なぜ、日本の職場は世界一ギスギスしているのか (SB新書)

著者 :
  • SBクリエイティブ
3.33
  • (6)
  • (13)
  • (14)
  • (9)
  • (1)
本棚登録 : 239
感想 : 17
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784815610777

作品紹介・あらすじ

人間関係、生産性、やりがい、満足度……
日本の職場は「ワースト1位」!

「誰が何をやっているのかわからない」
「部下が細かく報告・相談してくれない」
「自分でやった方が早い」と思って仕事を抱えてしまう
「部署間の連携が取れない、敵対している」
「誰も発言しない会議が苦痛」
あなたの職場は大丈夫?

デジタルネイティブ世代の入社、そしてコロナ禍でテレワークなどデジタル化が促進され、働き方や人間関係構築の正解は変わりつつあります。
本書では、日本の職場の「働きにくさ」「ギスギス」の正体をデータをもとに解き明かし、新しい正解を導き出します。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 日本の職場が世界に比べてもギスギスしている。時代が変わったが、考え方が追いついていない。確かにそうだけど、急に変われない。ヒントはたくさん提示されているが、これを活かせるか。組織に属している以上、自分が出来ることをやってみようと思う。

  • 「能力も意欲もあるが従来の日本企業の制約で活躍出来ない人」が活躍出来る世の中が早く来るのに何か出来ればいいなぁーと思います。

  • 思い当たるところが沢山ありました。旧態依然のマネジメントや職場環境・体育会的マインドなど振り返る所ばかり。まずは、Z世代の所作をみて、カルチャーやマインドを変えていこうと思う。

  • 人が辞めてギスギス。後任との比較や成果が認められないことなど。管理職が現場を知ろうとしないことなど。

  • はっきり言って私の職場は昔ほどギスギスとはしていない。
    ただ、そんな事言ってたれるのもつかの間。売上の低下と共に私の職場にどんより雲が舞い、空気が悪くなり、効率が下がり、給料が下がり、仕事満足度が下がる。無論そんな状態になれば、先のある若者たちは、他の職場へと流れていき私の仕事はまた忙しくなる。負のスパイラルの始まりである。私も辞めればいいのだが、単純に今の待遇(といっても全然しゅくない)を維持し、満足度を上げるのは大変厳しそうだ。
    どちらにせよ今ある職場環境を良くする為に、何か策を講じる時が必ず来るのだ。
    今は過去の復習の為に、この本を読んで、こぉすれば良かったのか!と思いながら本を読めたらと思ふ。

    【原理 原則】
    変化には以下が必要になる。
    必要な変化は
    ①マインドシフト
    ②スキルシフト
    ③マネジメントシフト
    単純にアイティな変化をしても組織は変わらないのは織り込み済み。この三つの要素を盛り込んで始めてイノベーションを産む変化となる。
    ITを強要したところで正しくても反発に合うのは織り込み済みである。

