セイバーマリオネットJ 6 (富士見ファンタジア文庫 39-12 SMガールズ)
- KADOKAWA(富士見書房) (1997年2月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
- / ISBN・EAN: 9784829127339
作品紹介・あらすじ
楊との哀しい別れを引きずりながらも、小樽たちは西安の黄禁城へやって来た。主席の王庸平に会って、通称"マザーローレライ"がある場所を教えてもらうために。ところが-。「離せ、離しやがれ!」小樽は突然、西安のセイバー"朱雀"に捕らえられ、地下牢に放り込まれてしまう。ライムたちと引き離された小樽は、そこで、ナルト模様が描かれた陶器製の仮面をかぶる謎の男に出会った!一方ライムたちは記憶を消され、別々の場所へと運ばれて行ってしまった。ライムたちの記憶は戻るのだろうか?謎の男は敵か味方か!?乙女心が燃え上がる、大注目のシリーズ第6巻登場。
感想・レビュー・書評
-
西安にたどり着いた小樽たちは、政府を支配してゲルマニアに日和見的な政策を執ろうとする「4人組」によって捕らえられてしまいます。
牢に幽閉された小樽は、そこで奇妙なセラミック仮面を頭にかぶった男と出会います。セラミック仮面とともに牢を脱出した小樽は、4人組と戦い、ライムたちを取り返そうとします。
一方ライムたちは、小樽に関する記憶を消され、西安の各地に売られていきました。しかしやがて彼女たちの心に、小樽と過ごした日々の記憶がよみがえり、彼女たちも西安の中央政府に集結し始めます。
ライムたちが記憶を失うという展開そのものはおもしろく読んだのですが、6人そろって同じ事態に陥るのは少々退屈でした。
なお、本書の「あとがき」で著者は、『新世紀エヴァンゲリオン』の影響を受けて読者不在の物語に走りがちなワナビーに対する苦言を呈しています。ゆるめのファンタジーが主流だった90年代のライトノベル界において、上遠野浩平がライトノベルの可能性の上限を押し上げたとすれば、あかほりさとるはライトノベルの底辺の枠を取っ払ったとも言えるわけで、「外道」とうそぶきながらそうした作品を送り出し続けてきた著者の自負を見ることができるように思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示