アレグザンダー・ハミルトン伝~アメリカを近代国家につくり上げた天才政治家(下)
- 日経BP (2005年9月22日発売)
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- Amazon.co.jp ・本 (521ページ)
- / ISBN・EAN: 9784822244750
作品紹介・あらすじ
フランス革命に端を発した対仏戦争に対応するために「臨時軍」を発足させるが、世論や議会の支持が得られず挫折。副大統領との主導権争いから決闘となり、銃弾に倒れる。早すぎた「常備軍」の構想。
感想・レビュー・書評
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最終巻は、ワシントン政権末期から、アダムズ、ジェファーソンの時代、そしてバーとの決闘での敗死、残されたイライザ夫人ら家族のその後を描いている。
ハミルトンは憲法、中央銀行、公債、税制、税関、沿岸警備、など合衆国の今に連なる国家の基礎を実質的に創り上げた男であり、その有能さ優秀さは葬儀のときの様子から当時の人でも理解していたことが分かる。にもかかわらず、政敵や利害相反する立場の人々からの、本を読んでいても不愉快なほどの誹謗中傷は、いつのまにか公より私で政治をする現代に通じるものを感じてしまう。たとえ、不倫があったとしても、その人をすべてを否定するのではなく、評価すべき点は評価できないものか。新聞を利用するなど、マスコミの影響も似ているように思う。
形骸化しつつあったとはいえ決闘で死んだのは、これだけは昔の話だと安堵するほどで、とても200年前の話とは思えないほどだ。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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