- Amazon.co.jp ・本 (608ページ)
- / ISBN・EAN: 9784822248420
感想・レビュー・書評
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過去800年に遡っての国家財政危機、デフォルトを比較し、論じているものです。「今回は違う」シンドローム!といつも危機を先送りしてきた人間の間違いが何度となく繰り返されてきていることは。今更ながら不思議なほどです。ニューファンドランドという国が存在したことは知っておりましたが、カナダに合併された経緯が1933年の国家破綻だったというのは、現実にそのようなことがあったということで驚きます。日本はこれからどうなっていくのかと思いながら読んだ次第です。1340年に後進国イングランドのエドワード3世がデフォルトを行い、先生ん国のフィレンツェ経済を取り付け騒ぎに巻き込んだというのは、今でも同じようなニュースがありそうな話です。英仏のような先進国も18世紀まではデフォルトの連続だったのですね。
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なんだかえらくタイムリーな一冊 w
原題は「This time is different」、今回はちゃうちゃう、大丈夫!と言いながら波に消えていった英霊達に捧ぐ、実に趣深い一言(-_-)
ここ800年間の金融危機を分析した本。で、最近は先進国のデフォルトは少なくなってきたけど、銀行危機は昔から相変わらず。ましてや資金の流入で加熱した相場の軟着陸に成功した例はナッシング。昔から多少は進化してるのか、歴史は繰り返すなのか、うーん(・ε・)?
EU、アメリカ、遅れて日本がお金をジャブジャブにしたとこに、中国からキナ臭い香り。。。これからどうなるかなんてサッパリ分からへんけど、祭りはいつか終わるってことは常に頭の片隅に置いとこうと思いますた。 -
原文の題名は「今回は違う」であり筆者のデーターは今回も違わなかったことを証明するのみ。
金融危機のパターンは金融規制緩和と資本流入から過剰投資。住宅価格の急騰の後の急落が銀行危機の前触れとして非常に相関性が高い。
日本の借金は対内債務なのでデフォルトはしないとの説を唱える人がいるが、本書を読む限りいつか実質的なデフォルト(例えば高インフレによる債務の希薄化)が来ると覚悟すべきなんだろう。早くローンを返さねば・・・
中国も地方政府がインフラ整備と不動産販売をセットで行い投機資金が流れ込んで高騰。地方債務の担保が不動産なので住宅価格が下がると地方銀行はかなりヤバい。最後は国が助けるんでしょうが。ソフトランディングを祈るのみだが一方でインフレ退治をしているのでかなりの綱渡りの気がする。 -
本書では巻末資料として、
世界各国の銀行危機の概要が、掲載されています。
この中でご多分にもれず、
日本で起こった銀行危機についても、
しっかり掲載されています。
明治維新から現代まで、6回の銀行危機について、
具体的かつ簡潔に触れられています。
1930年前後の昭和恐慌についても、
述べられていますので、大学受験で日本史の科目を取られる受験生の方は、
そこだけでも目を通しておくと、いいじゃないかなぁ。
あと戦後のハイパーインフレーションの状況を簡潔に知りたい方は、
P186の「第7章国内債務とデフォルトに関する標準的な項目」のところで、
まとめられています。
自分が高校生の時に、この本に出会えたら良かった(苦笑)
http://a-e-dkmemo.blogspot.com/2013/01/800.html -
国の債務不履行は100年に一度という単位ではなく、もっと頻繁に起こっていることを過去の膨大なデータを裏付けに主張した力作。
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60ヵ国以上、100年分以上のデータを集めた労力と根気に驚く。おかげで過去と現在の傾向の一致がグラフでよくわかる。
一家に一冊置いておいて、辞書的に使いたい。
銀行危機と通貨危機の先行指標まで言及しているのがよい。住宅価格は注意して見ておこう。
銀行危機後の、住宅価格下落と失業率悪化の期間、日本だけ突出して長い。原因はなんだろう。
国債を国内で消化しているうちは、デフォルトは起こらないように読めた。金融緩和から銀行危機へ進んでいくと危険。 -
歴史を見ると国家は相当は破綻している
ある意味、必ず破綻する!! -
過去の数字は難しいが過去に世界でおこった出来事が解り、これからの予測に役立つ
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とても分厚い本ですが、参考文献が1/3程を占めていますので分量は見た目ほど多くはありません。日本に懸念される国内デフォルトの発生の方が、今ギリシャ等で起こっている国外デフォルトより一度事が起こると深刻化する傾向にある点はよい学びとなりました。