開発と共生のはざまで: 国家と市場の変動を生きる (アフリカ潜在力 第 3巻)

制作 : 太田 至  高橋 基樹  大山 修一 
  • 京都大学学術出版会
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  • Amazon.co.jp ・本 (428ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784814000074

作品紹介・あらすじ

一次産品ブームによる成長や格差の拡大,開発の活発化……これらは自ずと,土地や資源を巡る対立に結びつく。ならば,アフリカは大小の紛争だらけなのか? いやほとんどの地域で,人々は時にぶつかり合いつつも共存している。日常的な対立や調整の現場から,アフリカの人々の交渉力・調整力の特徴を見い出し,紛争を回避する知恵を探る。

【推薦】松本仁一氏(元朝日新聞編集委員)
貧困や混乱が続くアフリカ。一方で資源ブームと成長のイメージで語られるアフリカ。両極端の状況のなかで人びとはどのような暮らしを送っているのか。本書が生きいきと描き出しているのは,変化に直面するアフリカの人びとが開発の担い手となり,ときには格差の拡大をくいとめ,しなやかに共生を実現しようとする姿である。

感想・レビュー・書評

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  • インフォーマルセクターについて読みたくて、6章と7章を読んだ。

    第6章 グローバル化と都市労働者―マダガスカルにおけるインフォーマルセクターの役割 [福西隆弘]
    マダガスカルのフォーマルセクターの発展と衰退。縫製産業の発展後、政変によって、AGOAが解除されてしまった。
    これによって、インフォーマルセクターが失業者の受け皿に。あとは親族に頼るなど。
    グローバル化と政府の政策の失敗によってもたらされた経済的苦境に対応して、生き抜いていく潜在力。

    第7章 路上空間から情報コミュニケーション空間をめぐるコンフリクトへ
        ―タンザニアの路上商人を事例に [小川さやか]
    路上商人の話。経済政策ではなくて、都市政策でもインフォーマル性が問題にされる。公共空間の不適切な利用。
    ショッピングモールというグローバル資本の進出によって「いずれは消滅する部門」とみなされてきた露天商が、地域経済やコミュニティに密着した独自の人や物のフローを見出すことで、むしろ活性化している。
    路上商売が市内中心部から縮小し、インフォーマルな営業形態がフォーマル化されていくようにみえる。市当局の空間管理の施策にのっとった形で、路上商人がフォーマル化していく過程。これまでの商形態を持続できているから、空間管理にのっとったフォーマル化を成し遂げたようにみえる。

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/66983

  • 資料ID:21802858
    請求記号:302.4||O||3
    第1巻に同じ

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