青春20世紀美術講座 激動の世界史が生んだ冒険をめぐる15のレッスン

著者 :
  • 東京美術
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784808712365

作品紹介・あらすじ

「近代」が立ち上がるとともに活況を呈した20世紀の美術運動。その難解さを噛み砕き、美術ファンでなくてもわかるようエッセンスを紹介。そこでの「青春」をかけての苦闘から、混迷する現代をサバイバルするヒントを探り出す。

感想・レビュー・書評

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  • アートに対する熱い思いが溢れた一冊。
    時代と戦えるのがアートなんだと改めて。

  • 2023.07.11 なかなか熱い本でとても勉強になった。最後の章の「芸術の自由」のところは泣けた。芸術だけが、人類滅亡に抗える。本当にすばらしい。

  • 大好きな20世紀アートに浸れる本。
    何のためにアートがあるのか、考えさせられる。

  • プレイバック20世紀美術。モダン・アートの「モダン(近代)」って何?から始まって、アーツ・アンド・クラフツ運動、アール・ヌーヴォー、ウィーン世紀末、キュビズム、ロシア構成主義、アール・デコ、ダダイズム、アウトサイダー・アート、コンセプチュアル・アート、デ・ステイル、バイハウス、シュルレアリズム、抽象表現主義、ポストモダン…近代美術の15個の扉を早送りでパタパタと開けていきます。それぞれから噴き出るのは怒涛の近代史の奔流の水面に勢いよく飛び出て来る、どうしようもない表現欲ってものの塊のよう。その勢いを著者は「青春」と呼びます。20世紀は美術も「青春」でしたが、世界も「青春」だったのだと感じます。21世紀になってすぐ書かれた三浦雅士「青春の終焉」に繋げるのもどうかと思うけど、なんだか「青春」という言葉が死語のように感じられる現在からみると、著者の美術史ノスタルジーが甘々しくもあり、そこから生まれる若い世代への檄が鬱陶しくもあり。また著者のキャリアのスタートがバブルの象徴「セゾン美術館学芸員」という略歴を見て自分の色眼鏡が蒸れて曇ったり。でも過去を過去として冷静に語るより20世紀美術を現代のアクティブなアートとして召喚しようという熱さは、スゴイかも。さてさて21世紀…ロックがすべてデジタルに収納されたように、アートはNFTとかでロックと同じようにデジタル空間の出来事になっていくのでしょうか?それとも20世紀美術のバトンをリアルでも受け取っていくのでしょうか?アートの明日はどっちだ!

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著者プロフィール

1958年、広島県尾道生まれ。慶應義塾大学文学部仏文科卒業。専門は美術史、デザイン史、美術館学。セゾン美術館学芸員を経て、現在、武蔵野美術大学造形学部芸術文化学科教授。大分県立美術館館長。二期リゾート文化顧問。イサム・ノグチ庭園美術館学芸顧問。慶應義塾大学アート・センター訪問所員。
 著書に『空間のジャポニズム 建築・インテリアにおける日本趣味』(INAX、1992年)、『モダニズムの建築・庭園をめぐる断章』(淡交社、2000年)、『キュレーターの極上芸術案内』(武蔵野美術大学出版局、2015年)、編・共著に『ミュゼオロジーへの招待』『ミュゼオロジーの展開 経営論・資料論』(同、2015、2016年)ほか。
 パナソニック汐留ミュージアムにおける「ウィーン工房 1903-1932 モダニズムの装飾的精神」展(2011年)の企画監修によって「第7回西洋美術振興財団賞・学術賞」を受賞。コラージュ、箱、人形、焼きもの、ガラス、食の絵のスケッチで、個展も行っている。

「2017年 『イサム・ノグチ 庭の芸術への旅』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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