日本はどのように語られたか: 海外の文化人類学的・民俗学的日本研究

制作 : 桑山 敬己 
  • 昭和堂
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  • / ISBN・EAN: 9784812215340

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  • 『日本はどのように語られたか――海外の文化人類学的・民俗学的日本研究』(桑山敬己[編] 昭和堂 2016)

    【版元の内容紹介】
    [本書の解説]
    海外の伝統社会に赴いてフィールドワークを行い「語る」立場にある私たち日本人が、同時に「語られる」立場にもあるという両義性をふまえながら、自らを理解する手がかりを探る。
    [本書の特徴]
    古典『菊と刀』から最新のポップカルチャーまで、海外の研究者による日本人論および日本社会論は数多い。しかし、その殆どは日本人に知られることもなく歴史のなかに埋もれつつある。本書では、こうした海外における日本人・日本社会についての文化人類学的・民俗学的研究を、古典から現代にわたって分析。自らを理解する手がかりを探る。
    [http://www.showado-kyoto.jp/book/b216113.html]


    【詳しい目次】
    [http://d.hatena.ne.jp/Mandarine/20161205]


    【やや詳しい目次】
    はじめに(二〇一五年晩秋 札幌にて 桑山敬己) [i-ii]
    目次 [iii-v]

    序論 日本研究の内と外 001
    一 交錯する内外の日本像・日本人像 001
    二 忘却される貴重な海外の日本研究 007
    三 知識・内省性・学問の世界システム 013
    四 本書の目的と構成 016
    謝辞 018
    註 018
    参考文献 021

    第I部 英語圏人類学の日本研究 027
    解説〔桑山敬己〕 028

    第一章 文化人類学と『菊と刀』のアフターライフ――21世紀におけるリベラリズムと文化概念との新たな対話 031
    一 はじめに――目標、方法論、文化概念の歴史 031
    二 『菊と刀』の読解――テクストとそのコンテクスト 037
    三 ベネディクトの文化理論 041
    四 おわりに――他者から投げかける歴史のへの光 046
    謝辞 051
    参考文献 052

    第二章 エンブリー『須恵村』のRe-View(再見/再考)――日本農村研究の古典をいま読み直す 057
    一 はじめに 057
    二 植村元覚訳『日本の村落社会――須恵村』 059
    三 『須恵村』とその周辺の調査・研究 061
    四 英語圏日本研究における『須恵村』の影響 064
    五 『須恵村』と現代日本の農村調査 071
    六 おわりに 076
    註 078
    参考文献 081

    第三章 ビアズレーらによるVillage Japanの宗教観――愚直なまでの民族誌的記述から見えること 085
    一 はじめに 085
    二 Village Japanの概要 086
    三 学際的共同調査の成果としてのVillage Japan 089
    四 Village Japanの宗教分析を再考する 092
    五 おわりに 103
    註 104
    参考文献 111

    第四章 「沖縄」を描くということ――戦後英語圏民族誌のポリティカル・エコノミー 115
    一 はじめに 115
    二 「沖縄」を描く 116
    三 沖縄研究に求められるもの 131
    四 おわりに 135
    註 135
    参考文献 136

    第五章 米海軍『民事ハンドブック』シリーズの作成過程にみるアメリカの対日文化観 151
    一 はじめに 151
    二 軍政学校第一調査班 152
    三 軍政学校第二調査班 161
    四 『民事ハンドブック』の民族誌情報の特質 168
    五 おわりに 172
    註 174
    参考文献 175

    第六章 西洋の民族誌的言説にみるアイヌ 179
    一 はじめに 179
    二 一七世紀から一八世紀における初期の表象 180
    三 アイヌ――「自然人」から「良き野蛮人」へ 186
    四 一九世紀後半の民族誌的アイヌの記述 188
    五 「アイヌ問題」 196
    六 「高貴な野蛮人」の復活 198
    七 おわりに 200
    訳者の謝辞 200
    註 201
    参考文献 202

    第七章 語られる「日本人女性」――英語圏フェミニスト人類学者が描く「女性的なる日本」 209
    一 はじめに 209
    二 「ゲイシャ(と主婦)」 212
    三 「ホステス(と主婦)」 217
    四 「白人と性交したい日本人女性」 220
    五 「女性的」または「男性未満」の日本――他者、(ポスト)コロニアリズム、フェミニズム 223
    六 おわりに――語られる「日本人女性」のこれから 229
    註 231
    参考文献 232

