- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784801305687
作品紹介・あらすじ
我が国の覚醒剤史を紐解くと、「第一次覚醒剤禍」「第二次覚醒剤禍」「第三次覚醒剤禍」の三つに大別されることが分かった。
「第一次覚醒剤禍」は、第二次世界大戦中に眠気を除去し集中力を高めるという理由で日本軍に重宝されたヒロポンの中毒者が終戦直後、混乱した社会情勢のなか多く生まれたことを指すが、以降の「第二次覚醒剤禍」の裏ではヤクザや韓国と日本の、時の両政府が、「第三次覚醒剤禍」の裏ではヤクザや警察や米軍が跋扈していた。
むろん、ヤクザが絡んでいることは誰もが想像できよう。だが、政府や警察や米軍までとは思いもしなかった――。
感想・レビュー・書評
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覚醒剤にまつわるルポ。
毎年のように芸能人が覚醒剤関連で逮捕される中、やはりなぜ覚醒剤が流通してるのか、について思いを馳せなければならない。
ヤクザが暗躍しているということで思考停止してしまうが、覚醒剤は生成過程で強烈な匂いや環境汚染が発生するため、日本での生成は難しく、海外から輸入されている。
ルートは様々あるものの、年々検挙側の技術進歩もあり難度が高まっている。では一体誰が?というのは本作の醍醐味なので割愛するが、一度読んでおいて損はない一作。 -
p11 麻薬は、各情報機関が現地の人間を雇う際に、お金の代わりに麻薬で給料を払った
p43 1960年代、尼崎のX組にサブロウという男がいた。サブロウが来る、サブが来る、シャブが届く
p60 結晶が回転しながら溶ける状態が、水面上を魚がバシャバシャと群れ跳ねて走り回る姿と似ていることからシャブという隠語ができた
覚醒剤を使用すると歯止めがかからなくなるほど傾倒してしまい、ついには骨の髄までシャブられることからシャブ
p131 シャブの生成時にはこの猛毒ガスのつきもので、山中で造れば周りの木がみんな枯れる
p165 コンテナごと検査できる大型X線検査装置が初めて導入
p168 麻薬犬は有効な手段だが、その日の体調などもありせいぜい数十分程度しか集中力が続かない
p175 前回の検査場を通ると、シャブはX線でグリーンの蛍光色に光る
p200 在日米軍では、毎月、米兵に本国から仕送りができる 一人あたり10kg 検査もなく飛行機で直接、基地に運べる
p203 中国や北朝鮮から直行便がある横田基地 -
ザ・ノンフィクション
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これを読んで思うのは覚醒剤が何かを日本国民はほとんど知らない、学校では『ダメ!絶対‼︎人間辞めますか?』と教わるからただの悪いものとしか思ってない。
ただそれを広めたのは政府が絡み軍が絡み警察が絡み…こんな歴史があったとは、覚醒剤が発明されたことで人類は変わってしまったと言っても過言ではない。
学校で教えたらいいのに、国民に対しての不都合な真実なのだろう。