量子コンピュータ[図解雑学]

著者 :
  • ナツメ社
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本棚登録 : 47
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784816341311

作品紹介・あらすじ

現在のコンピュータはフォン・ノイマンによって提唱された、0、1の2進数で計算するノイマン型コンピュータです。近年、多くの研究者が、量子力学の原理に基づく量子コンピュータの研究を進めています。量子コンピュータでは、1であって0でもある、量子重ね合わせ状態をそのままデータとして取り扱えるので、膨大な量の計算が可能になります。本書は量子コンピュータの理論や、現在その開発がどこまで進んでいるのか、どういったことが可能になるのかについて、できるだけわかりやすく解説した入門書です。

感想・レビュー・書評

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  • 絵図で分かりやすく量子コンピューティングにむいて説明してくれる。

  • よくある浅ーい入門書かと思いきや、なかなかわかりやすく、楽しめた。
    (読む前の知見の深さに依存するかも)
    終わり方がちと雑なのが残念。

  • 量子力学やってないと理解できないかも。

    量子コンピュータはよくアメリカのドラマでテーマになりますよね。

    まだまだ先の技術とは言い切れないが、
    まったく想像できない世界があるってことですかね。

  • 量子コンピュータが実用化されても、本当にNP完全問題が高速に解けるか?については見解がわかれている。特に21世紀に入ってからは、悲観的な見解が目立っている。以降は本からの引用です//
    NP・・・答えがYesとなる証拠が与えられれば、それが正しいかどうかを多項式時間以内に確認できる。
    NP完全・・・NPの部分クラス。NPに属する問題のすべてを還元(帰着)可能な問題。巡回セールスマン問題はこれ。
    NPI・・・クラスNPに属するがPやNP完全ではない問題の集まり。
    P・・・多項式時間アルゴリズムで解ける問題の集まり。

  • 一度目、簡単に素読してみて、なんとなく量子コンピュータが凄いものだとは分かったけど。
    中の内容で惹かれたのは、
    未知のものを知るには未知の技術を用いるしかないってこと。
    だったら、それって超能力とかと何が違うのだろうとか、
    少し考えてた。
    ともかく、いまのコンピューターを作った計算人間が存在するよに、
    量子演算人間ってのが現れたら、
    量子コンピュータも実現するんじゃね?

  • 「量子コンピュータ」のネーミングに惹かれて衝動読み。電子回路、量子力学の基礎から始まって、量子コンピュータとは何かが分かるような章立てに、一応は、なっている。理系の自分は、10年以上前の量子力学の講義を思い出しつつ、何とか概要は理解。実用はまだまだ先とのこと、IBMと並んでNECで実証実験が行われているとは力強い。

    ところでどんな人がこの本を手にするのでしょう?ある程度の前提知識がないと雲をつかむようで何が凄いのか分からないのでは?との感想。記述は正確だし、「もっとも分かりやすい(前文)」ことには同意するが、前提となる概念が腑に落ちて分かるには、やっぱり一定の時間が必要なのかなと思いました。

    以下要旨:
    量子コンピュータは、量子が1と0が混じった「状態」で存在する、という性質を利用して一気に複数の演算を行おうとするもの。現在のコンピュータ(ノイマン型コンピュータ)は逐次処理であるため、「因数分解」など次数が上がると計算量が膨大になる類の演算(NP問題)には歯が立たない。
    演算スピード向上にはベクタ演算など並列化手法が用いられるが、量子は色々な状態の確率分布として存在するため、一個の量子に「演算」に相当する処理を与えることで、ベクタ演算に相当する演算を高速に処理しようとする。
    いかなる論理回路も「NOT AND OR」だけで表現できるが、量子コンピュータの世界では「制御NOT」と「ユニタリ変換」ゲートのみあればよい。
    量子コンピュータは物理的にはジョセフソン素子やイオントラップなどで実現できる。

    「コンピュータはなぜ動くのか」をめくると書いてあることが少し分かるかもしれません。

  • 量子情報が研究分野です。
    でも、量子情報について、素人に分かりやすく説明できないので、この本を読みました。
    やはり、量子がつくと難しくなってしまいますね。
    極力、数学を使わないで言葉で説明しようとしていたけど、それも限界はあるし。
    それでも、やはり専門書に比べれば量子コンピューターがどういうものなのかは分かりやすいのかなと思います。
    量子情報・量子コンピューターに興味を持った時に最初に読んでみるのが良いのではないでしょうか。

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著者プロフィール

西野 哲朗:電気通信大学教授

「2015年 『量子計算』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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