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リーダーシップ 新装版―アメリカ海軍士官候補生読本

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制作 : 武田 文男  野中 郁次郎 
  • 生産性出版 (2009年4月22日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784820119166

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リーダーシップ 新装版―アメリカ海軍士官候補生読本の感想・レビュー・書評

  • 陸軍に比べて、科学的で理路整然としてた(笑)
    実践となるとなかなか難しい。

  • <内容>
    アメリカ海軍士官候補生にリーダーシップを教えるための教範のような作品。リーダーシップにも科学的思考に基づき、研究や教育が必要だと主張する。

    ・成員と集団の強い積極的な一体化=メンバーがグループを評価し、グループの評価がメンバーの評価になる。
    個人が集団に安定的な帰属感を与えるとき、メンバーがグループにコミットメント出来る。
    ・伝統:恒久的に重要な不変なものを認識し、内に秘めるもの=技術に拘泥する事ではない。
    ・率先垂範するリーダー、すなわち前面に進み出て自分自身で、部下にしてもらいたいことを行うリーダーにはいっそうよく命令に服従されるもの(pp.111)
    ・勇気をもつこと=恐怖の征服、責任を取ること、たとえ明らかな危険を認めても職責を履行する。
    ・信義:自己に対する信義、人間に対する信義、信義に向かって努力している大義
    ・すべてに迅速に対応する事=社会的正義・義務・仕事
    ・楽観主義:問題の明るし側面を眺めることができる
    ・自制心を保ち、冷戦沈着であり、周囲の人の興奮の感染に影響されない人

  • リーダーシップとはひとりの人間がほかの人間の心からの服従信頼尊敬忠実な協力を得るようなやり方で人間の思考計画行為を指揮できかつそのような栄養を与えうる技術科学ないし天分

    自分の時間や物質的利益を犠牲にしてもこの人格的な力を達成しようとする積極的意思があることを意味している

    リーダーシップは様々な職業に応じて必要条件を異にしている
    階級組織においては 階級が上がるにつれてリーダーシップの形態も徐々に変化していくといえる
    時代の社会的技術的環境の変化にともなって何年にも渡るような

    人びとが制度的な社会機構に身を置く場合 およそ制度の立脚する原則を理解することができればよりよいリーダーになれることは明白である

    一国の軍隊の特性は その国民に基づく

  • 1981年に発刊された、リーダーシップの古典的本。30年も前の内容ではあるが、本質的な部分は現代にも十分通じる。組織マネジメントの基礎知識としておさえておくべき内容といえる。ただし、記述内容がやや難解であるため、一定のリーダーシップの知識を得たほうが理解度は高くなる。

    以下、解釈を含めて要点を整理する。

    ○前提としての定義
    本書は一貫して、以下のリーダーシップの定義を前提に“如何にしてリーダーシップを身につけるか”を語っている。
    「一人の人間がほかの人間の心からの服従、信頼、尊敬、忠実な協力を得るようなやり方で、人間の思考、計画、行為を指揮でき、、かつそのような特権を持てるようになる技術、科学、ないしは天分」

    その上で、必要な要素を3つに


    また、このリーダーシップを理解し、身につけるうえで、フォロアーシップを身につけることを必要としている。フォロアーシップとは、チームメンバーとして必要となる要素であり、「リーダーに対して服従、信頼、尊敬、忠実な協力を行うこと」である。


    ○心理学と行動分析学の活用
    リーダーはフォロアー(チームメンバー)とコミュニケーションを行う必要がある。そのため、心理学、行動分析学の要素を理解しておく必要がある。

    まず、
     ・健全な懐疑主義
     ・客観性
     ・変化への即応性
    の3つを基本的なアプローチとする。

    その上で、以下4点を考慮することが必要となる。
     ・集団における安定した、満足できる社会的関係
     ・集団内部における身分感情
     ・集団内の構成員の地位感情
     ・集団による個人的欲求の満足度合い

    なお、集団に関する要素としては大きく以下の4つが紹介されており、それぞれを決定する要素が紹介されている。
     ・集団の性質 : 規模・構造・密度・集団となった経緯によって決定される
     ・集団の特徴 : 排他性・一体感・ポテンシャル・目的の統一性・安定性によって決定される
     ・個人と集団 : 集団との一体感・組織内の位置づけ・参加の度合い・リーダーへの依存度により、関係性が決定される
     ・集団の構成員の欲求 : 集団との関係性の安全、集団内での地位、集団による地位、評価、報酬、組織の士気により変化する



