- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784801939691
感想・レビュー・書評
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予言が怪談になるといえばやはり件とかかなーとワクワクしますね。
田辺青蛙『戦争を予言する柿』は一発目に先制パンチ級のものすごいはなしやなと思った。
予言は誰かが相手に伝えることでうまれるわけでそう考えると実話怪談とは相性がいいのかもしれないと思う。
吉田悠軌『赤いしるし』赤いものは不吉な象徴なところあるし予言が赤いのは納得。
雨宮淳司『骰子』これはぜひ検証したくなるはなしだった。骰子をふってなくても勝手に転がって勝手に予言してても見てなかったらそれはいきないのかどうかめちゃくちゃ気になる。
朱雀門出『青い獅子舞』赤じゃなくてもふだん赤いものが違う色なのは不吉ってことだ。
響洋平『インターフォン』こういう映像がともなう機械も怖い。例えばスマホでもあるんじゃないかとやはり考えてしまう。
幽木武彦『神勢調査員』予言者は忽然と姿を消した。こういう方がどんな世界を見てはるかめちゃくちゃ興味深いです。
ホームタウン『さざ波』同じ日を繰り返したのでは??と思いました。うる星やつらのように。
夕暮怪雨『カラスの来訪』地下フロアにたくさんのカラスが現れるとか怪異以外のナニモノでもない気がする。
西浦和也『虫の知らせ』予知のひとはやはりいてはる。とくにこの方は地震の予知みたいで明日5/11の太陽フレアについて伺いたいなと思う。
住倉カオス『予言に関する体験二篇』身体の悪いところが自分も痛くなるのとか別の仕事になりそうですよね。頭の上に文字が見えるひとも同じく。占い師になったら絶対儲かりそう。
田中俊行『鳥居さんの話』青い☓印。ここにも青が出てきました。
松岡真事『ひだりうしろ』もうすぐ亡くなるのがわかるって死神はいなくて自分自身が死期を感じてひだりうしろに立つとしたら右はどうなってるのかなと思う。
郷内心瞳『アサクラ』からはじまる全部がつながっててやはりこの方のはなしは面白いなと思う。もっと読みたくなる。
夜馬裕『天女の願い事』あまりにも理不尽。隣に元彼が元親友と結婚して住むとか、天女はひどい。山から離れるべきだったのでは?どうしてもそう思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ほぇ〜こりゃ中々面白かった!!
死期を予知する話が基本的に多いが、
その他の種類の予言も多々あり、めちゃ楽しめた!
個人的なおすすめは……
夜馬裕さんの『天女の願い事』です。
質素倹約で他人とは交わらない佐和子さんの
伯母さんにはある秘密が……
ここまで誰が予想できた事か?ってぐらいに
壮大で壮絶な話でした。
真相を知ってしまった時のトリハダは間違いなしの作品です!
その他にも安心、安定の面白さの郷内先生は
連作短編で読み応えバッチリ!
親子三世代に及ぶ何とも奇怪で悍ましい予言…
予言と一口に言っても色々な話があり
とても満足いく作品でした!!
とても面白かったです!
友人も言っていたが、未来なんてみたらロクな事にならない、確かに…(´-ω-)ウム
しかし、『虫の知らせ』に出てくる予知能力は欲しい。
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未来はどうなるかわからない、というのが当世の一般的な見解で、当たらない予言は当然のこととして忘れ去られやすく、当たった予言は偶然とされやすい。予見された出来事は1つの情報として利用でき、予言が本当に予言として機能するかどうかは予言それ自身にも左右される。
虫の知らせ、奇妙な符合、予知夢、占い、予言といった話題はそうした危うさと怪しさでオカルトど真ん中な印象もあり、怪談らしい怪談が多かったように感じた。
収録作の中では、夢の中で会った男に現実で声をかけられる、みたいなテイストの「エレベータ」や「祭壇の写真」が割と好きだと思った。予知夢というにはちょっと夢の内容自体にもおかしさがある、ぐらいの塩梅に浪漫を感じる。