- Amazon.co.jp ・本 (348ページ)
- / ISBN・EAN: 9784822247904
感想・レビュー・書評
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知らない業界の話は面白い。
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上巻に引き続き読む。激務で高収入を叩き出す一方、家族をないがしろにする状況のとき、どうするか考えさせられます。幸い、ここまでではないのですが、家族との時間というのは意識して作らない限り、時間はできないということを意識したいと思いました。そのためには、優先順位を絶えず考えておくことが重要だと思います。その順位を決めるためには、自分の中の考え・哲学・信念をきちんと文字にできるようにしておきたいと思いました。
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ウォーレン・バフェットが筆頭株主である格付け会社マーシャルズ(ムーディーズ)が利益追求に走りすぎた結果、市場に混乱をもたらし、自らの首を絞める事となり、かつての権威を失い、没落していく様子が描かれている。
そもそも発行体に格付けを与え、手数料を受け取る格付け会社のビジネスモデルに問題がある。手数料をもらうために過度な高格付けを与え、投資家を欺く可能性がある。
その問題に気づいた空売り屋のジム・チェイノスは同社を空売りし、バフェットの間違いを露呈させた。
主役が3人いたね~ -
格付けって、なかなかわかりにくい世界だし、それほど大きなニュースになりませんが、格付けされる会社にとっては、非常に大きな問題なんですね。
それによって、会社の資金繰りが厳しくなったり、銀行ならば預金者、保険会社なら契約者が一気にはなれていったりしてしまうんです。
だから、権威のある格付け会社にたいし、企業はおもねるようになります。
逆に、格付け会社は契約料が多い会社には甘めの格付けをするなどという癒着みたいなものが発生したりします。
登場人物たちは、会社の利益重視か、格付けの権威を重視するのか、トップの方針により、翻弄されます。
ということで、格付け会社には、トップから末端まで非常に高いモラルが必要だという話です。 -
仕事で銀行の格付でA, bbbなどが出てきたので読んでみた。金融実務で格付け会社の動向が注目され直接的な影響を与えることが実際に起こるが、結局、格付機関も所詮は人間集まりで、神ではないので、内部の人間にの思惑・恣意が格付けを左右し、最終的には投資家に伝わる情報は、そのいった恣意的・主観的なものであることがわかる。われ疑う、故にわれあり。
何事も絶対的なものなど存在しない、ある意味ニーチェ的。 -
100913by朝日
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格付け会社を中心として、下巻では、リーマンショック、サブプライムローン問題について考えさせられます。
市場とは、人々の欲望や感情で動くということがまさに分かります。
エンロンも同じで、暴走する利益主義は傲慢さを生み、一瞬にして崩壊する。そういったことが学べます。
そして、今言われている、日本の財政の問題。
最後に出てくるセリフがズシッときます。
「日本人は、優秀な民族だ。ただ、焼け野原にならないと分からないんですねぇ。・・・」 -
格付けには勝手格付けと依頼格付けがあり、本来はどちらも同じ格付けになるべきなのだが、やはり格付け会社にお金を払う依頼格付けの方が高くなりがち。株式とは違い、債券の支払い能力の格付けなので、これが下がると資金繰りができなくなって倒産してしまったり、保険会社などでは営業に支障が出てくる。格付けは「言論の自由」だという判決が既にあるため、不適切な格付けによる被害を受けても格付け会社に損害賠償も請求できない
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◎
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購入者:北4巡
購入日:2010.07.29