ぬちどぅたから: 木の上でくらした二年間 (シリーズ平和の風 2)

著者 :
  • 汐文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (94ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784811371016

感想・レビュー・書評

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  • ルビが丁寧に振ってあるところをみると、この本は小学校低学年から読めるようになっている。

    杏ちゃんがブックバーで勧めていたきっかけで読んだけど、私も声を大にして言いたい!

    1人でも多くの方に読んでほしい。

    そして、秀順さんと山口さんの生命力に生き延びてくれてありがとうと言いたい。

    アメリカ軍は敵。
    でも友軍は仲間で、沖縄を守ってくれると、沖縄の人たちは思って。。
    実状と名前が真逆じゃないか。

    キジムナーが守ってくれて良かった。

  • 「わすれるものか みんなおぼえているさァ」

    工事用の道具は何一つ無いのに、女性や子ども、老人まで動員して、「東洋一の飛行場をつくれ」って…。なんだかソ連を連想したよ。ツルハシだけで運河を造ってなかったっけ?しかも完成した翌日に破壊しろとか、マジ理不尽。

    1945年4月1日 沖縄本島にアメリカ軍が上陸。民間人を巻き込んでの戦闘が始まる、

    日本軍は民間人に自殺を強要しただけではなく、戦闘まで強要したの?女性や子どもも関係なく?

    沖縄の人達は、日本軍を仲間だと信じて、友軍と呼んでいた。けれど、日本軍にとって沖縄は植民地のようなものだったのか。

    若い頃に中国の戦地に行っていたから、投降したらひどい目に遭わされるのがわかるといった男性は、その時は無力な一般人をひどい目に遭わせた側だったのだろうな。

    1972年 本土復帰を果たすも、沖縄の大部分は米軍基地の占領下にあった。

    戦世ん しまち 弥勒也ん
    やがて
    嘆くなよ 臣下 命どぅ宝

    いくさゆん しまち みるくゆん
    やがて
    なぎくなよ しんか ぬちどぅたから

    戦の世の中は終わり、やがて平和な世の中がやってくる。臣下達よ、嘆くことはないよ。体を大事に、何処までも生き延びるのだ、命こそ宝なのだから。


    東打ち向かて
    飛びゆるあやはべる
    まづよ待てはべる
    いやり持たさ

    あがりうちんかて
    とびゆるあやはべる
    まづよまてはべる
    いやりもたさ

    東に向かって
    飛んでいく 美しいハベル(蝶)よ
    しばらくの間 待っておくれ
    ハベルよ ハベルよ
    どうか わたしの
    伝言を持っていっておくれ

  • 沖縄の人たちは、内地から来た日本軍は、自分たちを守ってくれると信じ、辛い作業にも兵士の命令にもガマンしてきたのに、いざアメリカが上陸してくると、沖縄の人達を邪魔者扱いして、まっさきに自決しろと命令した・・・
    とても許せないし、現実に起こった出来事を風化させてはいけない。

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著者プロフィール

947年生まれ。図書館司書、中・高教員を経て作家に。現在も大学講師を務めながら執筆活動をつづける。「かまくらの尼将軍」「春日局」などの歴史物語、「ガンジー」「朝やけのランナー」「日野富子」「卑弥呼」などの人物評伝や伝記、また沖縄戦を取材した「ぬちどぅたから」などの作品多数。おもにノンフィクションの分野で活躍。

「2009年 『樋口一葉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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