ブランドのはじめかた

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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784822264697

作品紹介・あらすじ

経営のためのデザイン(理念)から、デザイン(理念)のための経営へ。経営者とデザイナーがタッグを組んだからこそ得られたブランドを成功させるためのノウハウが満載。

感想・レビュー・書評

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  • ブランディングは仕事のものさしとして常にコミュニケーションの中心にすべき。
    インナーブランディングが外向けのブランディングと同じくらい大事。その際、日々のメールなどミクロの積み重ねが効く。
    ブランディングとは差別化のこと。ある一点にフォーカスして他では得られない価値に特化する。
    アンケート調査をすることも大事だが、それはあくまでも今のお客様の声を聞けるだけ。差別化されたものを作るにはお客様が発する声よりも半歩先に行っている必要がある。

  • ブランディングの事例がよく説明されていた
    中川政七商店のインナーブランディングの本気度はすごい。波佐見焼のストーリーもよく分かった。
    西澤さんのブランディング手法もコンパクトにまとまっている。

  • 戦略、デザイン、マーケティング、クリエイティブのすべてを結集したものがブランドであることを実感させられた。

  • 経営とデザインの融合。
    最近こういうブランディングの本よく読んでます。
    この本では5つの企業の経営とデザインのケースを紹介しながらわかりやすくまとめてあります。
    5つの企業のケースはそもそもジャンルが違う話なのですが共通してるところが多いです。
    ブランディングという言葉で考え方は本によってももちろん違うと思いますがここでは
    ブランディング=差別化
    差別化はフォーカスから生まれるとしています。
    何にフォーカスするか、どこから差別化するのか
    そのフォーカスの周りにはRPCD
    Rはリサーチ
    Pはプラン
    Cはコンセプト
    Dはデザイン
    周りを調べ、予定を立て、目標を立て、それに向けてデザイン、考えていくということてす。
    フォーカス、差別化とざっくり言っていてもわかりにくいですがRPCDを考えるとかなり現実的になり、やりやすい。
    5つのケースからいうとビールの企業の例がわかりやすかった。
    地ビールと呼ぶのかクラフトビールと呼ぶか。
    地ビールって言葉消えましたよね。
    今見るのはクラフトビールです。
    呼び方変えるだけでも印象が変わるということ。
    ブランディングってそういうところからなんでしょう。
    本によって全然書いてること違うのでブランディングという言葉に対して自分の好きな考え方だけを取り入れたいです。

  • ブランディング成功事例のケーススタディ。

    エイトブランディングの西澤さんのセミナーを以前受講した事があり、フォーカスRPCD理論などその際に耳にした内容が記載されていた。
    かなり面白いというか、実用的な理論なので読んで損はない一冊だと思う。

    商品企画でなくとも、企業イメージをつくる経営層から商品をエンドユーザーに”伝える”セールスまで、「イメージをつくり、伝える」というフェーズは発生する。
    何を大事に、何をフォーカスするのか、という概念だけでも知っておけば全く違った動きになるのではないか、と。

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    ■COEDO
    ブランドに関わる全ての文言やコピーをライターを介さずに決めた。
    ⇒コンセプトの基盤が出来、ぶれない基礎に

    「伝えるべき事をきちんと整理して、しっかり伝える」
    ブランディングはそれに尽きる。

    ■nana's green tea
    「毎回違う事をやりたい」
    ⇒全店共通で変えない部分:ロゴなど
     少し変える部分:グラフィックパターンの茶鶴など
     大きく変えて良い部分:新商品はどんどん追加する

    抹茶を主軸にしたカフェは「誰もやってないからやってみた」と
    単純な理由から始めたが、それがオンリーワンのポジショニングに。

    ■HASAMI
    売上げ管理を雑多に行なっていたが、見直し。
    感覚的な「あれが売れる」「これは売れていない」を数値化した
    ⇒売れていない商品をバッサリ落とし、製品数を3分の1にした