    【アクションプラン】
    ①マインドシフト
    今までの風習というものは大概間違っていて、体育会系の根性論(というか今の体育会系ってそんな根性論でもないとも思うんだ。体育会系と銘打つ人は考える事を放棄しているだけではないか。)によって構築された日本組織のシステムは強ち検討の余地がある、という感じ。実際そうだろう、と思う。
    我々がすべきマインドシフトは、
    ■変化を受け入れる。(チーズ…の本でもあった。)
    ■若い人(Z世代)デジタルネィティブの考え・思想にそって仕組・ルールを変えていく。
    ■達人は要らない。(耳が痛い。実際私がそうであろう。)
    ■偽善の公平強要によって、逆に不公平を浴びる人達がいる。
    ■人間関係を水平にし、対等な人間関係と築く。役職とは役割の違いでしかない。
    ■コミュニケーションは部門間と部署内のメンバー同士が重要視される。たとえ組織内であってもオープンに仕事する経験、能力、マインドを身に着ける。
    ■公平感を持たせる様に動いた方が、仕事へのモチベーション維持に繋がる。
    だからといって、公平感や同調圧力を駆使しない。
    ■別の会社の人がどうやって成果をあげているか目を向ける。
    ②スキルシフト
    生産性が上がるIT技術を積極的に導入する。(←昭和世代の同意を得る為にただ、便利であるでは上手くいかない。マインドシフトが重要)
    ■情報をITスキルを持って一斉共有する。SNSなど(伝言ゲームを辞める)
    ■社内のコミュニケーションの場を設ける。
    ■達人技を誰にでもできる仕事に変化させる。
    ③マネジメントシフト
    ■ただ人手を増やす、は根本的解決にならない。
    ■能力が低くとも離職は会社のイメージを悪くしたりするため、ダメージが大きくなりやすい。逆に思ったより小さいケースもある。
    ■先ずやるべきは重要の高い仕事の仕分け。
    ■現地現場を知り、マネジメントに活かす。これをしないと不満が募る。
    ■ビジョンやゴールを共有する。
    ■人間関係を水平にし、対等な人間関係と築く。役職とは役割の違いでしかない。
    ■個人の決済権限を明確にする。
    ■業務の整理整頓をし、何をする部署なのかを明確にする。
    ■職場の環境改善は従業員満足度への貢献度、成功確率がかなり高い様に思える。
    逆にいこごちの悪さは精神的にも、効率面でも悪い影響を与えるので改善した方が良い。
    お金を大幅にかけられない場合でも、最高の余地あり。システムで改善する。
    フリーアドレスは生産性が下がる可能性あり。
    ■会社は集団主義で行動は個人主義である。短期的にも、長期的にも継続できる様にする。組織主義
    個人主義
    会社はどちらかだけとも限らず、両方を持っている企業がありそれがgoogleであったりするわけだ。
    それをなし得れば、企業は成長する(のかも。)
    ■プロがプロとして成果を出せる職場を作る。専門外の雑用を増やさない。
    ■採用のミスマッチに注視する。適切な人員配置ができているケースがほとんどない事を理解する。
    ■給与面に限らない見た目の待遇格差はギスギスの原因となる。格差をなくす。
    ■チェレンジ精神を作る。日本の教育、日本の企業は失敗を許さない、短所を許さない。ドラッガーマネジメントにもあるが、その人の長所を最大化する事こそマネジメントである。
    ■体育会系のノリは、従来の仕事を継続させる為に利用すべき。逆に新開発にはむかない。
    ■上司の過干渉はイライラの元。
    ■昇進は上司との対話頻度が重要。
    ■効率化を図り、通勤時間を減らす努力をする。
    ■柔軟な働き方を作れれば離職は減る。
    ■統制型の特徴、自律型の特徴があり、基本双方は合わない。(※よくわかる。)
    統制型が従来ではあるが、これだけでは上手くいかない。

    マネジメント部分が多く占めた。
    トップの意思が重要で、それで大幅に変わるという事だろう。

    【書評】
    とても面白い。
    分かりやすい
    そして実用的

  • 日本の職場の日本らしい良くない風潮をとにかく羅列。
    そうだよねー。と思いつつ読むけれど、そんなに新しい知見が得られる感じでもないかな。
    ギスギスというワードを掲げたために全ての良くないことをそのワードで表現しているためにややクドくて読みづらい部分はある。
    まあタイトルどおりの内容なので文句はないが、タイトルにある「世界一」というのは根拠に乏しいので、そこに期待はしない方がよいかな。

  • 情報を含めた環境、個々の求める仕事&会社観・・・
    ピタッとはまるのは本当にレアなことだと思う。でも、組織を預かる者として、共通の最大公約数的な部分だけでもギスギスしない職場をつくりたいな。
    統制的と自律的、外資の中にもコアのトップ経営人材は社歴も長く、長期視点で考えることも多いという指摘は、リアルに実感できるかも。

