その恋は彼を蝕む (花音コミックス)

著者 : 猫野まりこ

• 芳文社 (2020年1月29日発売)

感想・レビュー・書評

[komopyさんの感想 · 2020年3月13日]

同人シリーズ8作目で番外編。今回はとってもダーク＆シリアスなお話でした。
攻受ともに前作の当て馬さんだったから、これは多分救済もの。それにしては病みすぎで…キャラのイメージも、こんな感じだったっけ？と思ってしまったくらい同人シリーズのラブコメ路線とかけ離れていて、ｾﾝｾのシリアスサイドにはいつも驚かされています！
シリーズとはほぼ繋がらないお話なので、単体で読めます。

一応初出が「強引作家とひな鳥の片恋」の香瀬の従兄弟の蒼真×「同人に潤んで」の芳文の同僚の峰くんという関係。
ざっくりあらすじになりますが、誤って入ってしまったハッテン場の公園で襲われそうになった峰くんが、偶然居合わせた蒼真に助けられ、次第に彼のダークサイドにハマっていく…という内容。
最初は心に闇を抱える蒼真に弄ばれる純情な峰くんの姿にハラハラさせられクズ男のおもちゃにされるなんてと怒り心頭になりましたが、真面目一辺倒に見える峰くんも心の奥底にM体質を隠し持ってたみたいで…！蒼真によってあばかれていきます。さらには、そこまでするかと思ったのは風邪で発熱しながらも蒼真を探し求め続けるド執着心！闇がすごい…
けっこう、この二人は割れ鍋に綴じ蓋cpだったのね⁉と納得しました～ピッタリな相性だったんですね。

なので、痛いかな、ドロドロすぎるかなと最初引きそうだったのですが、闇+闇=純愛という公式が成立して、最後はほんとに改心しようと頑張る蒼真の一途さに救われラブラブなハピエンを迎えることができました…成長した二人というよりは、闇を共有できて価値観が一致したかんじ、というのが深かったです。
蒼真には峰くんをずっとずっと大事にしてほしいです。
おもちゃみたいに壊したりしないでね～！
でも、峰くんはちょっと酷く扱われるのが好きみたいで…
エロ的には、SなHがエロかったのですが、なによりもモブの活躍がすごかったです(笑)
峰くんがモブにやられちゃったのかと一瞬ひっかかりそうになって…！そこからの峰くんの覚醒がたまらなかったです。一筋のエロの光を見出した瞬間にゾクゾクしました。