    「何のために、どんなブランドをつくるべきか」

    結果として波佐見という地域のブランディングに繋がったが、
    産地の強さはそこの一番星の輝きっぷりで決まってくる
    ⇒1社が儲かれば良い、という思考では地域は盛り上がらない

    ■粋更
    ブランドマネージャーの仕事は「自分で決めること」
    ブランドの全てをコントロールし、組織に横串を通す感じ

    中川政七商店では「ブランドマネージャーはスキルではなく人格だ」と
    規定して、各ブランドごとに1人ずつ確保している

    新しいスタッフで理解が浅い人には「石田を見なさい」と言う
    動き、言葉遣いからブランドを体現しているので、それを参考にしなさい、と

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    ■ブランディングとは「差別化」

    「ブランディングとは、ある商品・サービスもしくは企業全体としてのイメージに
     ある一定の方向性をつくり出す事で、他者と差別化すること」

    ・お客様の頭の中にあるイメージを作り出し、商品やサービスに結びつける
    ・ブランドをつくる、という事は総体としてのイメージによる「差別化」を図ること

    当然ながら十分な水準の品質をもった上で、
    「他とはどう違うのか、という部分をお客様に伝えること」が差別化する事

  • 「ブランディングとは差別化である」

    この言葉だけで十分というほど5つのケースが裏付けている。
    第1章では5つのケースを通じていかにしてブランディングをおこなうことで成果に結びつけたかという話が載っている。その後、ノウハウにうつる。

    冒頭で述べたようにブランディングとは差別化のことである。
    いかに自分の強みを活かしながら、その強みをどう具現化するか。言語化までは多くの場合できるのだが、デザインにうつるときにロジックの飛躍がおきる。
    デザインはマーケティングの要素もとても含んでいるしいろんな要素はつながっているのだと思った。
    楽しい。

  • 中川政七商店の中川淳さんと、エイトブランディングの西澤さんがブランディングの立て直しを図った様々な経営者や関わるブランドマネージャーと立て直しに至るまでの対談をまとめたもの。

    各ブランドは現在かなり周知されており、今後の継続方法が気になる。

  • 様々なブランドが出来上がるまでをインタビュー形式で紹介しているのですが、それぞれにドラマがあって面白いです。それぞれの会社に、それぞれの物語があります。人がいるから物語が生まれ、ブランドが誕生している。

  • ブランドは高級で、デザインがよくて、というものではない。

    ・自社の製品と他社の製品の差異をみつけ、差別化をはっきりさせること。
    ・市場に他社が手を出していないポジションを作ること。
    ・集中突破により他との差別化を図ること。

  • 自社の宣伝本って感じだけど対話形式で分かりやすかった!
    最後の中川政七商店の会社の人を育てて他社へ派遣ってのはユニークだ。

    やりたいこと、できることを探し、さらにこれに関しては他者を上回わることができるというポイントを探す。
    つまり良いところかつ違うところがブランドのポジション。

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著者プロフィール

1974年生まれ。京都大学法学部卒業後、2000年富士通株式会社入社。2002年に株式会社中川政七商店に入社し、2008年に十三代社長に就任、2018年より会長を務める。業界初の工芸をベースにしたSPA業態を確立し、「日本の工芸を元気にする!」というビジョンのもと、業界特化型の経営コンサルティング事業を開始。現在は学生経営×地方創生プロジェクト「アナザー・ジャパン」や志あるブランドを世の中に届ける共同体「PARaDE」を提唱。「カンブリア宮殿」「SWITCH」などテレビ出演のほか、経営者・デザイナー向けのセミナーや講演歴も多数。著書に『奈良の小さな会社が表参道ヒルズに店を出すまでの道のり。』『ブランドのはじめかた』『ブランドのそだてかた』『経営とデザインの幸せな関係』(日経BP)、『日本の工芸を元気にする!』(東洋経済新報社)。

「2023年 『中川政七商店が18人の学生と挑んだ「志」ある商売のはじめかた』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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