- Amazon.co.jp ・本 (262ページ)
- / ISBN・EAN: 9784822242848
作品紹介・あらすじ
国の格付けが下がっても会社は守れる。元ムーディーズのアナリストが企業側の防衛策を伝授する。
感想・レビュー・書評
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企業の経営者および財務担当者向きの本。
資金調達をいかにするのか。投資家と債権者の企業判断に関する視点の違い。
信用リスク:デフォルトリスク(期日を守れるか)、回収リスク(元利払えるか)
負債と資本のバランスをいかに取るか。
負債:調達コスト低い、財務状況悪化
資本:調達コスト高い、財務状況の見かけは良くなる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
近年の日本で信用リスクが重視されるようになった経緯と「格付け」に関する実情を分析し、資本コスト低下のための信用リスクの低減の重要性を説いています。
分析や主張自体に際立った目新しさはありませんが、戦後日本経済の中での信用リスクに対する企業や銀行の考え方の変遷は非常にまとまっておりますし、格付けの評価の中で定量データの占める割合が3割程度という記述に驚く方もいるかもしれませんが、とかく株主偏重になりがちなIR活動をデット・ファイナンスの為にも展開する必要性を強調する点は、企業財務を考える上で大いに参考になると思います。ファイナンス担当者は必読です。 -
マイカル倒産などから大きく取り上げられ始めた信用リスクについて書かれた本。この本は著者の文章そのものが面白いのもあるが、それと同じくらい執筆された時期が良かったと思う。2002年後半辺りに執筆されたと思われるが、この辺りは特に社債市場などが大きく変動し、信用リスクというものに関して投資家からの意見が率直に出て来ていた時期だと思う。その背景がある分、何が問題なのかが凄く分かりやすく浮き彫りになっている。
「格付けはなぜ下がるか」というタイトルであるが、格付け会社の視点から資金調達としての負債をどうコントロールしていくか、そして株主資本と負債のバランスをどう取るか、そして株主ではなく債権者を相手にしたIRはどうするかなど、余り描かれることの無い負債部分からの話が満載である。
また、日本の債券市場を歴史から描く事で何故日本の資金調達では信用リスクへの意識が薄いのかなどが丁寧に描かれていて非常に理解しやすい。
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