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- Amazon.co.jp ・本 (324ページ)
- / ISBN・EAN: 9784815807382
作品紹介・あらすじ
権力と相互依存、暴政と同意など、「ヨーロッパ文化」の形成とともに生まれた、「政治」をめぐる多様な知の営みは、いかなる特質をもち、どのように展開したのか。一貫した眼差しによって中世政治思想を明快に描き出す。
感想・レビュー・書評
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12世紀から14世紀の中世ヨーロッパの政治思想を、政治共同体論・教会法学(カノン法学)・政治思想家の知的背景という三つの座標軸から読み解いていく研究。ソールズベリのジョンやトマス・アクィナス、ダンテ、パドゥアのマルシリウス、オッカムといった定番の人物も新たな視点から読み解かれると同時に、ホスティエンシスなど、教会法学の伝統(教令集学派と教皇令集学派)に端を発する教会組織論が様々な論者の議論の土台を作っていることが詳しく論じられている。また、ジョン以来の言語コミュニケーションを政治共同体の基礎とみなすキケロ主義の水脈の重要性が説かれるなど、アリストテレス政治学の受容の意義を従来の研究よりも相対化している点に大きな特色がある。
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