拒まない男 (バンブー・コミックス 麗人セレクション)

著者 :
  • 竹書房
4.09
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本棚登録 : 244
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (234ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784801971752

作品紹介・あらすじ

探偵・黒瀬の助手は、「絶対に拒まない男」の異名を持つ超有能なホテルコンシェルジュ・白石 律。誰にでも優しい彼への恋は不毛だと分かっているけれど…!?電子レーベル人気作がついにコミックス化!!

感想・レビュー・書評

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  • ▼あらすじ
    探偵の黒瀬望海は、ある議員の浮気調査中。
    議員の浮気相手として浮上したのは、優秀なホテルコンシェルジュで黒瀬の探偵助手でもある白石 律だった。
    ひそかに律を想っていた黒瀬は、嫉妬と怒りから律を抱くが実は両想いだったと判明!
    公私ともに最高のパートナーを得た黒瀬に対し、律は何かを隠しているようで…?

    ストーリーテラー三月えみが描く一筋縄ではいかない男たちのダウトな恋愛模様。

    ***

    ストーリーの完全度:高い
    トーン:コミカル・シリアス
    エロ度:普通
    萌え度:高い
    総合評価:★4.8

    初読みの作家さん。丸々一冊表題作。
    いやー、凄く面白かったです。大満足の一冊でした。
    失礼ながら、最初の方は全然期待してなかったんですよね。両想いになってエッチするまでとにかくあっという間だったし、ホテルのコンシェルジュが探偵の助手をするという設定もいまいちピンと来なくて、「これはハズレだったかもな…」と思っていたんです。

    でもまだ1話目だし、残りのページも山ほど残ってるので半ば諦めモードで読み進めていたらこれが意外にもどんどん面白くなってくるではありませんか!
    気が付いたら腰を据えて読んでました。一瞬でもハズレだと思ってしまった過去の自分を殴りたい…。

    これ、単純なストーリーに見せかけて実は巧妙に伏線が張り巡らされており、読み進めれば読み進めるほどストーリーが深くなっていくタイプの作品なんです。
    キャラクターも深くまで掘り下げられていましたし、中でも律には本当に驚かされました。まさか律にあんな過去があったなんて…彼のあの姿が脳裏に焼き付いて離れません(笑)

    ストーリーが単純じゃなければ当然、恋愛模様も単純ではなく、ただただ律の執念が凄いなといった感想です(笑)
    黒瀬を落として振るという復讐を果たす為にあそこまで成長出来るのも凄いし、黒瀬の知らないところで色んな人が律に協力していたのも面白かったです。伏線回収もお見事でした。

    また、最後も良かったです。完膚なきまでに父親を絶望へと叩き落とす為の律の計画の恐ろしさと言ったらもう!妄想とはいえ父親の顔面を殴り付けるシーンで律がいかに自分の父親に対して憎しみを抱いているのか分かったし、あの最低な父親を地獄に叩き落とす為の計画の実行犯に黒瀬もちゃんと入ってるのが良かったです。
    父親からしたらたまったものではないでしょうね。でも、これまで律に対して行ってきた様々な仕打ちを考えればやり返されて当然。これぞまさしく因果応報、ザマーミロ!って感じですね(笑)

    最初はあっさり系のお話だと思っていたのに、まさかこんなにも読み応えがある作品に化けるとは…。騙し騙されの愛憎渦巻くラブストーリーって感じで本当に面白かったです。これは読み終わった後にもう一度最初から読み直したくなること間違いなしな作品ですね。
    因みに本編後に収録されているのは律の協力者であり黒瀬の探偵事務所の所長兼先輩でもある詠太視点のお話なんですが、これもまた良かった…!律に協力した理由や詠太から見たら律の成長が描かれていて、短編ながらも非常に深みのあるストーリーでした。
    評価は限りなく★5に近い★4.8という事で!(*^^*)

  • 浮気調査の探偵とその助手。これだけでもミステリアスな雰囲気あるが、読めば読むほど先の見えない天界と真実に驚かされ、魅了される。受け視点と攻め視点で読んだ時、ストーリーの味が変わってみえるのも非常に良い。かるーくどんでん返されるので、ネタバレなしで読むのがオススメ。めっちゃ良かった、星5じゃ足りない。

  • 大人の恋愛BLだと思ったけど一味違う。壮大な裏があって面白かった。

  • 話読みで連載を追うことを覚えたのですが、収録された「もうひとりの拒まない男」(麗人1月号)は、単話で読めなかったりで単行本も。
    投入金額はちょっとかさみましたが、裏設定を明らかにしているので読めて良かったです!!

  • 浮気調査の探偵×探偵助手も務めるホテルコンシェルジュ。
    これはネタバレとかの予備知識なく読んだ方が間違いなく面白いストーリーです。
    読み進めていくうちに、どんどん意外な真実が明かされていく展開の上手さがハンパなくて、単なる探偵とコンシェルジュの恋愛ものだけではないディープな読みごたえがありました。
    読者の予想の上をいく展開で、最初は黒瀬視点であれこれ考えながら読んだ後もう一度読み返すと、それまで気づけなかった白石の気持ちがはっきり明確に理解できて、うわぁ~!ってなります。…すごいよ。

    以前の作品ではちょっとキャラのビジュアルが好みじゃないかな…と思っていたんだけど、今回の攻様はなんかすごく好みでした。クールに見えて実は優しく情にもろい男!親身になりすぎてムカつく相手を殴っちゃったり、行き場のないハムスター世話しちゃったり。
    そんな黒瀬にずーっと抱いてきた白石の気持ちがよくわかります。白石自身は自覚がなく拗らせすぎてたのが、またキュンとさせられます…

    そもそも、青山ですよね!?自分の好奇心を抑えることができなかった男!だけど、結局グッジョブだったわけで。
    青山をはじめ、脇キャラが全部クセが強すぎでしたよ~
    今回はキャラの名前が色つながりになっていましたね。

    エロ的には今までの中で一番Hシーンよかったです。ホテルの部屋でお仕事中というのがすごくツボで最高。旅館でしっぽり…というのにも萌え。
    無自覚に一途な気持ちを貫いた白石にキュンだし、黒瀬のブレない気持ちもいっそうエロを盛り上げていて、満足。

  • 探偵×コンシェルジュ。これは上質のドラマだ~。伏線も人物像もストーリーも魅力的!

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著者プロフィール

【三月えみ】「雲一族と泥ガール」(講談社)全3巻、他BL作品など多数執筆。

「2022年 『魔法の天使 クリィミーマミ 不機嫌なお姫様』 で使われていた紹介文から引用しています。」

三月えみの作品

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