    第八章 日本の捕鯨問題と応用人類学――クジラを語った12人の文化人類学者 235
    一 はじめに 235
    二 小型沿岸捕鯨とは 236
    三 IWCにおける日本の捕鯨要求の拒否とその背景 240
    四 日本の小型沿岸捕鯨に関する国際共同研究 246
    五 捕鯨問題の根底にある二つの対立要因 251
    六 おわりに 256
    註 257
    参考文献 259


    第II部 英語圏民俗学の日本研究
    解説〔桑山敬己〕 262
    註 265
    参考文献 265

    第九章 「日本」民俗学以前の事――19世紀イギリスにおけるfolkloreの誕生と日本 267
    一 はじめに――民俗「学史」の構築 267
    二 フォークロアという「まなざし」 272
    三 フォークロアという「まなざし」によって描かれた日本 278
    四 忘れられたフォークロリストI ――イギリス民俗学会設立と一人の在英日本人 284
    五 忘れられたフォークロリストII ――イギリス民俗学会設立と二人の在英日本人 298
    六 ジャパノロジーとフォークロア 311
    七 おわりに――日本におけるイギリス民俗学の終焉 323
    謝辞 326
    註 326
    参考文献 332
    資料9‐1 関連年表 [340-345]


    第III部 東アジア圏人類学の日本研究
    解説〔桑山敬己〕 348

    第一〇章 中国大陸における文化人類学的日本研究――清末・民国初期から現在まで 351
    一 はじめに 351
    二 研究史 352
    三 評価 362
    四 今後の展望 363
    註 364
    参考文献 365

    第一一章 台湾における日本語の日本文化/日本人論――「ポストインペリアル」な読解の試み 371
    一 はじめに 371
    二 日本におけるインペリアルな過去の幻想化と健忘症 374
    三 インペリアリティとの邂逅 376
    四 インペリアルな過去の物語化――ポストインペリアリティの窮境 380
    五 台湾における日本文化/日本人論 383
    六 日本語による日本論を「ポストインペリアル」に読む――謝雅梅の場合 386
    七 おわりに 391
    謝辞 394
    註 395
    参考文献 399
    資料11‐1 謝雅梅の著作五冊の目次一覧 [403-405]

    第一二章 韓国における日本文化論の再生産――韓国の大学の学科目と研究者育成の分析から 407
    一 はじめに 407
    二 教育と研究と養成課程 408
    三 「日本文化論」の具体例 411
    四 構造の変化とシステムの不変化 416
    五 おわりに 419
    註 420
    参考文献 422
    資料12‐1 日本文化(忠南大学、二〇〇八年度一学期) [424-425]
    資料12‐2 日本文化の理解(ソウル大学、二〇〇九年度二学期) [426-428]
    資料12‐3 日本文化の理解(ソウル大学、二〇〇六年度二学期) [428-432]
    資料12‐4 日本文化論(徳成女子大学、二〇一二年度二学期) [432-434]

    おわりに [435-437]
    人名索引 [xi-xiv]
    事項索引 [iii-x]
    執筆者紹介 [i-ii]








    【詳細目次】
    はじめに(二〇一五年晩秋 札幌にて 桑山敬己) [i-ii]
    目次 [iii-v]

    序論 日本研究の内と外〔桑山敬己〕 001
    一 交錯する内外の日本像・日本人像 001
    二 忘却される貴重な海外の日本研究 007
    三 知識・内省性・学問の世界システム 013
    四 本書の目的と構成 016
    謝辞 018
    註 018
    参考文献 021

    第I部 英語圏人類学の日本研究 027
    解説〔桑山敬己〕 028

    第一章 文化人類学と『菊と刀』のアフターライフ――21世紀におけるリベラリズムと文化概念との新たな対話〔太田好信〕 031
    一 はじめに――目標、方法論、文化概念の歴史 031
    目標、方法論/文化人類学と文化概念
    二 『菊と刀』の読解――テクストとそのコンテクスト 037
    テクストとしての『菊と刀』/『菊と刀』のコンテクスト――過去/『菊と刀』のコンテクスト――現在
    三 ベネディクトの文化理論 041
    『菊と刀』の文化理論
    四 おわりに――他者から投げかける歴史のへの光 046
    『黙ってはいられない』から導かれる補助線/『菊と刀』の対話者とは誰か
    謝辞 051
    参考文献 052