    ○リーダーに必要な資質
    実践レベルにおいてリーダーに求められる資質を以下の通り上げている。
     ・組織に対する忠誠
     ・行動・判断する勇気
     ・善悪の判断基準(倫理観)
     ・ユーモア
     ・真摯さ、謙虚さ



    ○リーダーに求められること
    実際にリーダーが組織内において求められる要素を次の通り挙げている。
     ・目標設定と計画
     ・専門知識と熱意・強い意志を示す
     ・迅速さ・率先する力
     ・周囲に対する配慮と信頼と協力の獲得
     ・規律を守り、一貫した公正な態度
     ・決断


     
    ○よきリーダーとなるためのポイント
    上記の要素を踏まえたうえで、リーダーとして成功するための追加要素として以下をあげている。
     ・部下を知り、コミュニケーションする
     ・寛容である
     ・自分の言葉で表現する力をもつ
     ・節制する
     ・文書と口頭をバランスよく使う



    ○リーダーが抱えるリスク
    リーダーとして組織内の問題には必ず直面する。その問題点=リスクとしては主に以下のようなものがあり、これらを解決しなければ組織としてのパフォーマンスは発揮することが困難と成る。
     ・リーダーに対する信頼の欠如
     ・チームメンバーの葛藤
     ・成果に対する非協力者の存在
     ・リーダー・チームメンバーの急な異動
     ・正当な評価の欠如

    これらに対して、組織内での承認・適正な評価基準の設定・非協力者の処罰・組織内... 続きを読む

  • 良く考えたら当たり前の事、思い返して見るといい先輩だと思った人がやっていたことがわかりやすく書いてます。海兵隊向けかもしれないが人間関係の本質は変わらないので日常に当てはめて読めます。

  • 昔から「平家、海軍、国際派」というように、海軍は進歩的な存在の象徴だったりします。
    それは海軍が戦闘中も非戦闘中も(床下一枚は地獄なので)二十四時間体制で団結している必要性があるからだったのではないでしょうか。
    この本はアメリカ海軍の士官候補生に向けて書かれています。
    その性質上、士官候補生は配属と同時にいわゆる指揮官として配属されることが多くて、
    たたき上げの人からするといきなり年下の上官が来たりして、
    それはそれで心中穏やかではなかったりするわけです
    (この辺の悲哀は「きけ、わだつみの声」などをご参照のこと)。
    というわけでリーダーシップの本です。
    優秀なリーダーの下では生き残ることができるのに、
    そうでないリーダーの下では全滅、なんてことがありがちな軍隊で書かれただけあって、
    生死をかけたリーダーシップ論に背筋を張りながら読むことができました。
    部下にとって上官が生死の鍵を握っているのと同様に、
    上官にとっても部下の動きは生命線なわけです。
    そのような場面ではリーダーシップが取れること自体が、
    命を懸けたミッションだったという部分で、
    今のぬるい自分の立場に身に沁みました。

  • ■全体として何に関する本か
     本書は、1954年にアメリカの海軍兵学校の生徒を対象に書かれた「Naval Leadership」の翻訳である。アメリカ海軍兵学校はメリーランド州に1845年の創立されて以来、アメリカ海軍の士官候補生養成のための訓練が行われている。カーター元大統領も同校の卒業生である。
     軍隊におけるリーダーシップは人間にとって最も過酷な状況である戦場でも発揮できる強力な力でなければならない。学校を卒業した士官候補生が、真のリーダーシップを身につけるためには何をするべきなのかが書かれた文献である。
     企業のマネジメントと軍隊のリーダーシップは別のものではあるが、企業であっても軍隊であっても組織のリーダーになる者に求められる資質は共通点が多いと感じる。


