これはわたしの物語 橙書店の本棚から

著者 :
  • 西日本新聞社
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本棚登録 : 240
感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784816710087

作品紹介・あらすじ

熊本で小さな本屋兼喫茶店を営んでいる。
珈琲をいれ、お客さんに本をすすめる。
そして時折、新聞や雑誌に書評を書く。
店での会話も書評もやっていることが変わらない。
さて今晩も読んでくれる人を思い浮かべて原稿書きだ。

熊本の「橙書店」店主、田尻久子氏による初めての書評エッセイ集。
西日本新聞書評連載など新聞・雑誌書評(72篇)のほか、本と本屋をめぐるエッセイ(雑誌掲載文、書き下ろしエッセイ・読書日記など12篇)を併せて収録。

エッセイでは、10代の頃の読書、記憶の本棚、「年を重ねた者は若い人たちへ何かしらの義務がある」と50歳を過ぎて気づかせてくれた熊本の大先輩の言葉などを綴る。

出会った本を自らの糧として読み、思いをわかちあえる誰かへと手わたす。本屋店主の日々の営みから立ち上がる体験的書評エッセイ集。

装丁・装画・本文デザイン 鈴木千佳子

感想・レビュー・書評

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  • コーヒーの香り、心通わすひととき 橙書店@熊本市|好書好日(2019.05.27)
    https://book.asahi.com/article/12394559

    熊本〈橙書店〉の田尻久子さんに聞く 日常のなかの第3の場所|「colocal コロカル」ローカルを学ぶ・暮らす・旅する(2022.2.8)
    https://colocal.jp/topics/lifestyle/people/20220208_146881.html

    熊本・橙書店/アルテリ編集室
    https://zakkacafe-orange.com/

    これはわたしの物語 田尻久子(著/文) - 西日本新聞社 | 版元ドットコム
    https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784816710087

  • ずっと気になる存在であった、熊本県の橙書店。その店主である田尻久子さんの著書もずっと気になり続けていたが、今回手にして、その静謐な文章にすっかり魅了されてしまった。
    エッセイと書評から成る本書。紹介される本の多くは初めて知るもので、短いながら真摯にその内容を伝えてくれる。改めて、世界は広いと感じ、まだまだ自分の知らないことはたくさんあるのだと考えさせられる。海外にも、そして国内にも。
    そして、様々な痛みを抱え、それでも懸命に生きていく人々が登場する本が、沢山紹介される。中でも印象的だったのは、若年性アルツハイマーを発症した女性の手記。最近自分自身、記憶力の減退が甚だしく、同じ本の感想を二度も上げていたことに気付いてショックを受けていたが、病に対してそういう姿勢で立ち向かうのかと目の前が開けた気がした。
    読了後、心が豊かになった気がする。他の田尻さんの著書も、是非読んでみたい。

  • 小さな本屋兼喫茶店店主の書評エッセイ集。本好きであれば絶対のぞきたくなるはず。僕より深く本と関わっている著者が考えたことを楽しむために読みたい

    #これはわたしの物語
    #橙書店の本棚から
    #田尻久子
    23/7/31出版

    #読書好きな人と繋がりたい
    #読書
    #本好き
    #読みたい本

    https://amzn.to/3rIaVF2

  • 「いろんな人が考えに考えて言語化した思考を読みながら、自分の考えを強化する」の田尻さんの言葉に赤べこする。だから私は読書する。

  • 読んでみたい本があった
    田尻さんの文章に惹かれる

  • 『本を読むと想像力が鍛えられる。想像力が増す、ということは人の痛みに敏感になるということだ。』
    私の想像力、どうだろう。
    人の痛みに敏感になっても、その想像した痛みはあくまで想像したものであって本物ではない。本人がどう感じてるかは本人にしかわからない。
    だけど、それを自由に想像できるのも、本を読むことで楽しいことのひとつだろう。
    ということで、紹介されているのは物語やエッセイ、ドキュメントが中心となっている感じですね。

  • 本を読む時、無意識の内に、いつも自分を重ねて読みますが、著者が重ねて読まれた数々の本について心の内を1冊に纏められた本ということで新鮮であり読みたい本が増えました。

  • 熊本で橙書店を営む著者のエッセイと60冊の書評。マイノリティや弱者に寄り添った本の選択が多い。読むのが辛いものもあるが、目をそらすことは強者に加担することになるので知っておきたいと思う。

  • 何かに掲載したものをまとめた本。
    それぞれを単発で読めば気にならないと思うんだけど、この本のようにまとめて読むとなると、著者の主張がわたしには割と強めに感じるし、その主張が世界の暗い部分を切り取っていて、そりゃあ実際世界には暗い部分がたくさんあって、今これを書いている瞬間にもつらい境地に立たされている生き物がたくさんいることは分かっている。だし、もう十分に知ってきた。
    だから、その暗い部分をこんなにたくさん読まさせられると、正直しんどい。
    もちろん、明るい部分も書かれてはいるけど、それが暗さの中にある明るさって感じで、基本姿勢暗いので読んでいてメンタルがもたなかった。

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著者プロフィール

田尻 久子(たじり・ひさこ):1969年熊本市生まれ。橙書店・オレンジ店主。会社勤めを経て、熊本市内に2001年雑貨と喫茶の店orangeを、2008年橙書店を開店。2016年より渡辺京二の呼びかけで創刊した文芸誌『アルテリ』の責任編集をつとめる。2017年、第39回サントリー地域文化賞受賞。2020年、『橙書店にて』(晶文社)で第41回熊日出版文化賞受賞。著書に『猫はしっぽでしゃべる』(ナナロク社)、『みぎわに立って』(里山社)、『橙が実るまで』(写真・川内倫子、スイッチ・パブリッシング)、『これはわたしの物語 橙書店の本棚から』(西日本新聞社)などがある。

「2023年 『橙書店にて』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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