- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784804717609
作品紹介・あらすじ
5万部突破『「本当の国語力」が驚くほど伸びる本』待望の大人向けバージョン。会議・交渉・プレゼン・報連相・企画書・メールなどなど、あらゆる場面で効果バツグン。
感想・レビュー・書評
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同じ著者の『「本当の国語力」が驚くほど伸びる本―偏差値20アップは当たり前!』を読んでいたため、述べられていることはその本と同じであり、真新しいところは全くなかった。
他の本を読んだことのない方であれば「なるほど」と思わされる箇所もあるのかもしれないが、どちらかと言えば『「本当の国語力」が驚くほど伸びる本―偏差値20アップは当たり前!』の方がインパクトがあり、本そのものの勢いというか本の持つパワーが大きいのではないかと感じる。
よって、これからこの著者の本を読もうとするのであれば、一応子供を持つ親向けではあるが、『「本当の国語力」が驚くほど伸びる本―偏差値20アップは当たり前!』の方をおすすめする。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
小・中・高生に国語を教えている著者が、大人向けに国語力を紹介した本。国語は論理的思考力であると定義し、それを「言い換える力」「比べる力」「たどる力」の3要素にまとめて解説している。
著者も本書の中で同じ事を述べているが、巷間溢れる論理的思考本はテクニックが複雑すぎて使えない。その点、本書は論理的思考力の本質的要素を3つにまとめているのが、もうそれだけで秀逸である。一見複雑な方がツールとして上等に見えるが、じゃあWordや一太郎の機能をフルに使いこなせている人間がユーザー全体で一体何人いるんだ? 何でみんなシンプルなテキストエディタを使うんだ?…ということである。
もちろん、本書の内容が凄いのは3つの要素だからというだけではなく、これらが論理の本質を抑えた要素だからである。
「言い換え力」とは、言葉を抽象的・具体的に言い換える力のことで、「So What?」も「定義からの議論」も「比喩・例示」も本質はこれである。
「比べる力」とは、当然物事を比較する力のことであるが、MECE(ミーシー:漏れなくダブり無く)というのも要するにこの比較をするための準備だと言える。
「たどる力」とは、因果関係を把握・理解する力であり、これが論理的思考の本質的要素であることは例示するまでもないだろう。
MECE、ピラミッド・ストラクチャー、トゥルーミン・モデル、図解思考…論理的思考についてのツールは嫌と言うほど溢れかえっているが、これらのツールに一々振り回されている人は本書で論理的思考の根幹を抑えた方が良い。また、本書の内容が身に付けば、その上のパワーアップキットとして上記ツールを使いこなすことも容易になるだろう。
シンプルだけど必要十分。基本にして奥義。本書の内容が簡単だからと侮るなかれ、である。オススメ。 -
100字要約
国語力とは「論理的思考力」である。論理的思考力は3つの力、例えば言いかえる力(抽象化・具体化)、くらべる力(対比)、たどる力(因果)である。先ずはこの3つの力の型を守り続け、体得する必要がある。
== memo ==
「国語力」=「論理的思考力」
論理的思考力は3つの力である。
1. 言いかえる力
「抽象・具体の関係」を見つけ出し、整理する力
2. くらべる力
「対比関係」を見つけ出し、整理する力
3. たどる力
「因果関係」を見つけ出し、整理する力
「芸術」は真似できないのです。
しかし、「技術」は、真似できます。
技術とは、形ある方法ーつまり「型」のことです。
「要約力」とは「名詞化力」のことである。
長い文章を短くする(抽象化) 例:つまり
短い文章を長くする(具体化) 例:たとえば
→ AつまりB、BたとえばA
聞くより話す、読むより書く。
テクニックよりスキル。
「型を破る」より「型を守る」
説得力:整理して「発信」する力
理解力:整理して「受信」する力
聞く 読む 論理的思考力 書く 話す 文法
天体の配置図をイメージ
寓話や諺、慣用句
北風と太陽、うさぎとかめ、腐っても鯛、さるも木から落ちる
対義語20
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安全⇄危険、全体⇄部分、受動⇄能動、集団⇄個人、感情⇄理性、直接⇄間接、独創⇄模倣、原因⇄結果、多様⇄一様、原則⇄例外、精神⇄肉体、主観⇄客観、絶対⇄相対、分散⇄集中、目的⇄手段、義務⇄権利、一般⇄特殊、楽観⇄悲観、公的⇄私的、広義⇄狭義
対比の観点
存在、変化、量的、空間、時間、道徳
AだからB、BなぜならA
例)真冬は寒い。だから、真冬のデパートでは、暖房の設定温度をもっと下げるべきだ。
真冬は寒い
⇄多くの人は厚着をしている
⇄多くの人は暖房を不快に感じる
真冬のデパートでは、暖房の設定温度をもっと下げるべきだ。
ジャンプ(論理の飛躍)の幅をコントロールする力
「書き」によってこそ「読み」の力もつく
話せば話すほど、書けば書くほど湧き上がってくるものがあります。
それは自分の「無知」への気づきです。
「痛感」
論理的思考力とは、バラバラの言葉や文を関係づけ、整理する力
「AがBになった」とあれば、それは「変化」という語でまとめられる。
「まずA、次にB、そしてC」とあれば、それは「順序」という語でまとめられる。このように「ひとことで名詞化する」ことが「抽象化(言い換え)」の重要な技法だ。
