アマリリス号: まちつづけた海辺で (ベスト・チョイス)

  • ベネッセコーポレーション
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (180ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784828850061

感想・レビュー・書評

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  • 「時をさまようタック」が長い間ずっと好き。
    昨年ふと、ナタリー・バビットさんは他にどんな本を書いているんだろうと思った。逆に、今までどうしてそのことを思いつかなかったのかとも。図書館の児童書コーナーで、折に触れて読むことにして、「ニーラックノーズ」に続く2冊目。
    海に沈んだ夫がいつか戻ってくる、何か知らせを届けてくれると、待ち続けるおばあさんの思いが途切れないこともすごいけれど、息子をほったらかしにしてしまうのも、離れて暮らすことにしたのも、そこはもっと責任を持たなくちゃいけなかったんじゃないかな。お父さんの船が目の前で沈むのを見て、お母さんが海しか見なくなってしまって、ひとりぼっちになったのは14歳の息子だったんだから。
    おばあちゃんが船も夫も帰らないことを受け入れることと、息子が命を懸けて守ってくれたこと、自分にそっくりな孫が共に体験してくれたこと、そのために必要な年月だったのかな。

  • 10歳の時に読んだ本を再読した。

    海や波と一緒に生きていく人間のことを書いていたから、震災後の今、思い出したのだと思う。

    凛とした空気と、圧倒的にわきあがってくる恐怖感がスゴイ。

  • おばあさんのエゴが鼻についてしまう。30年前に沈んだ船の船長であった夫からの‘しるし’を捜して海辺を歩き回る祖母。孫のジェニーをも有無を言わさず巻き込んでいく。夫への愛に、他のものは何もみえなくなっている妻の“恐さ”を感じる。

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著者プロフィール

1932年生まれ。現代アメリカを代表する児童文学作家の一人。映画化された作品もある。『時をさまようタック』『悪魔の物語』『グリム童話 あいててて!』などの本が日本で紹介されている。

「2016年 『月は、ぼくの友だち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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