犯罪の民俗学: 明治・大正・昭和犯罪史から

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  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784826501606

作品紹介・あらすじ

明治・大正・昭和期の犯罪の背後に潜む民俗事象を克明に調べ、日本における伝承文化の深層に迫る。犯罪の心象風景を解読する。

感想・レビュー・書評

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  • 家屋に侵入するときは、玄関前に大便をしてから入ると家人が寝入って起きないという迷信を紹介する「脱糞論」や、一大スリ組織と警察の癒着について解説する「掏摸論」、凄惨な児童食人事件を元に語らえる「人肉論」など、まるでフィクションのような奇想天外な話のオンパレード。
    しかしどれもしっかりとした資料に基づいた事実なのである。
    犯罪という非常に身近でありながら、真に関わることは難しい事象に対して、興味深い内容が多く面白い。

  • ダミー登録していたが、検索でちゃんとでるようになったので本登録。

    第一部 犯罪の民俗
    窃盗する時の迷信はどこから来たのか?
    スリとサンカの関係。スリ集団とサンカがスリ集団になるまでとその独特の特徴。
    女装して犯罪をするという手口。
    人肉を食べる(殺人の動機)迷信。
    そこから当時の文化を見る。

    第二部 犯罪と民俗
    狐憑きのために殺してしまったのは被害者の立場に立って考える集落独特の考え方。
    呪術を発端にした犯罪から、そこに至るまでの考え方をみて信仰を知る。
    村八分の意味と村人にとっての村八分の考え方。
    心中が流行った経緯。
    間引きすることはなんの良心の呵責もなかったが、数年のうちに母性がでるのでそこからは可哀想、と思うようになる。

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著者プロフィール

1949年、東京生まれ。ノンフィクションライター、在野史家。主な著書に、『史疑 幻の家康論』『異端の民俗学』『知られざる福沢諭吉』『サンカと三角寛』『日本人は本当に無宗教なのか』『独学文章術』など。

「2022年 『村八分』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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