大切なのは、常に「幹」を「意識する」ことです。
ただ単に「理解しただけ」「分かっただけ」です。
「体得した」「身につけた」ということにはなりません。
「守・破・離」-
2020/06/15
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子ども用の国語力→大人からの反響大
論理的思考力 武器 →シンプル、明快
芸術はまねできない。技術はまねできる。
説得力=整理して発信 理解力=整理して受信
複雑→単純 難しい→やさしい
バラバラに見えるものを共通点を見つけて整理=抽象化 逆は具体化
全体を2つに分類=対比関係
バラバラに見えるものを結びつきを見つけて整理=因果関係の整理
形式が内容をコントロール= でも、…→対比
中高生の国語の文章読解問題=言い換える力
抽象化力(つまり…)と具体化力(たとえば…)=言い換える力=繰り返せば、わかりやすい文章 マトリョーシカ方式(上へ、下へ)
名詞化で要点が明確に
文末「…からです」 原因
文末「…になった」 変化
文中「…に対して、…」 両者の違い
2つの文→その前半・後半のパーツごとに抽象化
中高生の国語の文章読解問題=要約する、まとめる→抽象化問題が多い→具体化ではバラバラで採点が面倒
抽象化→共通点を見つける。
対比→比べる力 = 「それに対して…」
逆接 = 「しかし…」
日本はもう朝になった。しかし、アメリカはまだ夜だ。→対比
日本はもう朝になった。しかし、空はまだ暗い。→逆接(それに対して…で置き換え×)
対比の共通点 観点は?
対比の観点を見つければよい→社会におけるスポーツの役割は?→スポーツの盛んな国とそうでない国、スポーツの功罪、文武両道の実践…
人間について論ぜよ→動物と人間の違い、100年前の人間と現在の人間、人間的な生き方と非人間的な生き方…
対比の観点①存在(あるかないか)②変化③量的④空間的(場所、全体と部分)⑤時間的⑥道徳的(善悪、真偽)
「だから」に注意→だから なぜなら で因果関係をチェック
今こそ、書きの方法を意図的に学ぶ必要がある。→書きによって、読みの力もつく。
話せば話すほど、書けば書くほど、自分の無知に気付く。
アウトプットがインプットを要請する。→アウトプットは恥をかくこと(痛感すること)とセット
AがBになった→変化→一言でまとめる→一言で名詞化→抽象化 -
他都県からの通塾生も多くキャンセル待ちが続出しているという「ふくしま国語塾」を主催されている福島隆史先生の本!
2年前に、小中学生向け「本当の国語力が身につく問題集」を、小5の息子のために購入し、あまりのわかりやすさに感動!
大人でもこういう力って鍛えたほうがいいよな~、なんて思っていたら、、あれから出たのですね!
論理的思考を鍛えるべく、①言いかえる力、②比べる力、③たどる力、を数学の公式のように型として叩き込む。
子供が自分の気持ちを表現できるように、こういうところをしっかり学校で鍛えて欲しいと願うのは勿論、
大人にも、人(子供)とイメージをしっかり「共有」するために、こういう技術をしっかり鍛えておくのは大切だと思う。
ビジネスマンのみならず、すべての人に! -
著者の本は娘が小学校に上がる前に購入したことがあり印象に残っていた。
ひょんなことから著者のYoutubeを見つけ、なかなか面白いことを言っていたので、自分の本棚にあったこの本とそのYoutberの名前が一致して驚き、その著者の本を探してみると大人向けの本もあるということで購入した。
この本でいわれていることはそれほど難しい話ではないが、自分の文書を振り返ってみると、できていないところもあるなという感じだったので、もう一度読み返しポイントをまとめたうえで実践したいと思った。 -
この本にはあっと驚くことは書いていないのかもしれない。ただ実践してみることでためになることは書いてある。こんなの当然だろうと下に見ずに実践してみようと思う。守破離。まずは型を守る。
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松永さん推薦図書
「伝える/聞く」をテクニックとしてではなく、スキルとして学ぶことができる本でした。
「構造化」という概念自体は広く出回っていますが、それは文書に考えを落とし込むためのテクニックではなく、コミュニケーションプロトコルに必要なスキルではないでしょうか。
構造化は手段であって、あくまでも目的は伝達と理解です。その二項は普遍的に存在している為に軽視されがちですが、基本に立ち返り、再確認をすることで自身のコミュニケーションが如何に崩れているかを見つめ直すことができました。
今後アサインが決まり、コンサルタントとしてのコミュニケーションプロトコルが確立された場で、伝達力と理解力は揺るがない武器になります。
興味がある方は是非読んでみてください。 -
■タイトル: 「ビジネスマンの国語力」が身につく本 ■手に取った理由(1~2行): これも上司のおすすめ本リストにあったため。中でもイチ押しと渋谷さんは語る。 ■感想: 「ビジネスマンの」と謳っているが、あらゆる人にとってタメになる内容。 ■一番の学び: 因果関係を説明する際には、「急行列車」ではなく「各駅停車」を意識する。8割の人が納得できるように駅を並べて、ジャンプせず因果関係をたどる力が必要。
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著者の国語に関する考え方、活かし方を熟知している。この本の書き方自身が非常に参考になる。