ハシズム!─橋下維新を「当選会見」から読み解く

  • 第三書館
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784807412006

作品紹介・あらすじ

大阪のオッサンとオカンがみんなでハシズムに酔ったのはナゼか――中島岳志が橋下徹の「言論テクニック」を解剖し、上野千鶴子が「ハシズムの正体」を分析。また、3時間におよぶ「当選会見」や憲法違反の疑いもある「大阪府教育基本条例案」などを全文収録。

感想・レビュー・書評

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  • ”得・楽をしている誰か”が許せない問題
    あめみやかりん

    「自分より得・楽してるっぽい誰か」を見ると、条件反射的にイラッとくる気持ちはわかる。しかし、キツい言い方をすれば少なくない人の「条件反射」や「気分」がある意味この国の政治をグダグダにしてきた面も否定できない。ということで、私は自分に「条件反射」的反応を禁じている。とにかく一度冷静になるよう常につとめてはいるつもりだ。

    ミュンヘン暴動に敗北したナチスは、それ以降はワイマール憲法下での民主的な挑戦に切りかえた。
    世界でも最も民主的な憲法といわれたのだが、それに対する避難を逆手にとってナチスは政権確保に成功したことを、私は橋下氏の手法にも感じてしまう。理性ではなく感情に訴えることで本質をぼかしつつ権力を握ったのがナチスだったからでもある。既成政党への信頼欠如という状況もよく似ているし、「大阪維新の会」の掲げる「維新」という言葉にも右翼的なニュアンスを感じてしまう。
    P170

  • 「この人の話すことって、なんとなく腑に落ちないな~」と思っていた私。橋下氏について、自分がどの部分で腑に落ちなかったのかがこの本を読んだことで認識できた。(自分だけでは認識できていなかったこと自体が、この本によると橋下氏の術にハマっている、ということらしい)中でも私がいちばん強く頷けたのは池田香代子さんの意見。
    どんな著作でも、内容を鵜呑みにするのはよくないと思うが、今の橋下旋風について考えるにはオススメの本。

  • 今のところ自分の生活圏外なので傍観できるけど、国政に勢いで乗り込むと、間違いなく構造改革の二の舞だ。
    大阪圏域が目指す地方分権と、他地方圏では異なることは、今の報道では理解できないのではないだろうか。

  • 2012.2.22

  • ↓貸出状況確認はこちら↓
    https://opac2.lib.nara-wu.ac.jp/webopac/BB00174782

  • ハシズムという言葉から反橋下尽くしで敬遠する人もいるかもしれないが、ここ本を通じて言えることは、各人が自らの専門とするところの橋下発言や政策から「高確率で起こると予想される影響」や「冷静な分析」や「素直な感想」を述べているだけ。

    そこから言えることは「一歩踏み出す前に考える間」を与えてくれる本ということだ。

    「何か変わるはず」、そんな得体の知れない物に我が身を任せること、

    一度走り出した権力はなかなか止まらないこと、

    そして何より、一つの論の専制が起きる時、失われるのは自由の気風ということを自覚し、それが大阪府民、特に教育という根幹で起きようとしていることを訴えたい!

    この事の顛末、原因も結果も無関心と人任せな風潮であることも考えて欲しい!

  • 大阪維新の会が掲げる政策に対する「政策的批判」を読むことができるかなと期待して購入しましたが、記者会見の内容や言動から、橋下氏の危険性を煽っているだけ。これではただの「人格批判」ではないか。こういう恣意的な本はあまり好きではありません。

  • 【新刊情報】ハシズム! 318.2/ダ http://tinyurl.com/7jtm8k3 オッサンもオカンも、みんなでハシズムに酔ったのはナゼ!?大阪ダブル選挙に圧勝した直後の橋下徹の記者会見を全文収録。その言論テクニックを解剖・分析する #安城

  • う~ん、読んでいてわくわくしなかった。

  • 当選記者会見、職員条例案、教育条例案を収録。彼のトークは文字に起こされたものを読む方が良いと思う。

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著者プロフィール

1975年大阪生まれ。大阪外国語大学卒業。京都大学大学院博士課程修了。北海道大学大学院准教授を経て、東京工業大学リベラルアーツ研究教育院教授。専攻は南アジア地域研究、近代日本政治思想。2005年、『中村屋のボース』で大佛次郎論壇賞、アジア・太平洋賞大賞受賞。著書に『思いがけず利他』『パール判事』『朝日平吾の鬱屈』『保守のヒント』『秋葉原事件』『「リベラル保守」宣言』『血盟団事件』『岩波茂雄』『アジア主義』『保守と立憲』『親鸞と日本主義』、共著に『料理と利他』『現代の超克』などがある。

「2022年 『ええかげん論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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