高校野球弱者の戦法―強豪校に勝つために

著者 :
  • 日刊スポーツ出版社
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784817202758

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  • 自チームに力がなく、どうにか勝たせてあげたい。タイトルに引かれて手にとった本です。
    自チームに合わせて、様々なアイディアが浮かびました。

  • (「弱者」がまずやるべきことは何か? どうして、それをやる必要があるのか?)……弱いチームは能力がないんだから、全員でかかっていかなきゃいけないんです。糸も1本だったら切れやすいけど、2本、3本ならだんだん切れにくくなる、それが50本になれば切れないですよね。その強さをつけるためには、何かを全員で徹底してやることが大事なんです。脱いだ靴をきれいに並べ、カバンも向きをそろえてしっかり並べさせた。もちろん、道具を大切に扱わせることも忘れなかった。
    (選手同士で考え指摘しあえる集団とは?)……なぜ今のミスが起きたのか。そのミスを防ぐにはどうすればいいのか。選手同士で話し合う。野球はたった一つのミスで負けるスポーツ。些細な問題であっても、流さずにしっかりチェックを入れる。弱いチームなら、能力的に低いからこそいろんな会話をして、つながれてないといけない。たとえ能力は低くても、気づき力があり、考えて野球ができる選手がそろっていれば必ず戦える。弱者こそ会話のできる集団でなければならない。
    (求められた役割を100%やりきるには?)……「チームの勝利に貢献するために、自分のできることをやる」「こうなったらお前しかいないよということです。こいつが出たらオレの番だ。あいつがケガしたらオレの番だと、こっちが言う前から準備している」、弱者にとってスペシャリストは不可欠、スペシャリスト養成に必要なのは徹底、その環境を作るのもまた、指導者の役割だ。

  • メモ
    【花巻東】
    •挨拶、整理整頓、当たり前のことを徹底。
    •カバーの徹底。周りをカバーすることが当然になれば、思い切ったプレーを生む。悪い雰囲気ほど、カバーする声も自然と生まれる。本気で日本一を目指す

    【駒大苫小牧】
    弱者は、まず、挨拶、服装、整理整頓の徹底。最初は形から、強制も必要
    強いチームは、全員が徹底する。特別扱いは許さない。
    挨拶は、形式的なものでなく、気持ちのこもったもの。
    事前準備。全てを想定する。誰でも出来ることを徹底して確実に行う。
    意識の低い選手は意味を考えず、言われたことをただ実行する。指示待ち。自分たちで考えさせる。
    何が何でもホームインする、という意識で走塁練習をする。走塁、カバーリングはセンスではなく、努力で一流になれる。ランナー2塁の単打は必ずホームインして当然の意識。

    【佐賀北】
    応援したくなるチーム
    決勝戦はスタンドだけでなく、審判をも味方にした。
    ベンチ一体の一生懸命、野球に取り組む姿勢、笑顔で元気のあふれるチームは自然に応援したくなる。
    勝ち負けの理論では、優勝チーム以外の全ては負ける。
    自分で、考えたプレーは全てOK。意図が無ければ、叱る。
    教育には、まず強制も必要。親が何でもしてあげると、気配りの出来ない人になる。
    準備力。
    甲子園では、試合前、道具を持って、ベンチに入り、並んでいる間に、ノック開始のアナウンスが入る。
    それならば、試合前から、誰がどの道具を持つなどの役割を決め、試合に入っていく練習も必要。技術は劣るかもしれないが、準備は一流になれる。
    スムーズにアップ〜ノックをするチームは相手に恐怖を与える。
    甲子園を想定した練習、全てのアクシデントを想定内と考えられる余裕を持たせる。
    役割を理解させ、自覚させ、スペシャリストに育てる。
    翌日の試合を意識した前日の過ごし方も徹底させる。
    相手に悟られないように、弱点を探す。常に観察する。

    【守備ドリル】
    ノックはタイムで評価。
    内野ゴロは3.9、二塁打は7.8、三塁打は11.8秒を想定。

  • 結果を出している監督や選手のあまり日常では聞けないような中身の濃い言葉を読むことができたので満足です。

    また読み返す一冊!

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著者プロフィール

田尻賢誉(たじり・まさたか)スポーツジャーナリスト。1975年12月31日、神戸市生まれ。学習院大卒業後、ラジオ局勤務を経てスポーツジャーナリストに。高校野球の徹底した現場取材に定評がある。『智弁和歌山・髙嶋仁のセオリー』、『日大三高・小倉全由のセオリー』、『龍谷大平安・原田英彦のセオリー』、『明徳義塾・馬淵史郎のセオリー』、『広陵・中井哲之のセオリー』(小社刊)ほか著書多数。

「2023年 『聖光学院・斎藤智也のセオリー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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