年収は「住むところ」で決まる 雇用とイノベーションの都市経済学
- プレジデント社 (2014年4月23日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
- / ISBN・EAN: 9784833420822
作品紹介・あらすじ
「イノベーション都市」の高卒者は、「旧来型製造業都市」の大卒者より稼いでいる!?新しい仕事はどこで生まれているか?「ものづくり」大国にとっての不都合な真実。
感想・レビュー・書評
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この本がまるっと10年以上前に書かれている事がまず衝撃だった。原著が2013発行らしい。恥ずかしながら自分がどんだけ何も知らぬのかと。しかも2024年の今読んでも全く古くない、むしろ今を正確に予見していないですか?私の知識がアップデートされていないだけですか!?
タイトルが、、、まぁ、たしかにそういう内容なんですが、どう考えても経済学の本。どこに住んだら金持ちになれるのか?とかいう類いの本ではありません。
会社を取り巻く環境でエコシステムっていうワードを初めてきいたのが2017年。イノベーションハブも同時。サイエンスの現場で生態系とかハブとか何の話?ってその当時よくわからまま突然この言葉に巻き込まれたけど、2014年にこの本に出会っていれば(笑)
アメリカは私の思っていた国ではなかった。テクノロジーの世界でのトップランナーであり続けているのは優秀な移民が集まってきているから。大卒者の割合がビックリするくらい低いこと。地域間格差も日本の比じゃないくらい大きいこと。本当に優秀な人はそこそこ優秀な人の100倍優れているというのは、確かに!!っと膝を打ちましたよ。そういう人がゲームチェンジャーたる人なのよね、そんな人ゴロゴロいるわけなくてその人を得るためにまるっと会社を買うなどザアメリカと思いました。
いやぁ、アメリカって恐ろしい国だ、ほぼほぼ単一民族の島国が勝てるわけない。
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2023/06/04
2023年12冊目。また邦題のミスリード感のある良著。都市経済学の本であって、年収(所得)は一つの分かりやすい指標でひかないのに、あたかもそれが全てのような捉え方をされかねないタイトルを付けるのはどうかと思った。読む価値のある本だと思います。 -
年収、雇用、イノベーションは全て住むところで決まる
知らないと気づかない年収と場所の関係性を提示する
ありそうでなさそうな良書 -
訳書あるあるだが原題の
the new geography of jobs
通りの内容だった。
(自己啓発本のようなタイトルは本書のターゲットとマッチしているのかはよく分からない)
根付いた都市において非従事者含めた全住民の生活レベルを決める支配因子となる、輸出可能な付加価値を発生させるイノベーション産業が、都市の趨勢を決めるというのが本書の主な主張だった。
イノベーション産業の発展過程では集積効果によるネットワーク効果などのフィードバックが発生するため、都市間で勝ち馬と負け犬の二極化が進んでおり、年収は住む場所で決まるという邦題はここから来ている。
後半は上記主張をもとに、イノベーション産業を維持、成長、創出させるために適切な公的投資(生産設備などではなく、公教育の強化や産業振興のための減税など付加価値を生む部分に集中投資する)
が重要であることを施策含めて論じていた。
個人の戦略としても付加価値の高いor高くなる目のある産業で働く、マタイ効果を効かせる、趨勢に合わせてポジションをピポットする等として落とし込めそうだと感じた。 -
タイトルからヤバい自己啓発本かと警戒したが、内容はしっかりしている。アメリカローカルの話題が多く、タイトルの主張を本文でも繰り返しているので読むのはしんどい。
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年収アップのチャンス、ビジネスチャンスを求めて積極的に移住していきます。
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ちょっとむずい。
海外学者が書いてるので、日本に当てはめながら読もうとすると。。。
めーちゃ、簡単に書くと
経済発展している都市は、やはり収入がよくなる
高卒でも都市部や経済中心部で働くと収入があがる
優秀な人材ほど、独立し、それを引き止めようと会社も必死になり、さらに発展するという上々効果が生まれる
ということ。
良いところで働けば、人も性格もよくなる
ってことで。 -
何がキーとなって、都市に発展をもたらすのか。都市の発展は個人に何をもたらすのか。「年収=個人の生産性」と思いがちだし、実際そういった面は少なくないと思うが、環境要因を考える上で、本書に示された事実やデータは参考になると思った。地の利を得ること重要だ。
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都市集積の経済、特にITの集積による都市活性の話。
クリエイティブな議論を巻き起こすリアルな空間と、それに伴って発達するサービス業他の産業による都市の膨張について、アメリカの実例を元にした研究。 -
この本で最もな学びにつながったのがイノベーションを創出する企業が多くの雇用を間接的に生み出していると言うことだ。一見イノベーションを起こす企業は社員数が少なく雇用に対してあまり影響を与えていないように思える。しかし、イノベーション創出企業の社員がもたらす地域経済への波及効果は非常に大きいと筆者は分析している。
経済効果が大きい企業と言うのはイノベーション起こす企業とグローバルに活躍する企業の2種類あると結論づけている。