- Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
- / ISBN・EAN: 9784801928039
作品紹介・あらすじ
日本随一の神霊域、出雲の怪奇不思議譚と山陰地方の空恐ろしい実話怪談集。
感想・レビュー・書評
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私の中の山陰ブームに端を発して手にした、竹書房文庫お馴染みの地名○○怪談シリーズ・雲伯地方編。
題には『出雲』と入っているが、凡そ松江市街と米子・境港エリアでの体験記が大半でいわゆる出雲の大社町などが登場する話はごく僅か。
印象に残った話は、かつて松江市殿町にあったとされる一畑百貨店を舞台にした怪談。こういう白昼の人目が沢山ある日常の中で起こる怪異は意外と珍しい気がする。またいい感じに不気味で良き。
が、総じて小ぢんまりした話が多く、トリの「コトリバコ」を扱った〈箱〉という掌編もせっかくの題材を生かしきれていないのが惜しい。
江府町は奥大山の雄渾で美麗な素晴らしい景観を楽しめる土地。あまり怪なる気配が漂うイメージは無いが、確かに天狗が居てもおかしくないような神性は感じられるかもしれない。
1刷
2023.6.4詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ほんのりと怖いくらいです。
怪談とは、やはり語り手が音で語らないと本当の良さが受け取りにくいものなのかな……?と愚考するところです。
方言で書かれているので、その部分の親しみというか、面白さはありました。 -
神話の国出雲、島根県を始め山陰地方の実話怪談だったが、予想通り、祠や神罰、習俗に関する話が多かった。どこにでもありそうな話の合間合間に、そういった話が入っているところに、リアリティがあった。最後の「箱」は、箱を探し出して封印を破った連中のその後がついつい気になってしまう。
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駅のキヨスクで買って,旅の時間つぶしにちょうどいいっていう感じかな.