アポリネール傑作短篇集 (福武文庫 あ 201)

  • ベネッセコーポレーション
3.67
  • (4)
  • (2)
  • (9)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 61
感想 : 4
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (277ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784828830421

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 二度買って二度処分した(!)『異端教祖株式会社』で
    既読の作品も収録されているけれど、
    ふと気が向いて、こちらの古本を購入。
    懐かしかったり「何じゃコリャ」と半笑いになったり。
    軽妙というか、独特な能天気さが滲み出ているが、
    キリスト教について勉強していなくて知識がないので、
    その深奥に潜む、宗教観に根差した美的感覚や悲哀を
    汲み取れないのかもしれない。

    以下、特に印象深い作品について。

    「プラーグで行き逢った男」
     不老不死――とはいえ若者ではなく外見は熟年男性の
     さまよえるユダヤ人、イサアク・ラケデムとの出会いと別れ@プラハ。
     長命を維持するため、たまにブッ倒れて休息する必要がある、
     というくだりで
     楳図かずお『おろち』を連想……って、あんな可愛くないけども(笑)。

    「ラテン系のユダヤ人」
     無邪気で残酷な殺人鬼の最後の願い。
     どこまでも調子のイイ奴だ、けしからん(笑)。

    「オノレ・シュブラックの失踪」
     パリの間男の逃亡術……だったのだが。
     素朴な疑問だけど「遺体」はどうなるのだろう。

    「アムステルダムの船員」
     何の罪もない、休暇中の船員さんが……これはヒドイ!

    「聖女アドラータ」
     ハンガリーの教会で出会った小ぎれいな老人の、
     聖遺物匣を巡る奇怪な話。
     夢野久作の短編をあっさり、上品にしたような雰囲気。

    「整形外科」
     グラン=ギニョル系マッドサイエンティストものの一種。
     治療のついでにあれやこれやという狂いっぷり(笑)。

  • ねえ、アポリネールって何者?まずいよ、アポリネールは。熱いよ。あんたね、あんた・・・なんなんだ!!

  • 1987年版。窪田般彌 訳。アポリネールの短編集『異端教祖株式会社』と『虐殺された詩人』を中心にして編まれたとのこと。23篇。やっぱり「詩人のナプキン」かなあ、これは堀口大學訳もよいけれど。どれかひとつには、決められない。

全4件中 1 - 4件を表示

ギヨーム・アポリネールの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×