    ■何がどのように詳しく述べられているか
     平時戦時を問わず、部下から常に信頼され、組織を統制できるリーダーに求められる資質について書かれている。リーダーシップについて書かれたビジネス書は数多く出版されているが、ビジネス書は「リーダーシップの手法」について書かれたものが多いのに対して、本書では「リーダーの人間性」について詳細に書かれている。リーダーの地位に昇格できるのも、部下からの信頼を手にするのも、結局は当人の人間性こそが全てであり、リーダーになる者は、ただ人間性を高めることに注力すべきであると書かれている。
     これは、戦場など兵士が自らの生命を懸けるような極限状態であっても、部下を動かすことができるのは、上官への尊敬や信頼といった人間的、精神的動機以外の何ものでもないからではないだろうか。
     リーダーの人格的特性としては「忠誠」「肉体的勇気と精神的勇気」「正直」「信義」「信仰」「ユーモア」「謙虚」「自信」などが挙げられている。これらは決して真新しい要素ではないが、軍隊でリーダーとなるべき者は、これらの全ての要素を非常に高いレベルで備えていることが必要である。逆に、これらの要素が一つでも欠いていれば、軍隊で部下から真の信頼は得られない。


    ■その本は全体として真実か、どんな意義があるのか
     真実であろう。人間性だけがリーダーの資質ではなく、教養、専門知識、体力など必要な要因は数多い。しかし、軍隊であっても一般組織であっても、人間性こそが最も大切であり、人間性を磨くことを怠ってはならないと改めて考えるようになった。


    ■一番面白かったのはどこか、なぜ自分は面白かったのか
     「規律と士気」に関する記述が面白かった。規律と士気(モラール)は切り離せない関係で、どちらが先に来るかは鶏と卵の論争同様、無意味であるという。士気のない軍隊には規律はありえず、規律のない軍隊に士気はありえない。これは軍隊に限らず、全ての組織に当てはまることであるとされる。
     規律とは、「厳しさ、自由の制限、服従」といったマイナスなものではなく、民主主義の基盤である。規律は『全体の利益のために行う規制への服従、秩序ある努力の調整を目的とする規則の遵守』を意味する。
     組織には、大小様々な規律がある。その中には、本当に不必要な規律もあるかもしれないが、ほとんどの規律が「組織の利益のため」つまり、組織の目的を達成するために設けられた規律であろう。士気は、組織が目的を達成しようとする熱意のようなものであるので、規律と士気は同じことである。
     ナポレオンは、士気は物に比べて三倍も重要であると喝破したという。軍隊に限らずあらゆる組織において、組織の構成員の心理状態が重要であることは言うまでもない。私も最近、組織の抱える問題点は士気などの心理的な要因が大きいように感じていた。
     本書では、リーダーの第一次的責任の一つとして「自分の組織内に規律を教え込むこと」を掲げている。規律にも... 続きを読む

  • 軍隊とはいえど、ヒューマンスキルが必要であり、命令だからと言って機械的に指示を実行するわけではないというのは意外でした。

    また、昔は学歴によって階級が決定される傾向があったが、現在は学歴や知識に差がなく、下手すると知識、経験についても部下の方が上であることも多いということ、戦争が始まると人員が急激に増え、戦争が終わると急激に軍隊の人員が減る。人員が急激に増えてもオペレーションできるリーダーシップというのはどういうものかと、考えさせられました。

  • リーダーシップのマニュアル本。形から入ることの重要性が分かる。

  • 50年前の本とは思えない。 軍隊も企業も組織という点では一緒だと思えた。 特に大企業には、軍隊の考え方は参考になると思える。 リーダーシップの本は色々あるが、同時にフォロアーシップを求めている点が納得できる。 本当のトップ意外は、リーダーであると同時にフォロアーでもある。 高次元でのバランス感覚と尊敬される人でないといけない事、が求められている。 定義だけでなく、現実的な例を述べているので、参考になる。 

  • 士官室の作法には、
    ・食堂の勘定などはすみやかに支払うこと
    ・艦上での賭け事、飲酒、避けるイ所持の禁止
    ・食事には遅刻しない
    などが載っています。

    面白いところでは、 飲酒の規則。
    ・一人飲みしない
    ・勤務中に飲まない
    ・空腹時に飲まない
    ・疲労時に飲まない
    ・早飲みしない
    ・毎日飲む習慣をつけない
    ・飲みすぎたら、たえず動いたり、ダンス、食事、談話したりすること次回にはひと飲み減らすこと

    などなど。

    頭が痛いですね。

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リーダーシップ 新装版―アメリカ海軍士官候補生読本の作品紹介

1981年(初版発刊)以来35刷りを重ねた不朽の名著を現代的な日本語訳として監修を行った日本語版第2版。未曾有の世界的な金融危機下で、今、改めて問い直される「リーダーシップ」の実践的意味を古き良きアメリカの普遍的な知恵に学ぶ。

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