マンガでやさしくわかるレジリエンス

著者 :
制作 : 松尾 陽子  朝戸 ころも 
  • 日本能率協会マネジメントセンター
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784820719359

作品紹介・あらすじ

主人公の須藤玲紗は、広告代理店に転職したばかり。慣れない仕事や山のような業務量、そして厳しい上司の態度に、玲紗は大きなストレスを抱えていた。そんなある日、玲紗は大きなミスをしてしまい-転職、上司との人間関係、仕事でのミス、多くの業務量…ストレスばかりの毎日の中で、何があってもしなやかに立ち直る心をつくるにはどうしたらいいか?ストレスに負けない"折れない心"は、どうやったらつくれるのか?玲紗の奮闘を通して、そのヒントを紹介する。

感想・レビュー・書評

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  • 最近こういうマンガでわかるシリーズ、たくさん読んでいる。
    ありがたい。

    ストレスに負けない心を作るには?

    まず、レジリエンスとは。
    〇逆境やトラブル、強いストレスに直面したときに、適応する精神力と心理的プロセス(p32)
    ☆ストレスがあるのは当たり前で、そこから上手に立ち直るのがレジリエンスの力。

    鍛えるには
    〇これらのステップを踏むことで、本来もつレジリエンスの力を取り戻すとともに、心の筋肉を鍛えることができます。(p36)
    ①底打ち
    ☆負の感情を断ち切り、底打ちさせる。
    ②立ち直り
    ☆回復するステップ
    ③教訓化
    ☆振り返って、次につなげる内省化
    ☆次につなげてはじめて、心が鍛えられるし、成長するのだと思う。そして、挑戦することで、鍛える機会は増やせる。

    感情のコントロール
    〇3種類の方法を紹介します。(p79)
    ①感情のクールダウン
    ☆3分間マインドフルネス呼吸法
    よいエネルギーを吸って、ストレスを吐き出すイメージで。
    ②感情の「ラベル付け」
    ☆書き出し、見える化するのが効果的な気がする。
    ③感情の「気晴らし」
    ☆自分が夢中になれるものをいくつか見つけておく。
    私なら・・ダンス、カラオケ、散歩、日記、手紙
    0秒思考、色塗り、お風呂!
    運動系、音楽系、呼吸系、筆記系がある。

    〇思い込み犬に対処する3つの方法(p126)
    ☆マイナスの思い込みは、あくまでも自分が決めている!心の中に住む犬だと思えばOK

    〇心の中で思い込み犬と自分をつないでいる鎖をイメージして、その鎖をもつ手を開いて手放してしまうのです。(p127)
    ☆野良犬だから無視!
    ダメなら受け入れてもいい。大事なのは思い込みだと気づくことだと思う。

    いい職場を作る
    〇質の高いつながりを形成する4つの要素(p164)
    ①助け合い
    ☆まずは、その場にいること。必要なときに必要なだけ動けること。
    ②リスペクトのある関わり
    ☆話すときは動きを止め、100%相手と関わること。
    ③信頼性のある関わり
    ☆自分から信頼する。言っていることと行動を一致させる。
    ④遊び心
    ☆楽しい共同作業!

    〇心理学でも、人は「自分で選んだことをやりたい」「能力を発揮したい」「人々とつながりたい」という3つの基本要求が満たされているとき、動機づけられ、生産的になり、幸福を感じることがわかっています。(p228)
    ☆子どもも一緒だよね。この3つを意識していく。

    ☆この本に載っていた自分をしるための無料診断ツール
    VIA無料診断。やってみよーう。

  • 自分の背中を自分で押してあげる。
    そんなマインドを自分の中に取り入れるための本。

    prologue[レジリエンスとは]
    レジリエンスの基本概要って感じの項だった。
    要は落ち込むこと自体を対策するのではなく、落ち込んでからいかに回復するかを考える本ってことだ。
    さて個人的には大前提として間違っていると考えるわけなんだが。
    仕事で失敗して落ち込むことを許容して回復力に手を向けても、また失敗しては意味がない。
    いかに失敗から学びを得て、次の仕事で失敗しないよう努めるかが重要なんだと自分は思う。少なくとも序章の時点ではこの考えは揺らがなかった。
    失敗をしない奴はいないが、失敗を恐れない奴は成長できない。

    part1[ネガティブ感情をコントロールする]
    ネガティブ1に対しポジティブが3ないとバランスが取れないらしい。
    ポジティブな感情がすぐに薄れるのに対し、ネガティブな感情は頭の中で反芻されるらしい。
    また、これを実践できている(ポジティブ>ネガティブ)人は周りへのポジティブを伝染する力も持ち始める。逆も然り。んでもってポジティブな意見がネガティブな意見より多い職場は生産性が高いことがデータとして出ているらしい。そうか、ラインの責任者に元気で明るい人が多いのは企業戦略の一つでもあるのか。

