- Amazon.co.jp ・本 (140ページ)
- / ISBN・EAN: 9784822249939
感想・レビュー・書評
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2014.04.04
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■書名
書名:グロースハッカー
著者:ライアン・ホリデイ
■概要
シリコンバレーで注目を集める「グロースハッカー」とは何者か?
グロースハッカーとは、急成長の請負人のことだ。
たった数年で、数千万、数億ユーザーをつかみとり、何倍、何十倍
にも事業や会社を大きくする人たちだ。
実際、フェイスブック、ツイッター、ドロップボックスなど、世界
を変え、大成功を遂げた企業には「グロースハッカー」と呼ばれる
人たちが必ずいる。
グロースハッカーは、広告や華やかなイベントなどには頼らない。
最小限の投資で、試行錯誤をくりかえし、驚くべき成果を上げていく。
本書は、グロースハッカーの仕事やマインドセット(考え方)をわか
りやすく解説した入門書。
これまでの製品開発やマーケティングの常識を覆す、シリコンバレ
ーの華麗で地道な「リーン・スタートアップ」的手法を紹介する。
解説では、有料会員が100万人を超えたクックパッドのプレミアム
サービス事業を統括する加藤恭輔氏が、クックパッドと人気家計簿
アプリ「Zaim」のグロースハックの具体的な取り組みを紹介している。
(From amazon)
■気になった点
・グロースハッカーの仕事は、マーケティングではない。
無から何かを作り出し、それを短時間で拡大し、会社を急成長さ
せること。
・人が欲しがるものを作る
・以下のような質問をする。
誰のための製品なのか?
なぜ、ユーザは、この商品を使うのか?
なぜ、私はこの商品を使うのか?
この製品を購入した理由は?
知人にこの製品を紹介しようと思わないのは?
どんな機能が足りない?
長所は?
・製品の立ち上げに、派手なキャンペーンは必要ない。
・顧客がこの製品を話題にする必要はあるか?
・この製品は話題にする価値があるか? -
ビジネス分野で旬なワードなので手にとる。ちなみに入門編的なものらしく非常にライトな内容。翻訳主体にもかかわらず読みやすかった。
なんか凄い難しいことなのか…というイメージがあったけど、自分としては日々取り組んでいることに近い内容だったので、ちょっとキョトンとした。
だけど僕の場合はゆっくりし過ぎているので、グロースハックとは言い難いか…。というかProduct Market Fitに時間をかけ過ぎてるっていうか…。
Dropboxなどのグロースハック過程が紹介されているので、具体的にイメージもしやすかった。ITっぽいことだけに向いた事だと思っていたが、紙書籍での例も書かれていてちょっとびっくり。
グロースハックに必要な要素はいくつかあると思うけど、分析ができることが最初の一歩。
となると、なんか自分でもできそう!な気分になってくるので、読んでて興奮してしまった。
おなじみクックパッドの事例も読む事ができます。
今やってる事にも変わらず活かしていくが、何か新しいこともしたくなった。 -
ブログに掲載しています。
http://ohidemaru.minibird.jp/blog/ -
ハックという言葉はネガティブなイメージがありますが、もともとは”専門的な知識や技術を用いて、高度な課題や問題を解決すること。”を指すようです。
グロースハッカーとはマーケティング活動を製品の完成後にどのように売るかという流れから考えるのではなく、製造設計段階から関わり、改善の余地はないか、どのようにすればもっと受け入れられるかをとことん考えるマインドをもっとエンジニア寄りの考えを持った次世代マーケターとして本書は位置付けています。
マインドセットの変革を促す本書は、今までにない視点でマーケティングを捉えていて、特にデジタル領域にどっぷり関わる人には参考になるところが多いのではと思います。 -
旧来のマーケティングは通用しなくて、今は一つ一つ数値化することで顧客への最適化が行えるという話。だが、正直そんなの知ってるよという内容が多かったのが残念。
巻末のクックパッドやZaimの事例は面白いと思った。が、特に得ることはなかったなというのが本音。 -
【本日の一冊(*^-^*)】
グロースハッカー-会社もサービスも劇的に成長させるものの売り方、つくり方- ライアン・ホリデイ
100ページ前後と冗長せずに、コンパクトにまとめられているのが嬉しい。
グロースハックの考え方自体は、そこまで新しいというわけではありません。
ユーザーの声や課題を反映しながら、分析と改善を繰り返す、昔から大事とされていたことです。
そこに、インターネットを使った数値化可能な技術が出てきたことで、「検証する術」が広がりました。
例えば、講座としても扱っている「Google Analytics」は、以前に比べて格段に進化しており、より詳細な分析を、誰でも『無料』で使えます!