    第二章 エンブリー『須恵村』のRe-View(再見/再考)――日本農村研究の古典をいま読み直す〔桑山敬己〕 057
    一 はじめに 057
    二 植村元覚訳『日本の村落社会――須恵村』 059
    三 『須恵村』とその周辺の調査・研究 061
    四 英語圏日本研究における『須恵村』の影響 064
    日本的集団主義の原型としてのイエ意識/日本人の二重性
    五 『須恵村』と現代日本の農村調査 071
    mura (行政村)とburaku (部落=集落)の区別/行政村を単位とした広域調査と代表的集落の選定/行政村内の多様性と集落間の関係/近代国家日本における政村内と集落のダイナミックス/『須恵村』と現代日本の村落研究に与えるもの
    六 おわりに 076
    註 078
    参考文献 081

    第三章 ビアズレーらによるVillage Japanの宗教観――愚直なまでの民族誌的記述から見えること〔中西裕二、桑山敬己〕 085
    一 はじめに 085
    二 Village Japanの概要 086
    三 学際的共同調査の成果としてのVillage Japan 089
    四 Village Japanの宗教分析を再考する 092
    集落間ネットワークによって顕在化する宗教/神祇祭祀を日蓮系の僧侶が行う特殊性/宗教的実践と構造機能主義分析の祖語/「神道と仏教」という枠組みの近代性/仏教とイエ/中世仏教が作った宗教的基盤
    五 おわりに 103
    註 104
    参考文献 111

    第四章 「沖縄」を描くということ――戦後英語圏民族誌のポリティカル・エコノミー〔ジェームス・E・ロバーソン、徳森りま・桑山敬己[訳]〕 115
    一 はじめに 115
    二 「沖縄」を描く 116
    第一期――アメリカ占領期(一九四五~七二年)/第二期――アメリカ占領期(一九七二~九五年)/第三期――ポストコロニアル/ポストモダン期(一九九五年から現在)
    三 沖縄研究に求められるもの 131
    研究テーマの選択/調査地の選択/「本当の沖縄」/今後の研究に求められるもの
    四 おわりに 135
    註 135
    参考文献 136

    第五章 米海軍『民事ハンドブック』シリーズの作成過程にみるアメリカの対日文化観〔泉水英計〕 151
    一 はじめに 151
    二 軍政学校第一調査班 152
    通文化サーベイファイル/『民事ハンドブック』/翻訳問題
    三 軍政学校第二調査班 161
    コロンビア軍政学校/翻訳アセンブリライン/「台湾ベデガー」/『台湾サーベイ』
    四 『民事ハンドブック』の民族誌情報の特質 168
    モノとしての文化事項/モノとしての民族
    五 おわりに 172
    註 174
    参考文献 175

    第六章 西洋の民族誌的言説にみるアイヌ〔ハンス・D・オイルシュレーガー、桑山敬己[訳]〕 179
    一 はじめに 179
    二 一七世紀から一八世紀における初期の表象 180
    三 アイヌ――「自然人」から「良き野蛮人」へ 186
    四 一九世紀後半の民族誌的アイヌの記述 188
    五 「アイヌ問題」 196
    六 「高貴な野蛮人」の復活 198
    七 おわりに 200
    訳者の謝辞 200
    註 201
    参考文献 202

    第七章 語られる「日本人女性」――英語圏フェミニスト人類学者が描く「女性的なる日本」〔加藤恵津子〕 209
    一 はじめに 209
    二 「ゲイシャ(と主婦)」 212
    「美的・性的なる日本人女性」――消費者および生産者としての欧米女性/「ゲイシャ」、および対比される「主婦」――日本人女性の二面性
    三 「ホステス(と主婦)」 217
    「ホステス」、および対比される「主婦」/「性的不能な日本人男性」と「日本人男女の性的関係の病理」
    四 「白人と性交したい日本人女性」 220
    主体性の強調へ/「強いアメリカ人男性」と「不具の日本人男性」
    五 「女性的」または「男性未満」の日本――他者、(ポスト)コロニアリズム、フェミニズム 223
    なぜ日本人(女性)は「エロティックな他者」として描かれ続けるのか/なぜ女性が女性をエロス化するのか――男性を含むカテゴリーとしての「日本人女性」
    六 おわりに――語られる「日本人女性」のこれから 229
    註 231
    参考文献 232

