- Amazon.co.jp ・本 (314ページ)
- / ISBN・EAN: 9784829503454
作品紹介・あらすじ
戦前の日本の行動を敢然と弁護し続け、真珠湾攻撃後には、反米活動の罪で投獄されたアメリカ人外交官がいた。元上海・福州副領事が赤裸々に描いた中国の真実。中国がなぜ「反日」に走るのか? その原点が描かれた本として、サッカー・アジアカップでの事件以来、話題の書。原著が出版されたのは1933年。タウンゼントは、厳しい筆致で当時の中国の様子や中国人の性格を指弾する一方で、台湾や朝鮮での日本の統治を見て、この腐敗堕落した中国を近代化できるのは日本であると考えた。ルーズベルト政権の極東政策への強烈な批判になることを恐れず言論活動を展開したタウンゼントの主張は、70年を経た現代でも、中国および中国人を理解するために参考になる。
感想・レビュー・書評
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まとめ辛い。
支那事変以前に実際にシナの地におり、第一次上海事変を体感した米国人外交官の「体験記」である。
描かれる、シナ人の姿はえげつない。いや、日本人と西欧人の感覚なのだが。
愛想は良くて勤勉だが、卑屈で嘘つきで金に目がなく誠実さのかけらもない。恩義には恩義で返すと言うことが全く理解できない精神性。天性の詐欺民族。
書き連ねるとキリがないが、大体ご想像通り。
この時期のシナには、世界中のあらゆる「先進国」が翻弄されていたのである。
そうして、南京政府は一応、「首都」南京を抑えていたから外国から中央政府と認められていただけであって、実のところ勢力圏は10分の1もなかったし、中央政府を名乗る政治団体は山ほどあった。
条約は守らん、国内に秩序を保てないという、国の要件の「主権」を行使できてないわけで、これは、いわゆる「国」ではない。
なんつても、かのイザベラバードが、ソウルより唯一不潔と言い切った北京を要する地域である。こんなところ「統治」するとしたら、確かに圧倒的な暴力と権力による抑圧しかないのかもしれない。
日清戦争以降、日本がどれだけ煮湯を飲まされ、挑発に我慢に我慢を重ねてブチ切れたか、そうしてそれを、現地の外国人が「とことんやったれ」と応援する気持ちになったのが、少なくとも現場にいた、著者の感想。
この後、実際に、敵と味方を間違える天才の米国によって、そうしてそれを利用したソ連によって、大日本帝国は滅び、今に至る。
シナは、何もしてないよ。内戦ばっかりで。
そんな感じ。
ただ、著者は明らかな西欧優越主義である。時代だからしょうがないが。
日本酒が灯油の味がするとか、米国人は綺麗好きとか、西欧は公私共に優越しているとか、米国は人種差別撤廃に努力しているとか、何を言ってるか全く判らないところが、また時代でいいのかもしれない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
アメリカの宣教師のバカさ加減に涙が出る
土地や建物を占拠され、奪われ、殺されもしてるのに中国と中国人を擁護し続けるって、これが神が与えた試練とかって思ってたのかな?
本書の中国人の言動より、宣教師の頭の中の方が理解できない。バカな子ほど可愛いってヤツか?
ついでに言うと、アメリカって日本以上に中国と中国人に苦しめられてきたんじゃね?って思うんで1933、1997に続いて今こそアメリカ政府に読み直してもらいたい本だ
日本は未だに実質占領状態で軍に継戦能力もないから何にもできないよね。出兵も国民の理解を得られないだろうし、アメリカさんガンバ! -
戦前(1933年当時)の中国問題を扱った本。原書の出版も同年。著者は1931年から1933年初めまで中国で在勤。
中国人の根底にどんな考え方があったのか(現在もあるのか)大変な気づきがあった。
目から鱗の数々であるが、目眩すること気分を悪くすること多し。 -
戦前に書かれたものだが、現代も変わらない中国の事実が見事に描かれている。
同時に日本人は、本当にお人よしであることもわかる。 -
本書は1933年にアメリカで出版された。それから70年以上経過した今も、その内容の本質は全く色褪せることなく現代にもそのまま通用する中国人論の決定版と言える。驚くほどなにも変わっていないのである・・・。日本人は漢民族そして漢民族により構成される政府の実態を目をそらすことなく見つめなければならない。そして、対処しなければならない。
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日中戦争が無かったら、中国は平和だった?
米国人による当時のルポ。 -
元上海・福州副領事のアメリカ人外交官の語る当時の中国大陸。ドイツ外交官の本と並べて置いてみました。契約に関するトラブルや政財界の汚職と腐敗、約束が守られない風土など現在との共通点に驚かされます。
布教に訪れた宣教師の状況にも触れられており、マギー神父の立場など、「南京事件」に関心のある方にも参考になる一冊です。