- Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
- / ISBN・EAN: 9784813805700
作品紹介・あらすじ
母の妊娠と家族、中一少女の心模様を描いたYA小説あなたの心の中に、大切は人はいますか?生まれる前に双子の妹・野乃を亡くした寧音は、中学1年生の今も、心の中にいる野乃に話しかけたり、拠り所とするなど、特別な存在として思い続けている。そんなある日、母である奈菜ちゃんのおなかに新しい命が宿ったことを知ってーー。●推薦の声!同じ双子の姉として、野乃を大切に思う寧音の気持ちが痛いほどわかって、何度も泣いてしまいました。――俳優・三倉茉奈。読む年代や立場によって、いろいろな感想が持てそうな作品だと思いました。――小説家・河合二湖
感想・レビュー・書評
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優しいような、なんだか不思議な感じ。
繊細な心模様に寄り添って進んでいった。
最後はハッピーエンドで。
あ、そうか、ここがこうなったわけね。
と前に戻ってみたりして、良かった良かった♡
と読み終わった。
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何人兄弟か聞かれて、亡くなった妹をカウントするかしないか。みんなが認識していない存在について、話すか話さないか。自分の中だけでしまっておく気持ち。
全体的に繊細で温かい雰囲気で、主人公のねねに寄り添ってあげたくなる作品でした。 -
5年から。生まれる時に亡くなってしまった寧々の双子の妹野乃。寧々の中には存在していても、現実にはいないその狭間の中、友達や家族それぞれと時と共に進んでいく。
斉藤倫さんのような詩的な絶妙な言葉の選び具合や、生活感が音で表されたり、時の進み方とのこれまでのリンクがとても自然。短いお話毎に成長を感じられ、寧々のストレートな想いも、モヤモヤさせずに心地よい。 -
心の中の”のの“。タイトルは主人公の亡くなった妹の名前。いるけど、いない。説明するのは難しいね。
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児童文学からYAのどちらでもいけそうな小説。
ストーリーとしては大きなものはないのだけど、13歳の心の動きを、とても上手く描いている。詳細に
ではなく、ふんわりと、でもよくわかる書き方は、この作家の個性だと思う。
ドロドロの人間関係(マウンティング、ヒエラルキー、嫉妬、裏切り)を描いた小説が好きな人には向かないだろうが、人間関係も描き方だなあと思う。
二十歳の、まだ学生だった正夫くんと、七つ年上の奈菜ちゃんが、妊娠して結婚するが、出産のとき双子のうちのひとりを亡くしてしまう。でも三人家族はその喪失を乗り越えて、仲良く暮らしている。ってこの小説の背景を書いたらなかなか劇的だけど、そんな風に感じさせない力がある。
イマジナリーフレンドを持ったり、密かに同性に恋してたりも、自然に描かれているのも良い。
それだけに(連載で書かれた小説に)書き下ろしで付け足された結末は必要だったかな?と思った。
いろんな友情の形、恋愛の形、家族の形があるよねって押し付けずに書いていたのに、結局結婚、妊娠でまとめるのか、と。そこがちょっとガッカリだった。 -
戸森しるこさんはマイナーと思われる人たちを主人公に描く作品が多いと思う。本作もイマジナリーフレンドだったり、生まれくることができなかった双子の妹だったり。でも、臆したりせずに、きちんと向き合っている。そこが好きだ。カシワイさんの絵が優しさをプラスしている気がする。
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寧音には野乃という生れる前に亡くなった双子の妹がいた。寧音は、いろいろな場面で野乃に語りかけていたが、野乃のことは誰にも理解されないと思っていた。
クラスに空想の友だちがいるらしい子がいる。自分と同じかと気になった寧音は、その子に話しかけてみた。 -
戸森さんの物語はわりと好き。生まれる前に双子の妹・野乃を亡くした寧音は、中学1年生の今も心の中にいる野乃に話しかけたり、拠り所するなど、特別な存在として思い続けている。寧音の素直さ瑞々しさクールさ、いいなと思う。家族や友達との日々を自分の頭と体と心で生きている。自分は誰にも否定されない。他の人と違ってもなんでも、自分の感性で生きていけばいい。
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ふむ