教養として知っておきたい33の経済理論

著者 :
  • 彩図社
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784801304529

作品紹介・あらすじ

普通に社会人をしていれば、誰しも「経済理論」や「経済学」について、なにかしら聞いた覚えがあると思われます。「神の見えざる手」「悪貨は良貨を駆逐する」というような言葉は、誰でも聞いたことがあるのではないでしょうか?
「経済理論」や「経済学」というのは、経済の仕組みを解き明かしより良い社会をつくろうというものです。そして我々の社会や生活に大きな影響を与えています。
マルクス経済学のケースからもわかるように、経済理論というのは、必ずしも正しいものばかりとは限りません。そういう経済理論と実体経済の相違についても、紹介していきたいと思います。

感想・レビュー・書評

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  • 【所感】
    深い解説があるわけではないが、入門書としては読みやすい書籍。
    ただし、全項目でアウトプットできるビジネスパーソンはそこまで多くはないのでは、というよいラインの内容が選択されていると感じた。
    (と言いつつ、自分も大半は▲…)

    【残ったフレーズ】
    国富論の原理原則
    →国民全体が豊かにならなければ、国は豊かにならない(p.91)
    リチャード・セイラーのアメリカで企業年金加入者を激増させた方法
    →詳細はp.52

    【こんな人にオススメ】
    読書習慣があまりない人に、特にオススメです。
    わからなかったり、曖昧な単語を調べることによって、知見を深めるための入門書となるのではないかと思います。
    また、学術書は難しくて読み進まないと感じる方にも、読みやすいためオススメできます。

    【以下、自分用メモ】
    ①コンコルドの誤謬→サンクコスト効果
    ※リチャードドーキンス、コンコルド→航空機
    ②返報性の法則→オブリゲーションを負う
    ※ロバートBチャルディーニ
    ③フットインザドア→小さなイエスを積み重ねるイエスセット
    ※ロバートBチャルディーニ
    ④囚人のジレンマ→?
    ※アルバートタッカー
    ⑤無制限のゲーム→短期だと利己的提携
    ⑥最後通牒ゲーム、進化ゲーム理論
    ※ワーナーガス
    ⑦ナッジ理論→面倒な心理の応用
    ※リチャードセイラー2017年ノーベル経済学賞
    ⑧心の家計簿
    ※リチャード・セイラー
    ⑨自信過剰の法則
    ※リチャード・セイラー
    ⑩アイエンガー商品選択の法則
    ※シーナ・アイエンガー
    ⑪プロスペクト理論
    ※ダニエル・カーネマン
    ⑫ハロー効果
    ※エドワード・ソーンダイク
    ⑬アダム・スミスの経済理論(神の見えざる手は、独占批判)
    ※アダム・スミス
    ⑭アダム・スミスの経済理論(下層の人々の豊かさが国の豊かさ)
    ※アダム・スミス
    ⑮アダム・スミスの経済理論(税の負担は公平に)
    ※アダム・スミス
    ⑯資本主義とは何か
    ※ルイ・ブラン
    ⑰マルクス資本論
    ※カール・マルクス
    ⑱ケインズの経済理論(不況時は公共投資)
    ※ジョン・メイナード・ケインズ
    ⑲ケインズの経済理論(不景気は金利を下げる)
    ※ジョン・メイナード・ケインズ
    ⑳グレシャムの法則
    ※トーマスグレシャム
    ㉑マルサスの人口論
    ※トマス・ロバート・マルサス
    ㉒リカードの比較優位理論
    ※デヴィッド・リカード
    ㉓シャハトの経済理論(経済は生き物)
    ※ヒャルマル・シャハト
    ㉔シャハトの経済理論(失業こそ悪)
    ※ヒャルマル・シャハト
    ㉕渋沢栄一の道徳経済合一説
    ※渋沢栄一
    ㉖シュンペーターの経済理論(好景気は技術革新)
    ※ヨーゼフ・シュンペーター
    ㉗ゴールドスミスノート理論
    ※??
    ㉘不換紙幣システム
    ※リチャードニクソン
    ㉙現代の基本金融システム
    ※??
    ㉚マネタリズム理論
    ※ミルトン・フリードマン
    ㉛MMT現代貨幣理論
    ※ランダルレイ
    ㉜ビットコイン理論
    ※サトシ・ナカモト
    ㉝ピケティの経済理論
    ※トマ・ピケティ

