- Amazon.co.jp ・本 (152ページ)
- / ISBN・EAN: 9784809678295
作品紹介・あらすじ
"「本」の可能性を考えたい"をテーマに掲げる図書館員と、その言葉を信じる市民、本をめぐる人々の物語。未来は、ここから開かれる。長野県中央に位置する人口6万7千人の小都市。ここには、多くの小説家、評論家、詩人、歌人、俳人たちが訪れる。その理由とは?
感想・レビュー・書評
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図書館に関する本が二冊借りたままなので、年越ししたくないので師走にあわてて読み終える。塩尻図書館の「本の寺子屋」のテーマと運営の仕方が語られている。
一番のキモは、当初から行われている「本の寺子屋」の講演会。どんな形にせよ、図書館に足を運んでもらう、本に興味を持ってもらう、そして本に触れる習慣を生活に入れてもらう。
一番響いたことは、「貸出冊数を気にするのはやめる」と、その本が図書館にあって助かったという利用者を増やす。なぜ、公共の施設としての図書館があるのか・・・新しい図書館と言いながら、趣旨を明確にしておかなけれが、「本」というものから離れ、単なる「人寄り場所」の提供に終わってしまう。
人が集まり、語らい。そこから知の拠点として何を生み出すのか、そこを明確しなければ、イベントそのものもあらぬ方向へ行ってしまう危険性がある。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
本の寺子屋が地方を創る 東洋出版
信州しおじり本の寺子屋研究会が
著したという回りくどい本である
本の寺子屋という意味不明さと
江戸期の寺子屋に
強く関心を寄せていることもあって
読み出してみると
ボンヤリとした期待とは違う内容であった
書き出しは
ベテランの編集者の愚痴から始まった
売れるものが良い本なのか?
売れる本を書かせるのが編集者の腕なのか?
読ませる相手を意識できなければ
書けないという自分を見失っている詩人とか
いずれにしても本末転倒だろう
何かを描くのは相手の為ではなく
自分の内から溢れる思いを吐き出すためで
その行為が形となり外に見えることで
刺激になって更なる思いが湧き出してくる循環
日々冒険の人生そのままの表現でしかないし
できたものはウンコという過去の産物で
そのウンコは次の出合いを起こす素材でもある
つまり読み手を意識した表現など
今を飛びこして排泄されることもなく
最初から溶けた死に体の筈だ
商品ありきの資本主義が描く
酒無くして語れない虚構世界を舞台にした
酔いどれたい者による洗脳物語なのだろう
表現とは生きるその事であり
前向きに集うことの摩擦から学び
独り相撲の冒険によって成長し
その後ろ姿で集うことなのだ
この本はその事を反面教師として
教えてくれるだろう
確かに知識という虚栄心を
くすぐる企てではあるが
あらゆるとことで試みていることだ
寺子屋と名付けながら
たまたまベテラン編集者という
著名な世界とつながりを持つが故の
社会的成功例であるのだけれど
寺子屋を企画のタイトルに選んだ
主人公の思いとは裏腹の結果ではないのか?
まあ
いずれにしても学べる面白い内容である -
この本は、私が、いつも行く図書館で、読書週間の時期に紙袋に、本を入れて、開けてからのお楽しみと、称して、「本の福袋」なる物を図書館の人達が、作成してくれている。
その本のヒントは、紙袋の表に、「図書館で働くひとたち。実は結構頑張っています。」と、、、表されていました。
この題名で、手にした本の中身が、この本です。
図書館にあっても、手にしなかった可能性の方が大きいかもしれません。
著者・出版社・取次店・図書館が、一体となって、出版文化の発展に寄与している。
塩尻市立図書館の取り組みも素晴らしいけど、我が図書館も、いろんな工夫をしている。
今回は、季節に合わせて、美術に関する本の特集を見やすい場所に何冊も展示して、興味を深めている。
読書会も月に1度開催。
今は、スマホなどで、電子書籍などもあるが、スマホもゲームをしている人が、多い。
1ヵ月の間に、本を全然読まない人も多いらしい。
本からの知識は、凄く役立つことも多く、又、自分の知らなかった事柄が、発見できたりする。
図書館の素晴らしさをアピールするために、図書館員は、凄く努力していると、思う。
私は、図書館大好き、そして本が、大好きである。
そして、気に入った本は、書店で、購入して、身近に何度も読めるようにしている。
この本のように、講演会、ワークショップ、対談などの企画で、地方の活性化が、出来れば、図書館の役目というのは、凄いと思う。 -
最初のほう主語が分からないところがあって読みづらいなと思ったが、すぐに引き込まれて気にならなくなる。