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- Amazon.co.jp ・本 (204ページ)
- / ISBN・EAN: 9784822815301
作品紹介・あらすじ
日本を代表する有機農業研究者の一人である農学博士・西村和雄の集大成!
言葉でなかなかうまく説明しにくい有機農業の技術や論理について、誰にでも分かるように解き明かされました。京都大学農学部での研究生活、自身の実践経験、有機農業の技術指導で日本国内はもちろん、海外を飛び回った経験を、一冊にまとめる。
感想・レビュー・書評
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本書の著者である西村和雄氏は京都大学の農学博士でNPO法人有機農業技術会議の元理事長。有機農業に興味のある人にとっては参考になる点が多々あると思うが、もう少し科学的な記述を期待していたので、やや期待外れ。
西村氏は有機農業を科学的に理解することを半ば否定している。確かに農業は工業と比べて自然というコントロールしがたい要素の影響を大きく受け、再現性を得るのも難しい。物事を抽象化したり単純化したりする科学的なアプローチでは、複雑な自然をあるがままに理解できないかもしれない。
しかし、多くの人に、後世に伝わるメッセージを発信したいのであれば、価値観の異なる人でも理解できるような共通認識を得なければならない。医療の分野でも様々な民間療法が見られるが、東洋医学のように長い経験を積み重ねた独自の体系も存在する。農業の分野でも個人名がついた○○農法が多数存在するが、それらはまだ属人的なアートのようなもの。有機農業を、薬剤に依存する西洋農業とは異なる別の農業体系として、後世に伝えるのであれば、政治や信条を抜きにして、科学的なアプローチも活用しながら、多くのデータを積み重ねていくしかないだろう。
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