  • 国税調査官の著者が行動経済学や経済学者の理論など33の経済学の理論をわかりやすく解説した一冊。

    返報性の法則や囚人のジレンマなど行動経済学で紹介される理論からアダムスミス、マルクス、ケインズなどの経済学者の経済理論やMMTやビットコインといった新しくできたものまで様々な現在につながる経済学について勉強することができました。
    また、ナッジ理論やアイアンガーの商品選択の法則など企業の提供するサービスの中で使われているものがあることも本書で知りました。
    そして、経済学者の人となりも知ることもできました。
    そんな本書の中でも著名な経済学者は学生時代に経済を専攻していないというのは意外で印象に残りました。

    本書で経済理論の知識はもちろんのこと実態とは結びつかない真実も知ることができました。
    経済理論と実体経済が結びつかないことも本書で知ることができました。
    また現在の経済のシステムの弱みも本書で浮き彫りとなったことも感じました。
    本書で学んだ経済の教養を活かして生活や人生に役立てていきたいと感じた一冊でした。

  • コンビニで購入。
    見開きでわかりやすくまとめられていて入門編としていいのではないだろうか。
    ひとつひとつ掘り下げて詳しくというよりかは、こういう心理的な動きがあるよ〜!こんな考え方があるよ〜!!と、ざっくり分かりやすく教えてくれて、雑学レベルの知識がつく。
    これで大枠のイメージ掴んでから、興味ひかれたことに関して詳しい本読む流れがいいかと!導入編としてわかりやすいと思います!

  • 同著者では「お金の流れでわかる世界の歴史」が面白すぎて、そこまで突き抜ける感じはなく残念でした。紹介されている各経済学者の個人に絞った書籍を参照する前の予備知識として役立つもの、行きすぎた資本主義に警鐘を鳴らす書籍として有意義でした。

  • 新聞広告で気になったので図書館で借りた。著者は元国税調査官の大村大次郎。この人の本は節税やらなんやらの本が多く、こういった経済系の本は珍しいのでは。書評で妙に褒めてるものが多いがこの人の本ぽくはない。

    以下メモ。
    ●莫大な投資した計画はなかなか中止できない。コンコルドの誤謬。医者にするために教育費をかけて諦められず浪人してようやく医者になっても長く続かず私立病院が二代目三代目でつぶれる。
    ●税務署の密告者の大半は身内。自分も損をするかもしれないにも関わらず親族の誰かに対する嫉妬の方を抑え切れない。利益を与えてやってるから文句はないはず、はない。
    ●チケットを無くしたらチケットは買わない。チケット分の現金をなくしてもチケットは買う。
    ●アダムスミス「神の見えざる手」。国が特定の企業に権益を与えて「独占状態」を生み出すことに対して批判している文章の中で述べられている。
    ●アダムスミスは贅沢品に課税するべきと述べている。日本が長い低迷期に入ったのは消費税導入直後から。ヨーロッパの間接税は贅沢品には高い税率。生活必需品は低い税率や免税。

  • 桃山学院大学附属図書館蔵書検索OPACへ↓
    https://indus.andrew.ac.jp/opac/book/636810

  • 世を経め民を済うとされていたが、現在はそうなっていない。共産主義が崩壊して資本主義一本になった頃から格差社会が激化している。ピケティの問題解決策を実施できれば世界的に取り締まれるが実現は厳しい。
    2冊目読了。

  • 実用的なところから、大きな規模のところまで、まとまっていて読みやすかった。日本は、もう少しインフレになるくらい、賃上げと、ばら撒きをやった方が良いのではと思う。

  • MMT…政府は国債を売った分だけ、紙幣を刷れば良い理論。インフレに注意すればよい、という難解な条件付き。
    神の見えざる手の本意は、国家が介入するべからずという意味。

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著者プロフィール

1960年生まれ、大阪府出身。
元国税調査官。主に法人税担当調査官として10年間国税庁に勤務。
現在は経営コンサルタントの傍ら、ビジネス・税金関係の執筆を行なっている。フジテレビドラマ「マルサ!!」監修。著書に『脱税のススメ』シリーズ(彩図社)、『完全図解版 税務署対策最強マニュアル』(ビジネス社)、『サラリーマンのための起業の教科書』(小学館)などがある。

「2023年 『正しい脱税』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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