- Amazon.co.jp ・本 (277ページ)
- / ISBN・EAN: 9784828830421
感想・レビュー・書評
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二度買って二度処分した(!)『異端教祖株式会社』で
既読の作品も収録されているけれど、
ふと気が向いて、こちらの古本を購入。
懐かしかったり「何じゃコリャ」と半笑いになったり。
軽妙というか、独特な能天気さが滲み出ているが、
キリスト教について勉強していなくて知識がないので、
その深奥に潜む、宗教観に根差した美的感覚や悲哀を
汲み取れないのかもしれない。
以下、特に印象深い作品について。
「プラーグで行き逢った男」
不老不死――とはいえ若者ではなく外見は熟年男性の
さまよえるユダヤ人、イサアク・ラケデムとの出会いと別れ@プラハ。
長命を維持するため、たまにブッ倒れて休息する必要がある、
というくだりで
楳図かずお『おろち』を連想……って、あんな可愛くないけども(笑)。
「ラテン系のユダヤ人」
無邪気で残酷な殺人鬼の最後の願い。
どこまでも調子のイイ奴だ、けしからん(笑)。
「オノレ・シュブラックの失踪」
パリの間男の逃亡術……だったのだが。
素朴な疑問だけど「遺体」はどうなるのだろう。
「アムステルダムの船員」
何の罪もない、休暇中の船員さんが……これはヒドイ!
「聖女アドラータ」
ハンガリーの教会で出会った小ぎれいな老人の、
聖遺物匣を巡る奇怪な話。
夢野久作の短編をあっさり、上品にしたような雰囲気。
「整形外科」
グラン=ギニョル系マッドサイエンティストものの一種。
治療のついでにあれやこれやという狂いっぷり(笑)。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ねえ、アポリネールって何者?まずいよ、アポリネールは。熱いよ。あんたね、あんた・・・なんなんだ!!
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1987年版。窪田般彌 訳。アポリネールの短編集『異端教祖株式会社』と『虐殺された詩人』を中心にして編まれたとのこと。23篇。やっぱり「詩人のナプキン」かなあ、これは堀口大學訳もよいけれど。どれかひとつには、決められない。