- Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
- / ISBN・EAN: 9784812497739
作品紹介・あらすじ
TPP(Trans‐Pacific Partnership)とは何なのか。加盟国間の関税を撤廃し、自由貿易を促進するという通り一遍の説明の裏側で、グローバリズムは世界各地で深刻な状況を引き起こしている。日本のみならず、米国の国会議員ですら内容を知ることができないまま、参加国は妥結に向かって不気味に邁進させられてきた。今後、日本はどうなっていくのか。民主党政権時のTPP参加表明の舞台裏から最新の交渉状況まで、元農林水産大臣である著者が、世界各国の関係者と連携して暴く秘密交渉の正体。リークした知的財産権の章(抄訳)も収録。
感想・レビュー・書評
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TPPについてはネットや動画で情報を得ていましたが、本として読むのはこれが初めて。
とてもわかりやすくまとめられていました。
Must本です。みなさん読むべき。
TPP関連で何を読めばいいか?と友達に聞かれたら、この本をオススメすると思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2019年113冊目。満足度★★★★☆ 6年前の本。著者(民主党政権時の農林水産大臣)に最近会う機会があったので読了。TPPのことわかっている人いますか?
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TPP反対の立場から、将来を予測してくれています。食の安全や農業・漁業だけの問題ではく、医療制度の崩壊・解雇しやすくなる企業・安い労働力が入ってきて、日本人の賃金低下・地方自治体の破綻などなど、予測されることが多いとのことでした。そのような中で、米国は、政府と産業界が足並みを揃え交渉を上手に展開中とのこと。特筆すべきは、日本の自動車業界は、すでに地産地消が進み、TPPが始まっても、日本の輸出額は増えないと明言されていました。
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【選書者コメント】TPP交渉は何故やるのか、そのために政府はどんな作業をしたのかが知りたいと思い選びました。
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TPPが、農業、畜産、医療等において日本人の生活に大きな影響(悪い影響)を与える可能性が高いことが良く理解出来た。
今後、どんなに反対しても、米国多国籍企業の利権の為、米国政府の財政上の破綻の先延ばしの為、日本をTPPの罠に絡め取るだろう。アメリカによる抱き着き心中っていうことだろう。我々は、どうやって身を守るべきか?
(出版されたのが2013年12月と少し前の本なので、著者は只反対だけを唱えることを推奨しているが、現在の状況を見るとほぼ回避することは不可能になったのでは?) -
この前締結された米韓FTAの内容、それ以上のものを求める
ISD条項で国の主権が失われる
どんなに市民運動に取り組んで頑張ってみても、米国の政治そのものが多国籍企業の金で動かさられることになった
カーギル、デュポン、モンサント 穀物メジャー
ISD条項 ある国の規制によって外国企業や投資家が損失を被った場合、国際機関に仲裁を申し立て、相手国の政府自治体に賠償を求めることができる取り決め
仲裁は自国の裁判所で争われずに、米国ニューヨークの世界銀行で3人の仲裁人のもとに、秘密非公開のなかで行われる
国内法はどうであれ、裁判所の判決ですら、TPPでは覆してしまう
ISD条項 自由貿易において投資家を保護するために、投資家がその国を訴えることでできること 投資家対国家の紛争解決条項
投資家の保護のためだけにあるので、国内法がどうであろうと関係ない
3人の仲裁人 500社の多国籍企業の顧問弁護士100人ほどのなからか順繰りに決められる
米国は敗訴になったことがない
日本は今頃参加しても、すでに合意できていることに一言の訂正も、変更も追加できない。しかもTPPは秘密協定なので、発効してからも4年間は秘密保持義務が課されている
モンサント 遺伝子操作された種を収穫が4倍になるという名目で売り込む。
最初の数年は収穫があがるが、しばらくすると同社の農薬をつかわないとならなくなる。