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- Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
- / ISBN・EAN: 9784832967229
作品紹介・あらすじ
本書は,東ドイツ「社会主義」計画経済下の企業現場を検討対象としながら、計画経済において生産が非効率なものになってしまうメカニズムと非効率の具体的様相,一般的イメージとは異なる労働者の日常や濃密な人のつながりのあった社会の姿,我々が想像するほど身近な恐怖ではなかった秘密警察の本当の影響力,それらの事実から「社会主義」計画経済の崩壊および存続の理由を導き出そうとする試みである。
これら「社会主義」計画経済という「もう一つの経済システム」の基底部分における,あまり知られてこなかった(知ろうとされてこなかった)実態を,ドイツ統一後公開された一次資料を用いて実証的に明らかにすることで,「社会主義」について多面的に理解すること,これが本書の目指すところである。
また,その作業を通じて,将来の市場経済のあり方について考えるにあたっても,ものの見方・考え方をより多面的にし,議論を豊富化することに貢献できるのではないかというのが著者の考えである。