上がっている。
    宇田川君も相変わらずいい味出してるし(^ ^

    本作を思い切り楽しむには、登場人物についての「基礎知識」が必須。
    未読の方は、シリーズを最初から読んだ後に本書を読むことを
    強くオススメいたします(^ ^

  • この巻では、異国人が登場
    歴史に存在しない事件を膨らませています
    その正体は・・・

    合わせて起こる殺人事件より、異国人騒動が中心のお話でした

  • 元OLの優佳がタイムスリップして江戸の事件を科学捜査するシリーズ第6弾。
    今回は、まだ鎖国中の日本にオロシャ(ロシア)人が侵入し、逃走劇となります。
    この時代は、ペリーが黒船で来航する30年くらい前のようです。
    フィクションではあるけれど、歴史に記録されていないこのような出来事は、実際にもあったかもしれないと思わせる物語でした。

  • おゆうがいる江戸時代に外国人!?この時代は鎖国をしているので、日本人以外を見るのは…多分、長崎ぐらいかな?それなのに江戸にロシア人が登場です。このロシア人を起点にどんどんと事件や謎が膨れ上がってきます。おゆうが英語がこんなに得意だとは、知りませんでした。TOEIC受けてたんだね。宇田川くんとの相棒関係や伝さんとの相棒関係、どっちも良いなぁと思います。2人の静かなバチバチがどう解決するのか、続きが気になります!

  • シリーズ6作目。
    どうしてもおゆうと伝三郎・宇田川の恋の方が気になってしまう(笑)

    時代小説苦手な自分もこの小説はさくっと読む事が出来る!歴史におゆうがそのまま、入り込んでいるので雑学の勉強にもなってます(あっ、自分だけね)

  • 歴史上の重大事件に遭遇かと思いきや、残らない話のほう。今ドラマでやっている、シャーロックのよう。だからこそ、ラストの後日談的な部分が効いてくる。こういう、匂わす感じが好きです。
    宇田川先生が急にグイグイくるので、そろそろ次巻で伝三郎との昼間の攻防が見られるのか、楽しみが増してくる。

  • #日本SF読者クラブ 鎖国中の日本に密入国する謎のロシア人を廻るSFミステリー。彼の正体と目的は何か。それを探るおゆうと鵜飼。今回は、おゆうの語学力が発揮される。TOEICは何点だったんだろうか。宇田川と優佳(おゆう)の関係は進展するのか。少々マンネリ気味の今シリーズだが、どんでん返しもあり、今回は面白く読めた。エピローグには、歴史の教科書にも登場するあの方が登場。

  • 2022.06.25

  • 今回は異国人絡み。
    現代ならともかく江戸では異質きまわりない存在。
    前回活躍した宇田川は忙しくて江戸には出向けず…と思ったら最後に来ましたね。そして伝三郎に対して茶々入れて、おゆうとのことで牽制している感じではないけど、なんか二人の間を引っ掻き回していますよね。
    そして江戸時代で黒船騒ぎ、となったらこの人だよね、って人も最後に登場。
    これからどうなっていくのか興味深いけど、おゆうと伝三郎の関係をいい加減どうにかしてほしい。。。

  • いつもながら、どんでん返しが面白い。幕末の海外事情を取り上げているのが新鮮である。

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著者プロフィール

一九六〇年、和歌山県生まれ。中央大学法学部卒業。第十三回『このミステリーがすごい!』大賞隠し玉となった、『大江戸科学捜査 八丁堀のおゆう』で二〇一五年デビュー。同作はシリーズ化され、人気を博す。一八年、『阪堺電車177号の追憶』で第六回大阪ほんま本大賞受賞。他に『開化鐵道探偵』『軍艦探偵』『江戸の闇風』『途中下車はできません』『鷹の城』など著書多数。

「2023年 『江戸美人捕物帳 入舟長屋のおみわ 隣人の陰』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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