- Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
- / ISBN・EAN: 9784813012696
作品紹介・あらすじ
御厨玲治は僕の恋人だ。僕の知っている男の中で一番綺麗で、一番頭がよくて、一番謎めいている。僕は玲に可愛がられ、なにもかもを与えられている…たったひとつのものを除いて。そのたったひとつのものが、僕は欲しくてたまらない。僕は玲が好きで好きでたまらないのに、抱いてもらえない。全身で好きだと伝えたいのに、玲はそれを拒絶する。どうしてだろう…?大切な人の幸せを祈る愛の物語が、ここに-。『明日が世界の終わりでも』『largo』に書き下ろし『witness』を同時収録。
感想・レビュー・書評
-
作者さん買い。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
相手の心が知りたくて相手の望まないことをして試してしまう……誰の心の中にもある衝動だよね、するかしないかは別として。
ありそうでなさそうな、でも本当はあるんじゃないかな?という人間模様。現実はそこまで相手を愛せてるかどうか謎だし、もっとズルい気持ちがたくさんだけれどww -
largo 音楽をやってる子たちの真剣さが伝わる。
タイプの違うイケメン3人。
イケメン祭り♪
明日が世界の終わりでも 痛い。辛い。
でも、ちゃーんと愛がある。
書き下ろしの登場人物たちの年齢。。。
スゴイと思う。 -
作品集第4弾は、胸キュンで切ない「largo」と痛くて重い表題作という組み合わせ。
「largo」は音大生同士の話。榎田センセらしくテンポがよくて、ひょっとしてラブコメ?と思わせるところが良かったです。
自分にはピアノしかない!とひたすら努力してきたタラちゃん←某国民的アニメとは関係なし。
タラちゃんは、コテコテ関西弁のどう見ても体育会系な凛から熱烈にせまられるのですが、彼に天性の才能があり自分より上手く弾けることに、妬みと嫌悪感を抱いてしまうのです。なのに、気がついたらその嫌いな凛と付き合っているみたいな状況になっていて。
よくあるピアノネタですが、面白かったです。
キャラの魅力勝ちですね。タラちゃんは最高のツンデレで、しかも超鈍感!ピアノ練習に明け暮れてきたから世慣れていないのかも…ww
一方、凛はそこまでコテコテ?みたいな関西弁で大雑把で、恥ずかしげも無く愛を語っちゃうオープンな性格。
正反対な二人ですが、だからこそ磁石のように惹かれあうんだろうな~という関係性です。
タラちゃん視点なので、あんなヤツ…みたいな描かれ方ですが、冷静に見ると実際にはかなりラブラブだったりするのに、( ̄ー ̄)ニヤリとなります。
凛との関係で、成長できたタラちゃんの姿にキュンとさせられました。
ピアノの優劣とか良し悪しなんていう感性の問題は、結論を出すのが難しいですよね。それより、ピアノでも人でも愛ですよ、愛。
凛の「両方、大切や」という言葉がとてもよかった!そして、タラちゃんも同じ気持ちになれたのがさらによかったのでした。
「明日が世界の終わりでも」は、暗く重い往年のJUNEちっくなストーリー。「largo」と同じく10年前の作品です。
望にはとても愛している恋人の玲がいます。玲も自分を愛してくれているはずなのに、なぜか指一本触れてこようとしません。
プラトニックラブ?いえいえ、玲は望が他の男に抱かれるところを視姦するという行為を求め、そして、彼への愛と信頼から望は知らない男たちに抱かれることになるのです。
何故!?というのが、この話のポイントなんですよね。
戸惑いながらも応じていた望も、だんだんその行為が苦痛になり玲の愛を信じられなくなって、とうとう約束を破ってしまうことに。
しかし、それが原因で二人の仲が破綻することになってしまうのです。
トラウマ持ちの話も今では使い古されたネタかもしれませんが、10年前ならこれは大変衝撃的なストーリーだったと思います。痛いです…
エロ的にもすごく煽られました。
「約束」は、望の相手をした城下が主人公の話。かなり気に入りました。
遊び人のカリスマ美容師である城下が、無垢なDTの中学教師を弄ぼうとするのですが。
遊び半分のつもりがどんどんのめり込んでいってしまい、不実のせいで相手からバッサリ拒絶されてしまうことになる城下。
なんだかすごく溜飲が下がりました!城下が愛に目覚めます。
そして「集い」へと話が進んでいきますが、これにかなりうるっときてしまいました…悠一がいじらしい!かわいい!きゅんときました。
元ザヤにおさまった後、望との会話で「愛の伝書鳩」発言に笑いました。何気ないところで面白おかしいのがステキです。
さらにステキだったのが、書き下ろし。玲×望cpの40年後!びっくりもしたけれど、歳月を経てもしっかり二人で歩んでいる姿にじーんときました。こんなに仲良く続いていたのね~というかんじで、嬉しかったです。視点が誰かな?というのもニクイです。