- Amazon.co.jp ・本 (169ページ)
- / ISBN・EAN: 9784820595618
感想・レビュー・書評
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1913年(大正2年)頃。
素晴らしき「女子供の読み物」。甘酸っぱく、ときに、ほろ苦く。くすぐったいほど懐かしく、微笑ましく、でも時々どきりとするほど、あだめいて…。「宵待草」は三行だけの詩なのに、男を待つ女が独り侘しく三味線などをつまびく様子が目に浮かぶよう。
まてどくらせどこぬひとを
宵待草のやるせなさ
こよひは月もでぬさうな。 (宵待草)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
思わずメモをしたくなる言葉の美しさと、仄かに感じる切なさが絶妙。
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一貫している。
最後まで七五調のリズムを崩さない、旧・乙女のカリスマ竹下夢二(新はやっぱり野ばら?でもタイマだもんねー)の詩集。
夢二ののっぺらぼうのように無表情だけれども、下睫毛だけはびっしり生えてる女が苦手で、そしてそんな女達が戯れている絵を見るのが寧ろ怖いのだけども、彼の詩?小唄?では均衡の取れない不安定な儚さを存分に感じることが出来とても好き。
あと、気になったのは青頭巾をかぶった人買。
ちょこちょこ出てくるのだけれども、なんなの?青頭巾って。 -
淡々としすぎた切なさが染みます。楽しい情景も、根底に憂いがあるような気がするのはなぜー。