    自分が最も簡単にポジティブになるには、関わる人を[ポジティブな人]で統一すること。か。それとは逆に周囲のえねるぎーを吸ってポジティブを維持する人もいるって書いてある。
    俺にとって両者がどんな人に該当するかはわからないが、、基本ポジティブな人よりネガティブな人の方が長く一緒にいてストレスは感じないかな。ポジティブか奴はうるさい上に何も考えていない(話に味がない)やつが多いと俺は思うから。

    一般的に言われていることがここでも言われてる。[ストレスはその日のうちに解消すること]
    方法についても記されてた。
    まあ夢中になれればなんでもいいとは思うが。
    ・エクササイズ
    ・音楽、カラオケ
    ・瞑想
    ・メモや日記
    瞑想以外はすでに実践中(まあカラオケを本格的に始めるのは防音室買ってからになりそうだが)

    part2[マイナスの思い込みを手なづける]
    自分だけ酷い目にあっている。自分だけ苦労している。そういった思い込みを
    ・排除するのか
    ・許容するのか
    ・手名付けるのか
    ということが書いてあった。
    あとはストレスを分類わけすることも重要だと書いてある。

    正直この章に学ぶことはない。
    感情にラベルをつけることはできてもそのラベルごとに決まった解決方法がないからだ。
    ラベルごとに解決方法がないならラベル付けをする意味はない。
    要はここで言いたいのは多分ラベル付けすることで[気持ちを自分の中だけでも言語化すること]なんだと思う。言語化して自分の気持ちを自分で理解すること自体がストレス解消の一端になってるわけだ。
    個人的に俺はそれができてる、、?少なくともメモはしてる。から大丈夫かなと思う。

    part3[社会的支援を得る]
    自分にとってのサポーターを見つけましょうってことが書かれてる。
    項目としては次の4点
    ・大変な経験をした時に助けてくれる人
    ・困った時に情報を提供してくれる人
    ・問題に直面した時に有能なアドバイスやガイダンスを与えてくれる人
    ・つらいときに一緒にいるだけで安心できる人
    さて、上記3点に関してはそれなりに頼れる人がいそうだが、4点目の辛い時一緒にいるだけで安心できる人(まあ平たく言うとパートナー。彼女のことって俺は理解した)がいないなぁと思う。
    自分が求めるパートナー像ってのが今まで定まってなかったんだけど、自分にとってパートナーっていうのは自分を上に引き上げてくれる人じゃなくて一緒にいるだけで安心できる人な気がする。

    信頼されるのを待つのではなくまずは自分から信頼してみること。
    これはごもっともな気がする。信頼だけにとどまらず友情しかり愛情しかり。まずは自分から思われたい感情を相手に伝えていく姿勢が最終的には巡り巡って自分に帰ってくる。これは間違いない。どこに行ったって自分から相手に好意を示すことから関係性は始まるんだから。

    part4[自身を立て直す]
    人の褒め方について触れてる部分があった。
    結果を褒めるのではなく過程をほめる。
    対象への取り組みや実際に今までやったことを誉めていく。そうするとこの方法でもう少し頑張れば結果に届くはずだと頑張れる。

    確かにそうだなって思った。結果まであと少しって言われるより、今までこういった方法でよく頑張ってる。って言われた方が自分から目標に向かっていくマインド形成がしやすい気がする。

    あと漫画ドラマの方なんだけど、ここのストーリーだけめちゃ感動的だった。自分の夢や活き活きできる場所をお互いが求めることでやむ追えず別れるって関係悲しいよな。
    ララランドも同じようなストーリーだった気がするんだけど。お互いが自分達の将来のために関係を断ち切らないといけない構図はやはりいつ見ても人の成長を感じる。

    part5[自分の強みを仕事に活かす]

    仕事に[やりがい]や充実感を感じていますか?
    いつもやる気と活気を感じながら仕事に取り組んでいますか?
    自分の将来について、希望やワクワク感を抱いていますか?