    第八章 日本の捕鯨問題と応用人類学――クジラを語った12人の文化人類学者〔岩崎まさみ〕 235
    一 はじめに 235
    二 小型沿岸捕鯨とは 236
    三 IWCにおける日本の捕鯨要求の拒否とその背景 240
    四 日本の小型沿岸捕鯨に関する国際共同研究 246
    五 捕鯨問題の根底にある二つの対立要因 251
    捕鯨をめぐる政治的権力闘争/グローバル化時代の文化相対性/捕鯨問題と文化相対主義
    六 おわりに 256
    註 257
    参考文献 259


    第II部 英語圏民俗学の日本研究
    解説〔桑山敬己〕 262
    註 265
    参考文献 265

    第九章 「日本」民俗学以前の事――19世紀イギリスにおけるfolkloreの誕生と日本〔菅豊〕 267
    一 はじめに――民俗「学史」の構築 267
    二 フォークロアという「まなざし」 272
    三 フォークロアという「まなざし」によって描かれた日本 278
    四 忘れられたフォークロリストI ――イギリス民俗学会設立と一人の在英日本人 284
    五 忘れられたフォークロリストII ――イギリス民俗学会設立と二人の在英日本人 298
    六 ジャパノロジーとフォークロア 311
    七 おわりに――日本におけるイギリス民俗学の終焉 323
    謝辞 326
    註 326
    参考文献 332
    資料9‐1 関連年表 [340-345]

    第III部 東アジア圏人類学の日本研究
    解説〔桑山敬己〕 348

    第一〇章 中国大陸における文化人類学的日本研究――清末・民国初期から現在まで〔姜娜〕 351
    一 はじめに 351
    二 研究史 352
    芽生え――清末・民国初期から一九三〇年代/中断期――一九四〇年代から一九七一年まで/再出発――一九七二年から八〇年代後半まで/発展期――一九九一年から現在まで/
    三 評価 362
    四 今後の展望 363
    註 364
    参考文献 365

    第一一章 台湾における日本語の日本文化/日本人論――「ポストインペリアル」な読解の試み〔沼崎一郎〕 371
    一 はじめに 371
    二 日本におけるインペリアルな過去の幻想化と健忘症 374
    三 インペリアリティとの邂逅 376
    「純粋な」日本のインペリアリティ/「純粋な」日本を見出す眼差しの反省的考察
    四 インペリアルな過去の物語化――ポストインペリアリティの窮境 380
    五 台湾における日本文化/日本人論 383
    六 日本語による日本論を「ポストインペリアル」に読む――謝雅梅の場合 386
    「共有の物語」/「離反の物語」
    七 おわりに 391
    謝辞 394
    註 395
    参考文献 399
    資料11‐1 謝雅梅の著作五冊の目次一覧 [403-405]

    第一二章 韓国における日本文化論の再生産――韓国の大学の学科目と研究者育成の分析から〔太田心平〕 407
    一 はじめに 407
    二 教育と研究と養成課程 408
    三 「日本文化論」の具体例 411
    欧米留学型の「日本文化論」/日本留学型の「日本文化論」/国内就職型の「日本文化論」/共通項
    四 構造の変化とシステムの不変化 416
    研究主題設定のシステム/学知をめぐるシステム
    五 おわりに 419
    註 420
    参考文献 422
    資料12‐1 日本文化(忠南大学、二〇〇八年度一学期) [424-425]
    資料12‐2 日本文化の理解(ソウル大学、二〇〇九年度二学期) [426-428]
    資料12‐3 日本文化の理解(ソウル大学、二〇〇六年度二学期) [428-432]
    資料12‐4 日本文化論(徳成女子大学、二〇一二年度二学期) [432-434]

    おわりに [435-437]
    人名索引 [xi-xiv]
    事項索引 [iii-x]
    執筆者紹介 [i-ii]

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