- Amazon.co.jp ・本 (357ページ)
- / ISBN・EAN: 9784833419321
感想・レビュー・書評
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一流大学を卒業し、一流企業に入ったけど、転職をした8人に焦点を当てたノンフィクション。
キャリアアップという言葉に、アタフタさせられ、浮き足立たされる。その感覚は凄くわかる。
ノンフィクションなので、転職で何もかも得られるわけじゃないが、それなりの満足感を得ているといった、リアルな内容なのは良いですね。むやみに煽るわけでもない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
こんなに「うんうん」と頷きながら読んだドキュメンタリーはない。睡眠時間削って読んだ本。弟が就活前だったら絶対に贈っていたと思う。金融、食品、石炭、広告、研究開発と様々な職種で社会に飛び込んだ当時の学生とその後について書かれているけど、どのエピソードにも思い当たる部分があって、恥ずかしくなったり励みになったり。仕事でどどーんと煮詰まったら読んでみて下さい。どの業界、どの職種、どの会社にも形を変えて遣る瀬なさは存在する、ことを思い出させてくれます。同じ風景も年月が経てば違って見える、それは必ずしも「流された」「染まった」「諦めた」で形容できるだけのものではない。
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よくインタビューしてまとめ上げてはいるが、高学歴&大企業に行った人しか、この本の内容を実感できないのでは?
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社会
ビジネス -
77年から81年生まれの8人の転職経験者の仕事観が語られる。著者は4年間くらいのスパンで彼らに複数回の追跡取材をしている。さらっとした文体のルポだが、それなりに元手はかかっている。
同時代の空気を映し出していると思う。私自身は彼らより半回りくらい年長だが、まさに自分のこととして読める。先の見えない下積みへの苛立ち、自分の社会での価値に対する不安、実際の仕事の手触りから得られる満足。
こうしてもがく人がいる一方で、最近の草食化は時代の変化なのか、それとも2極化の両極なのか。(おじさんは、このあたりけっこうステレオタイプに見ています) -
就職氷河期付近の何人かの就職転職を巡るノンフィクション。
読みたかったのはもうちょっと大変な状況の人達についてなどでちょっと違ったが、いわゆる就職からそこで働くこと、転職がどういったものかを考える上ではかなり参考になる一冊。大学生に特にお勧め。 -
就職氷河期というのはいつだったか、
いまやアベノミクスの好景気ということもあり、
明らかに新卒採用の人数は違うようだ。
そんななかで就職活動を経験して数年を経た人たちが、
それぞれに悩みを抱え、それぞれに新たな道を選んだりする様が描かれる。
その中身は個別具体的で生々しい。
同じ悩みを抱える人たちには共感を呼ぶと思う。 -
1990年代中頃~2000年代前半の就職氷河期に大卒・総合職で就職活動を行い,その後転職という道を選んだ8人の若者についてのノンフィクション.いわゆるロストジェネレーションの人たち.新卒としての採用から転職に至るまでの経緯,および転職してからの現状について赤裸々に語られている.
就活を始める前の大学生から入社後数年の経験を経た若手社会人におすすめ.転職したいかどうかは置いといて,自分の仕事観・キャリアプランを形成する一助となるだろう.転職を推奨するものではない.
自分も就職氷河期に入社した者として共感する部分が大いにあった.
・右肩下がりの時代では,現状維持では時代と一緒に落ちて行ってしまう
・自分に自信が持てないからこそ走り続けざるを得ない
終身雇用の時代が終わったと言っても,日本の法制度のもとではいきなり解雇されることはそうそうない.しかし雇用が保証されているとは言え,おもしろくも無い仕事を延々と続けられるだろうか.登場人物の何人かが抱いている危機感は,同じ会社に留まり続けることで市場価値の成長率が低下すること.
健全な危機感を持って仕事に取り組んでいこう. -
展示期間終了後の配架場所は、開架図書(3階) 請求記号 366.29//I52