    なんかこの問い。心にグッときた。なんか今のままから抜け出したいって背中を押されるようなそんな言葉だった。

    自分を特徴づける5つの強み
    をwebで診断できるらしいからやってみた
    http://www.positivepsych.jp/via.html

    この5つの項目はどうやら[人間性]と[知性]に分類されるらしい。俺はこの特徴を仕事にどう活かしていくのか。これを考えることが仕事での満足感を充足させる近道だとこの本は言ってる。

    あとは仕事をお金と生活のための労働。と考えている人は仕事へのモチベーションや満足感が少ないってデータも出てるらしい。

    [総評]
    自分の背中を自分で押してあげる。
    そんなマインドを自分の中に取り入れるための本。

    まとめるならこんな感じか。
    ストレスをバネにするのか自分への刃物にするのか。それは相手が変わることで解決するのではなく、自分の捉え方で柔軟に変えていけるものなんだってことをこの本で学べる。

    までも結局のところ自分から新しいことに踏み出す勇気ってのは自分だけじゃどうも育てにくいもので。これを後ろからがっしり支えてくれるのはやっぱり周りの人間関係なんよな。
    自分が周りよりも有能になってからじゃないと頼ってもらえないし自分の存在意義がないから関わるのも億劫。特に2人以上になるとその感情がふつふつ湧いてくる。そう思っちゃう節が多い自分なのだけど、企業が求めるのは個人の結果ではなく集団としての結果なわけで。集団の結果を考えて行動することが自分の存在意義を主張する上で大事なんじゃないかと思う。個人技や資格ってのは集団での存在意義を主張するための道具にすぎないんよな。目的と手段を間違えないことが大切だと思った。

    3.5点

  • 聞きなじみはあるものの、具体がわからない「レジリエンス」のことを知ることができた。

  • ●リジリエンスとは
    逆境やトラブル、強いストレスに直面したときに、適応する精神力と心理的プロセス。再起力や立ち直る力

    そんなリジリエンスを鍛える、意識するための入門書。
    読みやすくおすすめ。
    捉え方ひとつで心が楽になりそう。
    強くある じゃなく、柔軟でありたいものです。

  • 自分自身の思い込みを、犬に例えるのはおもしろかったです。
    そして「大切な5人」を選んでみる…という項目で、逆に僕は選ばれるような人間かなぁ、違うよなぁ…と思いました。

    知識だけでなく、実践しなければと思います。
    もちろんすぐにできるわけでもないでしょうが、耐えられない思い込みは捨てる、というところはすぐに始められる…と良いのですが…。

  • レジリエンスとは逆境やトラブル強いストレスに直面した時に適応するための精神力、心理的なプロセスのこと。
    ストレスがあるのは当たり前でどう対処するのか乗り越えるのかが重要

    人間は周りの環境に影響を受けやすいからポジティブなエネルギーで満たすことが大事

    自分の弱さを認めて受け入れ乗り越えること

    誰かに助けを求めることができる力を身につけることも必要

  • 立ち直りのしなやかさを身につける話。
    学術的な視点は弱めでコンサル視点よりだが言いたいことはわかる。
    強みの判別と思いこみの排除。そのためには自分を知る必要があり
    周りの助けやサポートがあって折れない心へと繋げるのだなと気づける。
    漫画なので具体的でわかりやすさ重視。
    ただこの手も話はわかる。

  • レジリエンスについて分かりやすく書かれていると思います。
    一読して少しでも知っておくと、ストレス対応が上がるのかと思います。
    ただ、なにせ感情はなかなか思い通りにいかないので、鬱々してしまっている人は
    まず休息を。こころが元気、だけどちょっと悩んでしまう時にはさらっと読めて良いかと思います。

  • レジリエンスの重要性は分かったけれど、それを高めるために意識すること(ラベル付けなど)が、自分にはハードルが高いと思ってしまいました。疲れやすい心の体質なので、強くなりたいと思って読みましたが、レジリエンスを高める、そんな余裕もないなと思いました。
    読む人によってはとても分かりやすいし良い本だと思います。

  • ストレスを感じなくするのではなく感じてもすぐに修復できるように心の筋肉を鍛えておく事の大切さが分かった。
    コーピングもストレスに応じて持っておくのは大事。

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著者プロフィール

ポジティブサイコロジースクール代表。慶應義塾大学卒業後、P&Gに入社。高級化粧品のブランド経営に携わる。在職中にレジリエンスについて学び、応用ポジティブ心理学準修士課程修了。P&Gを退職後、ポジティブ心理学の実務家を養成する社会人向けスクールを設立し、主にレジリエンスを活用した企業人材の育成に従事する。レジリエンス研修は、NHK「クローズアップ現代」でも取り上げられた。
著書には『マンガでやさしくわかるレジリエンス』(JMAM)、『世界のエリートがIQ・学歴よりも重視! 「レジリエンス」の鍛え方』(実業之日本社)、『リーダーのための「レジリエンス」入門』 (PHPビジネス新書)、『なぜ、一流になる人は「根拠なき自信」を持っているのか?』(ダイヤモンド社)、『眠れる才能を引き出す技術』(実業之日本社)など多数。

「2021年 『レジリエンスで心が折れない自分になる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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