恋よりも甘く、愛よりも深く (オパール文庫)

著者 :
  • プランタン出版
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784829684344

作品紹介・あらすじ

美術館で働く百々は、
有名な美術鑑定士の遥臣から絵画修復の研修を受けることに。
厳しい指導に挫けそうになり、過去に辛辣な一言を告げた人物と彼が重なる。
けれど一緒に過ごすうち、どうしようもなく心惹かれ――。
「ずいぶんと俺は待った。だからたっぷり愛したい」
抑えていた想いをぶつけるようなキスと愛撫で、快感に震えて。
再会から始まる、夢追う二人の蜜愛物語!

感想・レビュー・書評

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  • 芸術家同士の恋愛。ヒロインの才能を見出だして導こうとするヒーローが惚れて猫可愛がりな溺愛ストーリー。障害もなく、ヒロインの成長の一歩という感じ。

  • 画家になる才能なんてある訳がない。と思い込んで、修復の仕事をする百々。ここまでいろんな人から絵を描くべき。と言われても信じられないほど、芸術家の世界は厳しいのかな。と思った。自信が持てないのも大きかったとは思うけれど。かなりストレートな言い方をする遥臣とちょっとずれた百々。タイプの違う2人のちょっと噛み合っていない会話が面白かった。絵のことに関しては厳しくても、プライベートは甘い2人になりそう。

  • 人にはどうしても向き不向きがあって、特に自分がしたい仕事に対して持って生まれた素質が足枷となる場合は対処法が難しくなるだろう。
    彼女の場合、絵画の修復師になりたいのに、絵描きとしての素質があったために、そのことが後々まで足を引っ張る羽目に。
    彼女が自分の瞳を通して見る世界は、既に芸術的な視点が入ってしまうので(要は「自分の世界」「自分の価値観」が大いにフィルターとして重なっている世界)そりゃ他人の絵をその通りに受け取るのは無理だろうと言う。
    折角絵描きとしての才能を持っているのに、本人がそちらの方にやる気を見せないとなると、周囲はさぞもやもやしたろうと思う。
    今回のヒーローもその一人だろう。

    結局修復師になるのか、転向して自分の絵を描くのか。
    最終的に彼女は決断を迫られることになるが、そのきっかけを与えたのはヒーローだが、決定的な引き金を引いたのか途中から出てきた男というのは、ちょっとヒーローが不憫にも思えた。
    結構一途に思っているのに、伝わらないものなあ。
    このライバルとも言えるキャラ、事実商売敵ではあるが、悪どいことをしている割に(父親の方ではあるが)、前述の点以外では話には然程関わってこなかったので、ちょっと意外ではあった。
    もっとえげつないことをして話を引っ掻き回す立ち位置の人かと思っていたんだが。
    そういう意味では平和な話ではあった。

    TL小説なので無論濡れ場はある訳だが、恋愛面でぐちゃぐちゃするよりは、修復師と画家との狭間で揺れ動くお仕事仕事的な雰囲気で読めた。
    彼女が決断した未来は始まったばかり。
    願わくば、ヒーローが過保護になりすぎないようにと思う。
    公私混同はしないと信じたいが……うーむ。

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著者プロフィール

2007年よりwebサイトにて恋愛小説を発表。「君が好きだから」にて出版デビューに至る。

「2020年 『君と出逢って』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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