読了後の感想をひとこと。
私も、こんなイケメン社長に溺愛されてみたい―笑
面白かったです。
ストーリーとしては、女子高生の時、政略結婚かつ契約結婚をした少女が十年後、強引に「妻」にした若手イケメン社長と再会、いきなり離婚宣言をするも、彼女にひとめ惚れした彼が諦めきれず「妻」に猛アタック。
彼女の方も強引な彼に隠されたナイ
ーブさ、優しさ、不器用な愛情に次第に惹かれるようになり、ハッピーエンドで終わります。
小説サイトで人気に火が付いて書籍化された作品とのことで、王道ストーリーというか、どこかで何度も見かけたことがある物語ではあります。
小説サイトでは、実際に、たくさんの書き手が書いている話型です。
にも拘わらず、最後まで読者を引っ張ってゆくのは、嫌みのない作風と作者さんの筆力力だと思います。
この本を見た時、まず、タイトルと表紙に目を奪われます。
こういうタイトルの付け方は良し悪しの場合があると思いますが、この場合は見事に成功していると思います。
加えて白無垢姿の可憐な女の子が両手をついているカバー表紙、そこに「初めまして、こんにちは、離婚して下さい」とタイトルが入っていれば、嫌が上にも注意を惹くでしょう。
実は、私はこの実に印象的なカバー表紙とタイトルに、釘付けになりました。
失礼かもしれないけれど、この表紙でなければ買わなかったかもしれません。
いつも本を買うかどうかは、後ろ扉の「あらすじ」を見て決めるので、割とよくありがちな現代恋愛ものの作品だと思い、素通りしたと思います。
ですが、このタイトルにまず目を奪われ、次に白無垢姿の女の子にハッとしました。 白無垢って花嫁さん、結婚式のときに着るモノ。当たり前だけど、そのイラストに「離婚して下さい」のタイトルは何ともミスマッチというか、穏やかではないというか。
そこで、では何故、この女の子は初対面で「離婚して下さい」などと言う必要があったのか?
作品内容に興味を持ち、これは是非読んでみたいと購入しました。
ありふれたストーリーであっても、ここまで読者を惹き付けることができるんだと改めて勉強をさせて頂きました。
またアマゾンで読者評価を見たときは、正直かなり低いなと思ったのですが、ブクログでの評価は大変高いみたいで、やはり読者層によっても評価や感想が異なることも改めて学んだように思います。
何しろ、冷徹なはずのイケメン社長が女の子にひとめ惚れして、必死に口説きまくる様子は気の毒なほどで―笑、また女の子も今の若い子には珍しいほど純真で優しく、いつしか二人の不器用な恋を応援してあげたくなります。
読後感も良い作品です。