本書では、HotmailやAirB2B、Dropbox、Twitterなどグロースハックによりユーザーを急激に伸ばしたサービスの事例が紹介されており、
また、著者が関わった出版でのグロースハックの実例や、解説者として登場するクックパッドのプレミアム会員事業の実例も紹介されています。
グロースハックの手法は、本当に多岐にわたります。
また、他で成功したツールを自社で取り入れれば成長できるかといえば、そうではない。
本書でも主題となっていますが、大事なことは「ツールキットというよりも、マインドセット。」
ツールありきではなく、ユーザーのニーズに対して、検証可能な施策のアイデアをたくさん出して、どんどん実施して検証していくことが大切ですね。
最近グロースハックだなぁと感じたことは、
・iPhoneがiOS7になった当時、英語の大文字入力がしにくくなった(iOS7は好きなのに、これのせいで、嫌いになりかけていた)
→ 最近元に戻った。
Appleは、ユーザーの声を大事にしてくれている印象があり、この姿勢は好きです。
グロースハッカー-会社もサービスも劇的に成長させるものの売り方、つくり方- ライアン・ホリデイ
http://amzn.to/1mZ8S1n -
■すべての人ではなく、ふさわしい人へ
いかに低コストでふさわしい相手に訴求するかだ。大事なのは、何人に認知されるかではなく、何人がサインアップするかだ。街頭のビラ配りでサインアップする人を増やせるなら、それもグロースハックと考えていい。
ターゲットをはっきりとさせることが重要だ。すべての人をターゲットにするのではなく、ふさわしい人をターゲットにするのだ。そうすれば、自ずと方法が見えてくるはずだ。
■クチコミを巻き起こせ
クチコミが生まれるのは運ではない。魔法でも、偶然でもない。なぜ話題になり、共有されるのかには科学的な理由があるのだ。レシピがあり、公式すらある。
ある種の製品、サービス、コンテンツだけがクチコミになる。クチコミを拡散させる価値があるだけでなく、拡散せずにはいられないような力を蓄えている必要がある。あなたが製品やサービスにそうした価値を与えるか、あなたのクライアントの製品やサービスに本当に注目に値する何かがない限り、クチコミは起こらない。
クチコミは偶然には起きない。設計するものだ。
使える分析ツールをフルに活用し、最大限の結果を得られるまで改善して、改善して、改善しまくるのだ。
クチコミを起こすためのに何をすべきなのかをよく考えよう。分析して、改善して、分析して、改善しよう。とにかくクチコミを起こすための行動を起こそう。
■ホルスティー・マニフェスト
これはあなたの人生です。自分が好きなことをやりなさい。そしてどんどんやりなさい。
何か気に入らないことがあれば、それを変えなさい。今の仕事が気に入らなければ、やめなさい。
人生をかけて愛する人を探しているなら、それもやめなさい。
その人は、あなたが好きなことを始めたときにあらわれます。
考えすぎるのをやめなさい、人生はシンプルです。すべての感情は美しい。食事を、ひと口ひと口味わいなさい。
新しいことや人々との出会いに、心を、腕を、そしてハートを開きなさい、私たちは、それぞれの違いでむすびついているのです。
自分のまわりの人々に、何に情熱を傾けているか聞きなさい、そして、その人たちにあなた自身の夢も語りなさい。
たくさん旅をしなさい、道に迷うことで、新しい自分を発見するでしょう。
ときにチャンスは一度しか訪れません。しっかりつかみなさい。
人生とはあなたが出会う人々であり、その人たちとあなたが作るもの。だから、待っていないで作りはじめなさい。
人生は短い。情熱を身にまとい、自分の夢を生きよう。
ニューヨークの衣料雑貨店、ホルスティーが掲げたマニフェスト。夢を追い続け、情熱を持って生きようという内容となっており、これが宣伝以上の効果を発揮した。クチコミを巻き起こすにはそれなりの理由があるのだ。
【1読書1アウトプット】
すべての人ではなく、ふさわしい人をターゲットにする -
ウェブやSNSで、面白そうで登録して、そのあと、全然つかっていないものはないだろうか。私はけっこうあるかも。どのようにして顧客を定着させるか、それが課題であると。そのためには、製品自体をどのように使い勝手をよくしていくか、再訪してもらうためにどのような施策をおこなうか。Webの世界ばかりではなく、すべての今のマーケティングには必要だと。これからのマーケティングディレクタの仕事は、それを成し遂げられるグローズハッカーのにとって換わられると。広告ではなく、製品に集中しろとは、広告を生業とする者にはちょっと酷だが、その通りだと思う事例も多い。また、この本はそのグロースハックを実践している、それは読んでのお楽しみ。
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昨年から目にする機会が増えている「グロースハック」
この本が出たことで、今年はより注目のキーワードになっていきそうです。
シリコンバレーのITスタートアップの中で驚異的なスピードでユーザを獲得していった企業には必ずグロースハッカーがいる、ということでマーケティング手法的な理解もできるが、本質は純粋なサービス開発のプロセスに位置づけられる。
キーワードは「まずは人が欲しがるものを作れ」
小さな規模から、
早いサイクルタイムで、
検証可能な方法で、
こうした視点はリーンスタートアップの手法ともかなり親和性が高いです。
実際、「リーンスタートアップ」からの引用も多い。
プロダクト・マーケット・フィットPMFへの到達は新たなマーケター=グロースハッカーの仕事、など。
良いサービスを提供できているかどうかはユーザの反応を見るしかなく、
ユーザの反応を見るためにはいかに多くのユーザに使ってもらうかが鍵となる。
このとき単純に広告を打ちましょうという発想ではなく、
使ってもらえる仕組み、使いたくなる魅力をサービス自体に盛り込むかについて、
エンジニアリング的な発想も取り入れつつ(というかむしろエンジニア的発想によって)生み出していく。
日々仕事でやってることではあるけれど、
成功した多くの事例がなぜうまくいったのか、
コンパクトに考え方がまとまっている良書でした。
巻末の解説はクックパッドやZaimにおける実例紹介。
Web企業に勤めてる人にとっては当たり前の内容かもですが、
業界外の人にとってはWeb企業の人が普段どんな仕事をしてるのか知るのに良いかも。