曽根富美子傑作選 パニック母子関係 (ぶんか社コミック文庫)

著者 :
  • ぶんか社
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  • Amazon.co.jp ・本 (348ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784821189625

感想・レビュー・書評

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  • 落ちこぼれや不良にも熱心に寄り添ってきた教師の美緒は、妊娠をきっかけに教師を辞めて引きこもるようになった。
    美緒の母親は元教師で自分が考える理想の娘に育てていくことしか頭にない過剰に躾や指導に厳しい母親だった。
    美緒が引きこもることで自分の怒りや救いを求めているのが理解出来ず、戸惑い無断で投薬や入院治療しようとする。
    美緒の夫の照は、同郷で心理学の研究をしている菱田の助言を得て、美緒が抱えるトラウマを解きほぐしていきながら美緒の新たな自身を育て直していく過程を手助けしていく。
    心の病の根源にあるのは、生活が豊かになり便利になるほど生きている目的を見失い易く不安にとらわれる人間の性質にあること、そして世間体を中心とした恥の文化は自分の考えや存在価値を他人の目を基準にしていることで不安だらけにする元凶であること。
    母子密着関係から逃れたくても、母親の価値観以外知らずありのままの自分で生きていくということを確立させないと母子密着関係から逃れるのは難しい。
    回復には、ありのままの自分をきちんと受け入れてくれている存在が大事なことが判る秀逸な漫画です。

  • 「墓守娘」という言葉が出てきたように
    母と娘の関係
    精神的支配について 分りやすく書かれた漫画だ

    世間では「親の愛」と認知される

    が 「重い愛」それにがんじがらめになって 
    息も絶え絶えになっている人は 共感できる漫画ではないかと思う

    • silenciosaさん
      >nyancomaruさん
      ご事情が分からないので 何とも言えないのですが
      「親なる人の」が 自分が子どもだったときの親のコト
      思い当たるふ...
      >nyancomaruさん
      ご事情が分からないので 何とも言えないのですが
      「親なる人の」が 自分が子どもだったときの親のコト
      思い当たるふしがあったり なくても苦しかった、という場合は この手の本を読むと

      あーそうだったんだ
      そういうことか
      と理解出来るかもしれないです

      ですが その方がどうしたいかにもよってアプローチが違うと思います

      つまり 生まれてくる子供の接し方を学ぶのか
      自分が子どもだったときのことから学ぶのか

      変わりたいと思うのなら 変わると思います^^
       
      2013/04/22
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「変わりたいと思うのなら」
      そうですよね、、、
      曽根富美子の「親なるもの 断崖」を予約したのですが、後で内容みたら室蘭の遊廓が舞台の話でした...
      「変わりたいと思うのなら」
      そうですよね、、、
      曽根富美子の「親なるもの 断崖」を予約したのですが、後で内容みたら室蘭の遊廓が舞台の話でした。
      2013/05/07
    • silenciosaさん
      はい、変わろうと変わりたいなら、出来ます

      >「親なるもの 断崖」室蘭の遊廓が舞台の話

      そうなんですね
      興味あるから 図書館にあったら読ん...
      はい、変わろうと変わりたいなら、出来ます

      >「親なるもの 断崖」室蘭の遊廓が舞台の話

      そうなんですね
      興味あるから 図書館にあったら読んでみようって思いました
      曽根富美子さんは心のひだが見える漫画を書かれる人なので どの本を読んでも 考えさせられたり 楽しめると思います。
      2013/05/08
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