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- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784823411045
作品紹介・あらすじ
高校生の現代文が、文学的文章と論理的文章に「分離」されることとなった。この政策が単なる「分離」ではなく「隔離」であることは明らかだが、我々はこの「分離」を逆手にとって、新たな国語教育の可能性を模索してゆかねばならない。文学理論と文学教育をどう切り結ぶのか。そして、文学的文章と論理的文章の教育を有機的に組み合わせてゆくには、何が必要なのか。専門的知から様々な領域に「接続」するための紐帯を提供する、新しい文学理論入門。
感想・レビュー・書評
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「大学における授業のテキストとして、文学の解釈に使用される理論(批評理論・文学理論)の解説を通じ、それを自らの演習や論文の実践および、文学教育の実践に益することを目的にしたもの」とあるように、とにかく用語の解説が分かりやすい。
まえがきにある、この一つの段落について、とても考えされる。
長いけれど、引用したい。
「そもそも、この国際化の時代に『国語』という科目の名称自体もどうかとは思うが、『羅生門』が『言語文化』に移動させられた(本文傍点)ことを考えれば、『現代の国語』の中に含まれる『国語』には、いわゆる文学を含めないという隠れた(明確な?)メッセージがあることが分かる。それは、『文学』は『言語』の『文化』であるからであり、『国語』には『文化』には類するものは含めないという意味でもある。」詳細をみるコメント0件をすべて表示
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