  • まさに自分の会社だなと思った。
    昭和な考え方から抜け出せない。
    若者がどんどん辞めていくのに、その原因に気づけない、もしくは見て見ぬふり。
    逃げ切るのに必死の働かないおじさんだらけ。
    上司と若者の乖離が激しい。
    環境が良くない。古い建物、和式のトイレ、新しい建物が建っても一部の人しか使えない。
    社食がない。食べる場所もない。

    ただ、最近は少しずつ変わってきた。
    中途採用を多く入れたり、メンターや1on1を取り入れてみたり。

    まさに過渡期なのかも知れない。
    自分がもっと上に行くころにはもっと住み良い会社であることを期待しつつ、自分の影響の輪の中から変えて行きたいと思った。

  • 職場がギスギスしている理由と言うことだが、人が辞めていく職場、情報が共有できない職場、これらがギスギスしている理由として挙げられているが、むしろギスギスしているから人がやめたり情報が共有できないのであって、因果関係が逆である。評価制度ごとに職場アンケートでも取って、どういう制度がどのように職場の人間関係に作用するのかを考察しなければ、役に立たない。裏表紙には、豊富なデータを基に原因を掘り下げと書いてあるが、それがどこにあるのか。

    最も、職場がギスギスしている理由がわからないなら、そもそも問題だろう。妬み、僻み、競争心からくる悪意。離職が多いからギスギスしているのではなく、悪意に溢れるから、ギスギスしているんだろう。評価への不満の根本も、人との比較、自己評価とのギャップといった、認識のネガティブな差異に生じるもので、ネガティブな差異を強調する行動、制度こそギスギスの根源だろうから、そういう項目を分析して欲しかった。

    収益化装置を量産化、再生産する仕組みを機能させるために、人間らしさは無視して、競争心を煽るから、光の当たる成功者の下、影となる多数のネガティブを生み、ギスギスする。健全な職場とは、煽られなくても成果を上げる組織。出来ない事はないはずだが。

  • 第1章 環境によるギスギス
    職場環境によるギスギス1 人が辞めていく
    職場環境によるギスギス2 情報が共有できない
    職場環境によるギスギス3 管理職、上司が現場を知らない
    職場環境によるギスギス4 相談や提案がしにくい一方通行のコミュニケーション
    職場環境によるギスギス5 誰に何を聞けばいいのかが分からない
    職場環境によるギスギス6 部門間の連携が取りにくい
    労働環境によるギスギス1 公平すぎて不公平な働き方
    労働環境によるギスギス2 テレワークで仕事がはかどらない
    労働環境によるギスギス3 物理的環境がよくない
    第2章 スキル・メンタリティによるギスギス
    スキルとキャリアによるギスギス1 組織は集団主義、行動は個人主義の日本
    スキルとキャリアによるギスギス2 雑用が多くてスキルが伸びない
    スキルとキャリアによるギスギス3 日本特有の採用ミスマッチ
    スキルとキャリアによるギスギス4 待遇で区別される非正規社員、働かなくても大丈夫な正社員
    メンタリティによるギスギス1 新しいことへの挑戦を阻む5教科主義と減点評価主義
    メンタリティによるギスギス2 いまだに目立つ根性論
    メンタリティによるギスギス3 確認が多くてイライラvsしっかりと仕事しているか不安
    第3章 制度によるギスギス
    制度によるギスギス1 毎日出社しなければいけない
    制度によるギスギス2 条件が厳しくて働けない
    制度によるギスギス3 自分が動いても変わらない
    制度によるギスギス4 終身雇用がモチベーションを下げる

全17件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

作家/ワークスタイル&組織開発専門家
あまねキャリア株式会社CEO/株式会社NOKIOOアドバイザー/
株式会社なないろのはな 浜松ワークスタイルLab所長/
ワークフロー総研フェロー
日産自動車、NTTデータなど(情報システム・広報・ネットワークソリューション事業部門などを経験)を経て現職。350以上の企業・自治体・官公庁で、働き方改革、組織変革、マネジメント変革の支援・講演および執筆・メディア出演を行う。

「2023年 『悪気のないその一言が、職場の一体感を奪ってる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

沢渡あまねの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×